健康・ヘルスケア
2018.6.20

女医に訊く#18|美白コスメって効くの?レーザーの効果は?医師が解説する「シミ対策」

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UVケアに気をつけていたつもりでも、いつのまにかポツンとシミが! そんな時にはどうしたらいい? 正しいスキンケアや食生活、そして気になるクリニックの治療について、皮膚科専門医の高瀬聡子先生に伺いました。

美白スキンケアの秘訣は「UV対策」「角質ケア」「保湿」

シミが気になった時、「美白コスメを買わなくちゃ!」と思う女性は少なくないはず。でも、ちょっと待って。「もちろんそれも正しい方法ですが、まずはシミ対策に有効なスキンケアの基本を見直しましょう」と、高瀬先生。シミ対策に有効なスキンケアとは、1にUVケア、2に角質ケア、そして3は保湿ケアです。

「1のUVケアは、紫外線ダメージの連鎖を防ぐために欠かせないステップです。海や山に出かける時だけでなく、ぜひ日常使いを心がけて下さい。2の角質ケアとは、メラニンを含む不要な角質を取り去ることで、透明感を呼び覚まします。さらに、ターンオーバーのリズムを促し、メラニンの排出をサポートします」(高瀬先生)

ただし、スクラブなど肌に摩擦ダメージを与えやすい角質ケアは避けたほうがベター。マイルドなピーリング美容液などを、肌状態に合わせて週1回くらい取り入れるのがおすすめです。

「3の保湿は、角層が十分にうるおうとキメが整い、それだけで肌の透明感が高まる働きがあります。逆に肌が乾燥すると、紫外線ダメージの影響を受けやすいんですね。角層を十分うるおすためには、“水分”と“油分”が両方必要。化粧水をたっぷり与えたあとは、乳液やクリームで油分も補給してあげましょう」(高瀬先生)

やっぱり美容液が一番効く?「美白コスメの選び方」

「UVケア」「角質ケア」「保湿ケア」が大切なのは分かったけれど、それじゃあ「美白コスメ」は必要ないの?

「もちろん、メラニンの生成を抑制するために、美白コスメも有効です。近年の美白コスメは、適量をしっかり使い続けると、シミの改善が期待できます」と、高瀬先生。やはり美白コスメも有効なのですね。とはいえ沢山種類があって、何を選んでいいのか迷ってしまいます。

「アイテムの中では“美白美容液”が最も美白成分を多く配合し、成分の浸透感も優れています。短期的に美白効果を期待するなら、美容液を取り入れるのが効率的でしょう。ただし、美白にもっとも大切なのは“気長に続けること”です」(高瀬先生)

“美白にゴールはなく、一生続けるもの”と、高瀬先生はいいます。なぜなら、メラニンの生成は本来肌の DNA を守るための防御機能ですから、生涯つきあっていかなくてはいけないからです。

「紫外線や PM 2.5など、私たちの肌はシミの発生要因となる環境に囲まれています。本来は夏に限らず、1年中美白ケアを続けて頂くのが理想ですね。“続けやすい”という視点で考えると、化粧水やクリームなど毎日必ず使うアイテムで美白成分を配合したものを取り入れるのも一案です」(高瀬先生)

美白コスメが効かないのは「使用量」や「成分との相性」?

美白は続けることが重要ですが、実際は「美白美容液を1本買ってはみたけど、効果がよくわからなくてやめてしまった」という声、よく耳にしますが……。

「効果を実感しにくい理由としては、使用量が足りていない可能性があります。せっかくの美白コスメも、ケチケチ使っていると本来の力を発揮できません。まずは使用量の目安を守りましょう。そして、肌のターンオーバーには約1か月かかりますから、ある程度の継続使用が必要です。“今日塗って明日白くなる”というわけではなく、少なくとも1本はしっかり使い切る気持ちで続けてみてください」(高瀬先生)

多くの患者さんに接してきた経験から、「肌質やシミのタイプによって、美白成分との相性もあるようです」と、高瀬先生。トラネキサム酸が効く場合もあれば、アルブチンが効く場合もあり、こればかりは個人差があって何とも言えないそう。「一つの美容液に効果を感じられない場合 “違う美白成分を配合した美容液を試してみる”というのも手です」(高瀬先生)

美白コスメは「高いほうが効く」ってホント?

美白美容液はそれなりのお値段のものが多く、次から次へとあれこれ買うわけにもいきません。その一方で、プチプラの美白美容液はというと、何となく効果がイマイチなイメージが…。

「原料やベースとなる基剤に費用をかけられるという意味で、値段の高い美白コスメは、効果を実感しやすい面があるかもしれません。ただしプチプラ価格のアイテムでも、きちんと美白成分を配合したものが多く存在し、一概には何ともいえないのが実情です。美白において大切なのは、“使用量の目安を守り、美白成分を継続的に肌に届けること”。ライフスタイルに合わせて、美容液やプチプラのアイテムを上手に組み合わせると、続けやすいかもしれません」(高瀬先生)

食事やサプリで抗酸化成分を!ただし朝のグレープフルーツは NG

シミやくすみの予防には、インナーケアも効果的です。抗酸化成分を豊富含む食材を摂取し、体内の活性酸素を消去して。「具体的には、ポリフェノール豊富なアサイー、アスタキサンチン豊富なサーモン、リコピン豊富なトマトなどですね。もちろん、ビタミンCが豊富なフルーツや柑橘類もおすすめです」(高瀬先生)

太陽をたっぷり浴びて育つ南国のカラフルな食材には、抗酸化物質が豊富に含まれているといわれています。食べ物で摂るのが難しい時は、サプリメントでももちろんOK。「最近話題の“飲む日焼け止め”は、抗酸化力に優れたシダ植物由来成分が配合されています。美白のためには、やはり抗酸化物質の摂取が大切」(高瀬先生)

基本的にビタミン豊富なフルーツや緑黄色野菜は、積極的に摂取したい食材ですが、朝に摂取しないほうがよいものも。

「ソラレンという成分を豊富に含む食材です。ソラレンは紫外線の吸収を促す働きがあるため、“これから外出する”という朝に摂取するのは、なるべく避けたほうがよいでしょう。具体的にはグレープフルーツやセロリなどです」(高瀬先生)

やっぱり気になる「クリニック」で受けられるシミ治療とは?

「どうしてもこのシミを何とかしたい!」「美白化粧品やインナーケアでは効果を実感できない」という場合、クリニックの治療も選択肢の一つです。どんな治療があるのか、痛みを感じるのかなど、気になるポイントを“シミの種類”別に教えて頂きました。

老人性色素斑

QスイッチルビーレーザーやQスイッチYAGレーザーなど、“単焦点レーザー”の治療が有効です。「メラニンに反応する光をあて、熱の力でシミを蒸散させます。輪ゴムをはじいたような痛みを感じますが、我慢できないほどではありません。照射後はかさぶたになり、1週間ほどで自然に剥がれます。その後はUVケアを徹底していだくことが重要です」(高瀬先生)

老人性色素斑は、トレチノイン酸やハイドロキノンといった塗り薬で治療する場合もあります。シミの濃さによって期間は変わりますが、数か月でかけて徐々に薄くなるそう。

肝斑

女性ホルモンの影響で発生する肝斑には、内服薬のトラネキサム酸が有効です。「2か月ほど内服薬を飲み続けると、徐々に薄くなっていきます。ただしホルモンのバランスによって、再発するケースがあります」(高瀬先生)

脂漏性角化症

「角層が厚みを増して盛り上がったシミは、炭酸ガスレーザーや液体窒素などを用いて除去するのが一般的です。傷跡が残ることはまれですが、除去後は手厚いUVケアが必要になります」(高瀬先生)

雀卵斑

広いエリアに点在するソバカスには、フォトフェイシャルやライムライトなどの“光治療”が効率的です。「広い波長の光を照射する方法で、メラニンやヘモグロビンに反応します。単焦点レーザーに比べると痛みは少なく、かさぶたにもならず直後にメイクをして帰宅が可能。徐々に薄くなっていくため、3~5回程度の照射が必要です」(高瀬先生)

炎症性色素沈着

シミの部位や状態によって治療法がまちまちです。「レーザートーニングといって、角層をごく薄く剥離する場合もあれば、ハイドロキノンなどの塗り薬を処方する場合もあります。レーザー治療で濃くなるケースもあるので、症状を拝見してから治療方針を決定します」(高瀬先生)

シミの種類やどのような治療が有効かは、なかなか自分では判断が難しいもの。

「自己流のケアを続けると、かえってシミが悪化してしまう場合もあります。クリニックの魅力は、医師の判断のもと“すぐに直したい場合はレーザー”“時間がかかっても少しずつ改善したい場合は薬剤”など、その方のライフスタイルに合わせた治療を提案できる点です。シミに悩んでいるようなら、一度皮膚科で相談されるのがよいでしょう」(高瀬先生)

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皮膚科医
高瀬聡子先生
ウォブクリニック中目黒 総院長。1995年慈恵会医科大学卒業後、翌年より慈恵会医科大学付属病院皮膚科に入局。2007年ウォブクリニック中目黒を開業。ドクターズコスメ『アンプルール』の開発・プロデュースも。
■ウォブクリニック中目黒 https://wove.jp/

文/宇野ナミコ 撮影/田中麻以(小学館)

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