【飲み会当日】胃・肝臓を守るケア|自己管理&事前のケアで年末年始の飲み会を楽しく過ごそう!
忘年会やクリスマス、お正月と新年会…年末年始は飲み会シーズン!「胃活」「肝活」で自分の体調を守るケアを心がけて♪飲み会当日でも間に合うケア方法をご紹介します。
いざ飲む・食べるというときに 胃・肝臓を守るケア
年末年始の飲み会はイベント感が強いだけに、普段よりも食べる量や飲む量が増え、内容も高脂肪になりがち。「胃や肝臓を守るためには、 何をどれだけ飲み、食べるかをしっかり自己管理する ことが大切です」(堀江先生)、さらに、「 事前に胃腸の調子を整えておく ことも、飲み会当日の心得です」と、大正製薬・商品開発部の鈴木祐子さん。「おいしい料理やお酒も、胃腸のコンディションが万全でないと楽しめません」(鈴木さん)。
□ 飲む前・食べる前に、胃腸の調子を整えておく
「年末年始は、飲み会続きで胃が疲れているのに、また次の飲み会というケースも少なくありません。そんなときは、 胃腸の働きを整える 漢方薬がおすすめです。食べる前に飲んでおくと胃がスッキリして、食欲が出てきます」(鈴木さん)
ふたつの漢方処方で胃の不調を回復
本来の胃の働きを取り戻す「安あんちゅうさん中散」と、胃の緊張をほぐす「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」が胃もたれ・不快感に効果を発揮。
大正製薬 大正漢方胃腸薬 第2類医薬品 12包 ¥1,067
□ 飲む前に胃に何か入れておく
「胃が空っぽのままいきなりお酒を飲むと、 アルコールの吸収速度が早まって 、胃腸だけでなく、アルコールを分解・解毒する肝臓への負担も大きくなります。飲み会の少し前、あるいは乾杯直前でも、 おつまみ程度のものを少量 、胃に入れておくようにしましょう」(堀江先生)
脂質やたんぱく質の豊富なナッツやチーズは、胃での消化吸収に時間がかかり、アルコールの血中濃度が急激に上がるのを防いでくれる。胃壁を保護する役割も。
□ 最初の1杯はアルコール度8%以下の飲み物に
「アルコール度数が8%以下のお酒は、食前酒として 食欲増進効果がある といわれています。ビールは5%程度なので、最初の1杯に最適。マッコリも◎。ウイスキーや焼酎も、水で割ったハイボールやサワーなら8%以下なのでOKです」(堀江先生)
ビール5%
サワー3~5%
ハイボール7%前後
マッコリ7%
□ 18度以上の濃いアルコールは薄めて飲む
「アルコールは消毒に使われるくらい殺菌力の高い物質。日本酒のアルコール度数(17%)より濃いお酒は、ストレートで飲むと 食道や胃の粘膜を傷つけ、細胞にダメージを与えます。 17%を大幅に上回るウイスキーや焼酎などの蒸留酒は、必ず水などで薄めて飲んで」(堀江先生)
・ウイスキー43%
・焼酎25%
・ジン47%
・ワイン14%
・日本酒17%
□ 高級なお酒をオーダーして、ゆっくりと味や香りを楽しむ
「1回に飲むお酒の量の健康ラインは、
女性の場合20g
とされています。20gとは、ビールで中ビン1本、日本酒1合、ワインはグラス1杯半程度。物足りなく感じる人は、より
高級なお酒
に切り替えてみてはどうでしょう。味や香りをゆっくりと楽しむことで、量をセーブできます」(堀江先生)
□ 野菜とたんぱく質をメインに。揚げものなどは控えめに
「自分でメニューを選べるような会なら、
色の濃い野菜
と、
脂質の少ないたんぱく質
をしっかりとるように意識を。また、揚げものなど油の多い料理は控えて。ほかの人が頼んでいても、手を出さないのが賢明です。ごはんやパスタなど炭水化物も程々に!」(堀江先生)
□ 鍋やスープなど、体を温める料理で消化を促す
「体が冷えると胃腸の動きも、肝臓の働きも低下します。ビールやウイスキー、焼酎などは体を冷やすお酒なので、それらを好んで飲む人はなおさらです。
鍋やスープなど温かい汁もの
を食べて内臓を温め、消化を促しましょう。消化液を刺激する
しょうが
を加えるのも◎」(堀江先生)
□ 会の途中でときどき歩いて、足どり(酔い)をチェック
「みんなでワイワイ飲んでいると、ついお酒の量が進んでしまうので、合間に
席を立って冷静になる時間を挟む
ようにしましょう。歩いてみたときにフラつくようなら、肝臓で分解し切れないアルコールが
脳まで回っているサイン
。そこでお酒はストップ!」(堀江先生)
□ 多種類の料理をシェアして、少しずつ食べる
「1品のおかずをつまみにお酒を飲み続けるのはNG。せっかく人数が集まっているのだから、さまざまな食材を使った多種の料理をみんなでシェアして、少量ずつ食べましょう。そうすると自然に栄養バランスの良い食事をとることができます。ゆっくりかんで食べることも忘れずに!」(堀江先生)
胃&肝臓ケアに抜かりのない『美的』読者のケア法は?
「飲み会前はウコンのドリンクを飲んでおくとちょっと安心!」(アパレル・29歳)
「内臓マッサージや胃に効くツボを押したりして胃もたれを防止!」(クリエイター・39歳)
「チェイサーの水をアルコール以上に飲んでいます」(営業・32歳)
「2杯目からはお湯割りに。アルコールが薄まるし、おなかも温まります」(会社員・30歳)
「最初は必ず野菜から食べるようにしています」(看護師・33歳)
『美的』2023年1月号掲載
イラスト/伊藤美樹 構成/つつみゆかり、有田智子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
ほりえよしのり/内科・消化器内科医。慶應義
塾大学医学部卒。日本アルコール・アディクション医学会の理事を務める肝臓のエキスパート。