健康・ヘルスケア
2018.8.22

女医に訊く#25|まつげに潜む「まつげダニ」「まつげハゲ」にご用心!

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まつげのボリューム不足に悩んではいませんか? まつげが抜ける、生えない、切れるのは、メイクやクレンジング、まつげダニが原因かもしれません。気になるまつげトラブルについて、眼科医の井上佐智子先生にうかがいました。

ビューラー・つけま・まつエクが、まつげに与える負担とは?

目ヂカラUPはまつげがキモ! 理想のまつげに近づけようと、毎日ビューラーでまつげをギュッと引っ張り上げてはいませんか? 実はこれ、まつげにとっては大きな負担。さらに、ビューラーのゴムの部分が古くなっていると、金属部分で直接まつげを挟むことになり、まつげが切れたり抜けたりする恐れもあります。

「つけまつげやまつげエクステンションも、まつげに必要以上の重みがかかるほか、質の悪いグルーもあるので注意が必要です。マネキンなどにも使われる、早く乾いて大量のまつげをつけられるグルーは、施術する側にとっては都合がよいのですが、まつげにとっては都合が悪く、大事なまつげがごっそり抜け落ちたり、ハゲたりすることもあるのです」と警告するのは、眼科医の井上佐智子先生。井上先生のクリニックには、まつげハゲに悩む20代〜50代の女性がよく訪れるそうです。

「髪の毛と同じように、まつげも年齢とともに痩せてくるのですが、完全に“ハゲ”というのは若い人の方が多いように思います。そういう方の話を遡って聞くと、過去に無理なつけまつげやまつエク、二重のりなど、グルーを使うメイクをしているのです」(井上先生)

おすすめはホットビューラー&まつげパーマ

では、理想のまつげに近づけるには、いったいどのようなメイクをすればいいのでしょう?

「ホットビューラーも悪くはないですが、手を加えないということを考えますと、まつげパーマがおすすめです。つけまつげやまつエクよりも自然で、美しく仕上がりますし、1カ月〜1カ月半はビューラーを使わずに済みますから、まつげにもやさしいと思います」と井上先生。

ただし、まつげパーマにより、目に炎症やまぶたにかぶれが生じるなどの危害も報告されています。パーマをかけるときは、施術者の技術はもちろんですが、衛生的でカウンセリングもしっかりしてくれるクリニックやサロンを選びましょう。

まつげハゲやドライアイを引き起こす「まつげダニ」に注意

近頃、まつげが抜けやすい、目の不調が続いているという人は、まつげダニが棲み着いている可能性も……。まつげダニとはデモデックスという顔ダニの一種。肉眼では見えないほど小さいため、その生息を調べるには、まつげを数本抜き、医師に顕微鏡で見てもらう必要があります。
「まつげやまぶたが汚れていると、そこにバイ菌感染を起こします。すると、そのバイ菌を餌にするダニが集まります。1〜2匹程度では自覚症状はありませんが、数が多くなってしまうと目が充血する、ゴロゴロとした不快感がある、まぶたが腫れたりかぶれたりするなどの症状が出てきます」と井上先生。

まつげダニはドライアイを引き起こす要因にもなります。特に、まつげダニが原因のドライアイは涙液が蒸発しやすくなり、目が乾く、疲れやすくなる、ゴロゴロする、物がかすんで見えるなどの症状に悩まされるほか、最近では痛みに悩まされる人も多いようです。

「まつげの根元には脂を分泌するマイボーム腺という器官があるのですが、まつげダニが増えると、マイボーム腺が詰まって脂が出にくくなります。この脂には涙の蒸発を防ぐ役割があるため、詰まって分泌されないと、ドライアイになってしまうのです」(井上先生)

まつげダニを防ぐには、目専用のシャンプーを使って、まつげを根元からマッサージしながら汚れを落とします。ネットや一部の眼科で購入することができますので、気になる人はチェックしてみましょう。

アイメイクはリムーバー+アイシャンプーでしっかりオフ!

目にとって大事な脂分を分泌するマイボーム腺は、まつげダニだけでなく、アイラインやアイシャドウなどのメイクによっても詰まりやすくなるので、注意が必要です。

「まぶたの内側、粘膜にラインを引くと、マイボーム腺の中に化粧品の成分が入ってしまいます。すると、マイボーム腺から分泌される脂分の融点が上がる。つまり、今まで自分の体温くらいで脂がきちんと溶けて出てくれていたものが、ちょっと発熱しないと溶けて出てくれなくなり、脂が固化してしまうのです」と井上先生。とはいえ、メイクを楽しみたいのが女心。井上先生も「インラインを引くなどのアイメイクは絶対NG!」というわけではないそう。

「粘膜メイクは避けた方がいいですが、パーティへ行くとか、友だちと遊びに行くとか、ときどきする分にはいいと思います。大事なのは落とすこと! アイメイクは専用のリムーバーでキレイに落としたあと、目専用のシャンプーを使って粘膜まで洗いましょう。さらに、蒸気で温めるタイプのアイマスクなどで目元を温めると、マイボーム腺から脂分が出やすくなりますよ」(井上先生)

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眼科医
井上佐智子先生
羽根木の森アイクリニック 院長。慶應義塾大学病院 非常勤助教。日本眼科学会専門医。日本抗加齢医学会専門医。藤田保健衛生大学医学部卒業後、 慶應義塾大学病院など複数の臨床病院勤務を経て、2014年、東京・世田谷区にサロンのような癒し空間を演出した羽根木の森アイクリニックを開業。眼科を専門としつつもエイジング外来に力を入れている。
■羽根木の森アイクリニック http://hanegi-eye.com/

文/清瀧流美 撮影/田中麻以(小学館)

 

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