健康・ヘルスケア
2022.11.7

【マンガで読む】「広場恐怖症」とは?|簡単に逃げられない場所を恐怖に感じる…原因や対策法を女医が解説

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起きてもいない「未来」のことがなぜかずっと頭を離れない…。何もかも不透明な時代、実はみんなが抱えている 「不安」。知ることで、少し楽になる出口、探してみましょう。今回は、「広場恐怖症」について池袋オリーブメンタルクリニック 院長の松島幸恵先生に伺いました。

簡単に逃げられない場所を恐怖に感じる…「広場恐怖症」

逃げ出せない場所を避け続けるのはNG !

「広場恐怖症は、息苦しさやめまい、冷や汗など、パニック症と同じような発作が公共の場所や広い場所、群衆の中にいるときに起こります。そのためパニック症の重い症状のひとつとして分類されることもあります。

状況的には、B子さんのアリーナ中央席の例のように“簡単には逃げ出せない、助けてもらえないような場所にひとり”というのがキーワード。そこで経験したつらい発作がもしまた起こったら耐えられないといった『予期不安』から、自らその後の行動を規制してしまいます。

でも、苦手な場所は避けているとよけいに怖くなるもの。不安だから行かない、やらないというのは、かえって症状を重くしてしまうのです。

対策は、パニック症の電車に乗れないケースと同じように、段階を踏んで慣らしていく『暴露療法』が有効です。この場合は、ライブ鑑賞という同じ設定でも、もっと小規模で落ち着いた雰囲気のものを選んで行ってみることから始めます。それで大丈夫だったら、立ち見だけれど友達と一緒、それも克服できたら次はひとりで大きめのライブ…と、少しずつ“大丈夫”を増やしていくことで、『予期不安』から解放されます。

また、呼吸法も重要です。広場恐怖で息がしづらくなると、“このまま死んじゃうかもしれない”と焦って、息を吸うことに一生懸命になりがち。結果、過呼吸になって、もっと息苦しさが増します。長くゆっくり吐くことを意識した呼吸法は、その緊急事態を切り抜けるためにできる唯一のセルフケアです」

 

【対策1】いつでも逃げ出せる小規模なイベントで免疫をつける


「過去に広場恐怖症が起こった場所よりも逃げ出しやすい場所、助けてくれる人がそばにいる環境から体験してみてください。少しずつレベルを上げながら、パニックを起こさなかった経験を積み重ねることで自信がつき、推しのライブを楽しめる日が遠からずやってくるかも」

 

美容院や歯科医院など、身動きできない場所でも同様の症状は起こる! その場合は…


事前に担当に事情を伝えて、逃げ場の確保を!
「美容院のイスに座って施術を受ける状況に恐怖を感じるという声をよく聞きます。担当者に事情を話してお願いすれば、シャンプー時に目隠しをしない、施術時間を短くする、つらくなったら中断・休憩するなど、対応してくれるはずです」

 

池袋オリーブメンタルクリニック 院長

松島幸恵先生

まつしまさちえ/聖マリアンナ医科大学卒。都内の病院勤務を経て現職。精神科専門医。産業医。精神保健指定医。

 

『美的』2022年12月号掲載
イラスト/Yumika 構成/つつみゆかり

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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