健康・ヘルスケア
2017.12.24

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睡眠の質を高めるには、ぐっすり眠れる環境作りも大切。「視覚、聴覚、嗅覚、触覚、さらに温熱感覚といった“睡眠五感”がキーワードです」と、友野さん。さっそく、それら5つの感覚を整える方法について解説していただきました。

 

1.視覚…目に入る光をコントロール

「光は睡眠の質をコントロールする重要な要素。就寝前、就寝中、起床後と、それぞれに適切な明るさがあります。就寝前は暖色系の暗めの照明に切り替えて、脳に就寝タイムが近づいたことを知らせましょう。反対に、パソコンやスマホなどの光(ブルーライト)は脳を興奮させてしまうので、就寝30分前以降は見ないように!」
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「就寝中はできるだけ真っ暗が良いのですが、抵抗があれば、光源が目に入らない低い位置に間接照明を。一方、朝は、起きてすぐに太陽の光を見るようにします。朝の光を15秒程度浴びると、夜の良質な睡眠を促すホルモンであるメラトニンがその14~16時間後に分泌されるスイッチが入ります」

 

2.聴覚…音の気にならない静かな寝室に

「睡眠中に覚醒反応が起こる騒音のレベルは45デシベル(dB)以上と言われ、電気のスイッチを操作する音でも48~56デシベル。静かな図書館で40デシベル程度です。時計、電気器具などは、なるべく音の静かなものを選ぶようにしましょう。一方で、クラシックやヒーリング音楽、川のせせらぎや鳥のさえずりといった自然の音色など、自分が心地良いと感じる音は入眠のサポートに。ただし、必ず就寝後1時間以内にオフになるようにタイマーをセットして」

 

3.嗅覚…入眠サポートにアロマを活用

「ラベンダー、ネロリ、カモミール、イランイラン、サンダルウッドなど、リラックス効果のあるアロマを味方にすることで、入眠がスムーズに。就寝1時間前くらいから、お湯を入れたマグカップに精油を2~3滴たらして、寝室に香りを蒸散させておくだけで効果があります。またはティッシュペーパーに数滴たらして枕元におくのもおすすめ。精油は、自分が好きで、心地良いと思える香りを選ぶことが大前提です」
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4.触覚…肌ざわりの良いベッドリネン、パジャマをセレクト

「就寝時に肌に触れる布団や毛布、枕カバー、パジャマなどの肌触りにこだわることで、リラックス度が断然違ってきます。保温性・吸湿性・発散性などに優れるシルク、吸汗性・保湿性、耐久性の高い綿、夏に快適な麻など、季節や気分に応じて自分好みの最適な素材を選ぶようにしましょう」

 

5.温熱感覚…“寝床内気候”を快適に!

“寝床内気候”とは、就寝時、体と寝具との間にできる空間の温度・湿度のことを示し、睡眠の質に大きく関わります。特に、深い眠りに入る睡眠前半に寝床内気候が快適だと、後半も質の高い睡眠を得られることがわかっています。そこで、まずはエアコンや空調などで寝室の温湿度を管理。快眠のための温度は、冬は1923℃、夏は2627℃。湿度は、冬夏ともに60%前後です。また、適切な寝床内気候を維持できるように、季節に応じた寝具の衣替えも大切です」

 

次週は、正しく眠ればダイエット成功&パフォーマンスUPについてご紹介します。

 

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睡眠コンサルタント
友野なお
北里大学大学院医療系研究科 産業精神保健学 特別研究生。順天堂大学大学院 スポーツ健康科学部研究科にて睡眠科学を研究し、修士号を取得。科学的なエビデンスを基にした行動療法からの睡眠改善を得意とし、「眠りのプロ」として全国での講演活動、健康・美容市場における企業の商品開発にも携わる。著書も多数。産業心理カウンセラー。「SEA Trinity」代表。 http://tomononao.com/

 

イラスト/きくちりえ(Softdesign) 構成/つつみゆかり

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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