【パニック発作】みんなの体験談と不安症例ミニカウンセリング! 不安に悩まされている美的読者のリアルトーク
勤務中や飲み会中、移動の電車や遊園地で、突然、呼吸が苦しくなったり、動悸が激しくなるなどのパニック発作。実は美的世代に多いことがアンケートでわかりました。そんなつらい状況を抜け出すヒントを「心と体」の両側からアプローチ!
和田先生がお悩みに答えます不安症例ミニカウンセリング
\不安に悩まされている『美的』読者のリアルトーク!/
症状1
公務員 31歳
J・Sさん
和田秀樹先生
用心深く仕事をすることは大切ですが、別に失敗してもいいんです。意外に人は他人の失敗をすぐに忘れるものですよ。そもそも行動する前に、成功するか失敗するかを予測することは不可能。最も良くないのは、失敗を恐れてチャレンジをやめることなんです
症状2
外資系金融会社勤務 31歳
K・Iさん
和田秀樹先生
長時間の飛行機はつらいですね。睡眠導入剤を常用しているわけでもなく、必要なときに使って飛行機に乗ることができたという経験は、あなたにとっての知恵であって解決策です。『これをやっておけばうまく行く』『退避できる場所を確認しておく』という、自分なりのソリューションをもち合わせることこそ、不安と上手に付き合うコツだと思います
症状3
保育士 29歳
M・Hさん
和田秀樹先生
この不安の裏側には“成功した”という欲望が隠されています。どのような話し方をしたら自分の魅力が伝わって、仲良くなれるか? そう考えるうちに“あがる”という不安から自然と距離を置けるでしょう
症状4
広告代理店勤務 27歳
R・Mさん
和田秀樹先生
逃げられないと思うから不安になるのだと思いますが、こういうときは客観的に“不安な自分”を認識して、冷静に不安を取り除くといいです。そもそもMRI撮影室は狭くて苦しいもの。やっぱりダメ!となったら、停止ボタンで回避できることを知っておきましょう
症状5
Webライター 32歳
N・Kさん
和田秀樹先生
診ている患者さんには高齢の方が多いのですが、排泄コントロールに不安がある際は紙パンツなどを勧めています。すると、排泄への不安やストレスから解放されて安心して外出できるようになるのです。美的世代の若い方々にとって、紙パンツなんて…と抵抗があるかもしれませんが、行動範囲を広げるための立派なソリューション!
症状6
歯科衛生士 22歳
M・Oさん
和田秀樹先生
きっと完璧な自分像を求めすぎて、“こうあるべき”という思考から抜け出せずにいるのだと思います。汗は生理現象ですから自分でコントロールするのは難しいし、自分はそういう体質だという事実を受け入れるとラクになるはず。そうすれば視野が広がって、自分を冷静に見ることができます。『汗をかいたらタオルで拭けばいい』という、すごくシンプルな答えにたどり着けて、不安が和らぐでしょう」
もっと気軽に行ってみたいけれど、なかなか勇気が出ない…みんなのメンタルクリニック体験談
不安が強すぎてパニック症などに悩まされても、メンタルクリニックや心療内科などを受診することに抵抗があると感じている人が多数…。美的クラブのアンケートで集めたリアルな体験談を参考にしてみて!
美的クラブの本音エピソード
Q.メンタルクリニックには行ったことがありますか?
早めに受診することと生活習慣の改善が効果大!――N・Hさん(塾講師 37歳)
「かなり軽症のパニック症でしたが、思いきってクリニックを受診。半年程自律神経を整える薬を飲んで、症状が軽くなりました。その後は、 できる範囲で瞑想やヨガをしたり、セロトニンの材料になるトリプトファンが豊富なバナナを食べたり する生活を送っていたら、気にしすぎだった自分に気づけるようになりました」
不調の原因がわかったことで次の行動に移せました――A・Yさん(商社勤務 35歳)
「当時、社内の殺伐とした空気がストレスだったのか、通勤時の電車で過呼吸になるように。 クリニックを受診したら、不眠症から来るものと診断されて睡眠導入剤を処方してもらいました 。自分が思っている以上にストレスで心身ともにダメージを受けていたと気づき、転職。原因だった勤務先という環境を変えることで改善しました」
薬に頼りすぎずに根本原因を探って改善――S・Iさん(広告代理店勤務 34歳)
「私の場合は、心療内科に通ったもののカウンセリングは数分で終わるし、処方された薬も合わなかったので通院はやめました。代わりに、 メンタルコーチと思考のクセや過去のトラウマといった自分の内面と深く向き合うことを何年か続けて 、不安になりやすい根本原因が判明。自己受容できたことで不安症も改善していきました」
メンタルクリニックはもっと気軽に通っていい場所――N・Kさん(外資系メーカー勤務 30歳)
「この数年、パニックになることはなかったのですが、仕事のチームが変わって再発するように。 当時、海外に住んでいたためかクリニックに通うことに抵抗は感じず、重くならないうちに受診 。眠れないときの睡眠導入剤を処方してもらい、軽くなったのを覚えています。でも、最終的にしっかり運動をして睡眠をとることが最善策でした」
『美的』2024年11月号掲載
イラスト/かじぱん 構成/宮田典子、有田智子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
東京大学医学部を卒業後、同大付属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローなどを経て、現在「和田秀樹こころと体のクリニック」院長。著書に『不安に負けない気持ちの整理術』(ディスカヴァー・トゥウェンティーワン)ほか多数。