健康・ヘルスケア
2018.6.20

頭痛、肩こり、めまいなどの“お天気不調”は、自律神経の乱れが原因だった! 原因とメカニズムを徹底解説

雨が降ったり、風が強くなったり、突然寒かったり暑くなったり。最近天気がなんだか不安定だけれど、それに合わせて頭痛になったり体が重くなったり、気分がふさいだり、自分の体調も不安定になる気が…。実は密接に関係しています! 天気と自律神経の関係を、せたがや内科・神経内科クリニック 院長・久手堅 司先生と、慶應義塾大学 医学部 神経内科非常勤講師・舟久保恵美先生に教えてもらいました。

お天気不調が起こるのはなぜ?
寒暖差や気圧の大きな変化による自律神経の乱れが原因

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「体を落ち着かせるのが副交感神経で、緊張時に心拍数や血圧を上げるなどの働きをするのが交感神経です。交感神経が強く刺激されると、痛みが悪化します」(舟久保先生)

原因とメカニズム

自律神経は呼吸や体温など生きるためのあらゆる働きをコントロールしています。交感神経と副交感神経があり、通常は互いにバランスを取り合って体を一定に保っています」(舟久保先生)

しかし気温や気圧の急激な変化に弱く、そうした刺激を受けると交感神経が優位に。すると痛みを感じる神経も興奮して、不調が起こりやすくなります。梅雨や台風など気圧が急激に低下したときに、症状が出るのはそのためです。天気病の人が最も影響を受けやすいのが気圧の変化。
「私たちは普段はあまり感じていませんが、ほぼ気圧の中で生活しています。それは1平方メートル当たりに10tの重さが加わっていることになるので、体には大きな圧力が加わっているのです」(久手堅先生)

普段は体がつぶれないように、体内と外の圧力がつり合っていますが、気圧が急激に低下するとバランスがくずれて体がむくむなどの影響が出ます。
「そうした気圧の変化をキャッチするセンサーが、耳の奥の内耳にあることが最近の研究でわかってきました」と舟久保先生。

気圧が変わると、内耳の気圧センサーから『体のバランスがくずれている』という情報が脳に伝わります。
「しかし実際には体のバランスはくずれていないので、目から入ってくる情報と内耳からの情報が食い違うため脳が混乱し、交感神経や痛みを伝える神経を刺激します」(舟久保先生)
交感神経が刺激されると、頭痛やめまい、耳鳴り、血圧上昇などさまざまな症状が起こります。
「気圧が急に低下すると、心拍数が増加し、血圧が上がります。心筋梗塞のような血管系の病気のリスクも高まります」(舟久保先生)

さらに大きな寒暖差にも要注意。自律神経が体を一定の状態に保つようにエネルギー消費するため疲労がたまりやすく、それにより体が冷え不調に。
「天気病の人は寒暖差疲労であることも多いので、冷房で室外との気温差が大きくなる夏も気をつけましょう」(久手堅先生)

内耳のセンサーが気圧の変化を感知すると交感神経が優位に!

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飛行機などで気圧の変化を感じると耳の調子がおかしくなるのと同様に、目に見えない気圧の変化は内耳で感じている。気圧の変化に敏感な人は天気病の症状が出やすい。

寒暖差による天気不調Check

□ 暑さ、寒さが苦手
□ エアコン(冷房、暖房ともに)が苦手
□ 周りの人が暑いのに、自分だけ寒いことが多い
□ 顔、または全身がほてりやすい
□ 温度差が強いと、頭痛や肩こり、めまい、だるさ、関節痛、ぜんそく、下痢などの症状が出る
□ 熱中症になったことがある
□ 季節の変わり目に体調をくずすことが多い
□ 冷え症がある
□ ずっとエアコンが利いているなど温度が一定の環境にいる時間が長い
□ 代謝が悪く、むくみやすい

当てはまる項目が1~3個の人は軽症の寒暖差疲労、4~6個は中症の寒暖差疲労、7個以上の人は重症の寒暖差疲労の可能性大。中症~重症の人は体調が天候に左右されやすいかも!

 

気象と体の不調について教えてくれたのは…
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せたがや内科・神経内科クリニック 院長 久手堅 司先生
くでけんつかさ/東邦大学医学部医学科卒業。東邦大学附属医療センター大森病院などを経て、2013年にクリニックを開設。日本神経学会神経内科専門医、日本頭痛学会頭痛専門医。

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慶應義塾大学医学部 神経内科非常勤講師舟久保恵美先生
ふなくぼめぐみ/天気痛のメカニズムを研究し、医学博士号を取得(名古屋大学)。日本で唯一の低気圧頭痛を専門にする産業保健師。企業の健康プロデューサーとしても活躍。

 

『美的』7月号掲載
イラスト/すぎうらゆう、尾代ゆうこ、山本郁子 構成/青山貴子

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