プロテインには種類があるってホント?真相を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】
日常生活で生まれる美容や女性のライフスタイルの疑問を医師や専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は「プロテイン」について。プロテインには種類があるってホント? マイプロテインのシニアマーケティングマネージャー佐々木桃美さんにお話を伺いました。
Q:プロテインには種類があるってホント?
最近はスーパーやコンビニでもプロテイン入りの飲み物やお菓子などの商品を見かけますよね!美容と健康にも良いと注目されているプロテインですが、プロテインとひと口に言っても種類はさまざまあるようです。みなさんもプロテインだけでなく、ホエイプロテインやソイプロテインなどの名前を耳にしたことがあるのではないでしょうか。そこでプロテインには種類があるってホント? について、マイプロテインの佐々木桃美さんに聞いてみました。
A:ホント
「プロテインの種類は主に原材料の違いで、動物性と植物性のものがあります。さらに、プロテインを摂取する目的に合わせて、さまざまな特長を持たせた商品が展開されています」(佐々木桃美さん・以下「」内同)
プロテインの種類は?
「プロテインは一般的には、牛乳に含まれるホエイプロテインとカゼインプロテイン、そして大豆に含まれるソイプロテインの3種類があります。これらのプロテインは目的に合わせて組み合わせて摂取することで吸収率を上げることもできます」
ホエイプロテインの種類と特長
「プロテインの中でもいちばんメジャーなものが動物性のホエイプロテインです。ホエイプロテインは母乳に成分が近いと言われており、低カロリーで栄養が凝縮されており、吸収が早いのも特徴です。安価で続けやすい点もメリットです。ホエイプロテインから脂質や乳糖を濾過すると低糖質、低炭水化物、高タンパク質のパウダーができます。そして、加工の種類によって、ホエイプロテインコンセートレート(WPC)、ホエイプロテインアイソレート(WPI)に分けられます。また加水分解処理を加えると加水分解ホエイプロテイン(WPH)となり、さまざまな種類のプロテインができあがります。ホエイプロテインのタンパク質含有率は用いた濾過工程により、30〜95%と大幅に異なります。1gあたりのタンパク質含有率が高いほど、より多くの処理と濾過過程が必要になります。ダイエット中の人や、牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしてしまうという乳糖不耐症の人にはホエイプロテインアイソレート(WPI)などの濾過されたものがおすすめです。
【ホエイプロテインの種類】
■WPC/ホエイプロテインコンセートレート(濃縮乳清タンパク質)
「タンパク質を75~85%、脂質を約1~2%、および乳糖を5~10%含有しています。ホエイプロテインコンセントレートはマイクロフィルター法という特有の処理方法を用いてろ過されています。マイクロフィルター法では、その名の通り、微細な穴を有する膜を通して濾過が行われます。ホエイプロテインの中では最も低価格で、趣味で筋トレしている人たちに一番人気のホエイプロテインです」
1食あたり21gのタンパク質を含有。毎日のタンパク質摂取に最適なホエイプロテインです。60種類のフレーバーから選べる。Impact ホエイ プロテイン 250g¥1,990/マイプロテイン
■WPI/ホエイプロテインアイソレート(分離乳清タンパク質)
「マイクロフィルター法よりも、タンパク質からより多くの乳糖および脂質を取り除くウルトラフィルター法を用いて加工処理されたホエイプロテインです。このため、1食あたりのタンパク質含有率がWPCより高くなり(90%)、低脂質・低糖質になります。手間が増えることから、WPC商品よりもわずかに高価になります。また、乳糖を取り除いているため、乳糖不耐症の人におすすめです」
プロテイン含有比率90%のピュアホエイプロテイン。フレーバーにより異なるが1食あたり23gのタンパク質を含有。100%天然由来の商品で、フレーバーは20種類以上。Impact ホエイ アイソレート 500g¥4,390/マイプロテイン
■WPH/加水分解ホエイプロテイン(加水分離乳清タンパク質)
「酵素によりWPIのタンパク成分を一部、より微細なペプチドとアミノ酸に分解したものです。この分解過程は、通常、腸の中で内臓酵素により行われています。そのため、この加工をすることにより、吸収速度が速くなります。WPCやWPIよりも繊細な加工が必要となるため、ほかの2種類よりも高価です」
ワークアウトに最適! 特殊な方法で作ったタンパク質で、通常のプロテインより素早く吸収される。必須アミノ酸はそのままの、高品質なプロテイン。加水分解 ホエイプロテイン 1kg¥5,890
「マイプロテインには“クリア ホエイ アイソレート”という商品があり、高品質の加水分解ホエイプロテイン分離物で作られた、軽さと爽快さが特徴のプロテインです。ミルクシェイクというよりも、見た目も透明でジュースのように飲むことができるため、いつものプロテインに飽きた人や、異なる喉ごしが欲しいという人はぜひお試しください」
カゼインプロテインの特徴
「カゼインプロテインもホエイプロテインと同じく牛乳が原料です。チーズやヨーグルトを固める、一般に乳固形分と呼ばれる成分の主要成分のひとつです。ホエイプロテインが水溶性で吸収が早いのに対し、カゼインプロテインは不溶性で吸収がゆっくりで、腹持ちが良いのも特徴です。吸収がゆっくりなため、睡眠前に摂取すれば血中アミノ酸濃度を維持する効果が期待できるため、ボディビルダーなど筋肉を増量させたい人は寝る前に摂取することが多いです」
吸収速度の遅いタンパク質を1食あたり23g含有。体の成長や維持・回復に効果的です。就寝前の飲用もおすすめ。スロー リリース カゼイン 1kg¥5,190/マイプロテイン
ソイプロテインの特徴
「ソイプロテインの原料は大豆で、イソフラボンも含まれています。しっかり筋力トレーニングをして筋肉をつけたいという女性でなければ、ソイプロテインがおすすめです。カゼインプロテインと同じく、吸収までに時間がかかるタイプなので腹持ちが良く、低カロリーのためダイエット中の人にもうれしいプロテインです」
高品質のソイプロテインアイソレートを採用し、果汁とビタミンB群を加えたことでジュースのような軽い口当たりに。レモン&ライム、オレンジ&ピンクグレープフルーツ、グレープの3つのフレーバーがあります。クリア ソイ プロテイン(レモン&ライム) 20食分¥5,690/マイプロテイン
プロテイン摂取のベストタイミングは?
「ホエイプロテインは運動後30分以内に飲むことで、運動によって傷ついた筋組織を素早く修復し、強い体づくりができると一般的に言われています。ホエイプロテインは吸収スピードがほかのプロテインに比べて早いため、運動後だけでなく、運動前や運動中にも適しています。カゼインプロテインは疲労の回復や筋肉の成長にも役立つため、就寝1時間前くらいに飲むのがおすすめです。運動をしない人は、栄養が不足しがちな朝に飲むのがおすすめです。就寝中に疲労回復のために使用されたタンパク質を補うためや、1日をタンパク質不足の状態のまま過ごさないために、朝プロテインで栄養を補いましょう」
Point
・運動後30分以内に飲んで筋肉を修復
・就寝1時間前に飲んで疲れた筋肉を回復
・朝は栄養吸収のチャンス
プロテインは二日酔いにもいい?
「二日酔いのあとに飲んでも意味はありませんが、アルコールを飲む前にプロテインゲイナーのような糖質やビタミン入りのプロテインを摂取すると、アルコールを分解する時に必要な栄養素を補給できる可能性があります。しかし、プロテインよりもアルコール分解に必要な亜鉛などを摂取したほうが二日酔いには良いと思います」
文/土屋美緒
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
イギリス在住マーケター。1995年、千葉県生まれ。英シェフィールド大学卒業後、現地で就職。マイプロテイン日本市場のインフルエンサーマーケティングをはじめとしたマーケティング全般、PRを担当し、インフルエンサーのYouTubeへの出演も多数。撮影ディレクションや国内外でのイベント実施のため、主に日本とイギリスを行き来している。
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