健康・ヘルスケア
2015.1.2

明け方までぬくぬく!プロ直伝「少ない寝具でも暖かい」快眠術

冬の睡眠の質を高める上で大切になってくるのが寝具。さまざまなお布団がありますが、これらの寝具についてあまり詳しく知りませんよね。

さらに一人暮らしでは、寝具の数も限られてくるもの。そこで、寝具の組み合わせや手持ちの寝具にプラス一工夫で、より暖かくして眠れる方法をご紹介します。

今回は、『Maruhachi睡眠環境ラボ』研究員で、睡眠改善インストラクターの中野祐三子(なかのゆみこ)さんにお話をお聞きしました。

 

■1:毛布は羽毛の上に! 掛ける順番にこだわること

羽毛布団の保温力を上げるコツは、身体の上に直接掛けることです。

「羽毛布団は体温が伝わるとダウンが膨らみ、暖かさが増します。そして体温の熱を外に逃がさないよう、羽毛布団の上に毛布を掛けましょう。この時、羽毛布団の上に掛けるものは、なるべく軽いものがおすすめ。

厚みのあるものだと、羽毛布団がペシャンコにつぶれてしまい、かさ高が減ることで保温性も低下してしまいます」と中野さん。

毛布の代わりに軽いタオルケットを選び、羽毛を膨らませるように胸下から足元にかけて掛けるのも手。羽毛布団の保温力を長く保つためには、表裏、上下まんべんなくローテーションさせて使用するとよいそうです。

 

■2:毛布の特性を知る

肌触りが好きで内側に毛布を掛けたい場合は、素材の特性を理解すること。

「自然素材の綿毛布は眠っている間の汗や湿気を吸い取ってくれるので快適ですが、汗を吸ってしまうと、湿気が増えて保温性が落ちてしまうので、こまめに洗ったり、干したりしましょう。

カシミヤやウールなどの毛布は汗や湿気を吸着すると熱を発生し、吸湿発散性、保温性のバランスが良く、寝冷えを防ぐことができます」とのこと。

 

■3:敷き布団は2枚敷きに! タオルケットを敷く

寒くて眠れない時、掛け寝具や着る服の枚数を増やしてしまいがちですが、実は敷き寝具で保温することが大切。

中野さん曰く、「寝床内の熱のほとんどは、敷き布団を通して逃げていきます。畳やフローリングに敷き布団で眠っている方は、もう1枚敷き布団を重ね、2枚敷きにしましょう。

スプリングベッドや通気性の良いマットレスで眠っている方は、少し厚めの吸湿保温力のあるウールなどの敷きパッドを上に重ねて使用すると、自然な暖かさが得られます」とのこと。

夏場に活躍したタオルケットを敷くのも良いそうです。タオルケットは吸水性もあり、汗も吸いますし、パイル糸に多くの空気を含むので保温力も期待できます。

アクリル素材の敷きパッドは、感触や肌触りにより瞬間的な暖かさは期待できますが、吸湿・発散性に乏しいため長時間使用するとムレて、逆に冷えを感じることがあるので、肩こりや腰痛、冷え性の方や肌の弱い方は注意が必要です。

 

■4:湿気を飛ばし、布団本来の保温力を保つ

布団が冷たいと感じたことはありませんか? 湿気を含んだ寝具は冷えのもと。

「人間は睡眠中に汗をかき、その水分を寝具が吸っています。湿気を溜め込んだ布団は、体の熱を奪ったり、本来の保温性を損なわせます。

特に冬場は部屋の窓を閉めきったり、加湿器を利用することが多く、寝具に湿気が溜まりやすくなるので、布団乾燥機を利用したり、昼間は布団を椅子等に掛ける、頭側・足側と交互に布団をめくる、ベッドマットレスは下四隅に電話帳などを置いて、風の通りを良くするなど湿気を逃がす工夫し、布団の保温力を守りましょう」と中野さん。

 

少ない寝具でもこれらの工夫で、いくらでも暖かくして眠ることができます。上下の寝具と、湿気や汗を逃す工夫で今年は寒さを撃退しましょう!

 

初出:美レンジャー  ライター:庄司真紀

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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