食・レシピ
2023.5.29

とうがらしの「栄養」と「糖質」まとめ|ダイエット・美容への取り入れ方

刺激的な辛味が特徴の食材、とうがらし。ししとうのような味わいが穏やかな種類もありますが、強い辛味を活かして香辛料として使われるものがほとんどです。この記事ではダイエットや糖質制限などを行っている方へ、とうがらしの糖質や栄養素を見ながら、おすすめの食べ方を管理栄養士がご紹介します。

とうがらしの「糖質」と「カロリー」

とうがらし(可食部)10gのエネルギーおよび糖質

とうがらし(果実/生)
エネルギー:7kcal
糖質:0.6g
※とうがらし2本は約10gであるため、上記ではこの数値を基準に算出

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

ほかの食べ物(可食部)10gとの比較

食べ物の種類 エネルギー(kcal) 糖質(g)
ピーマン(青ピーマン/果実/生) 2 0.3
なす(果実/生) 2 0.3
トマト(果実/生) 2 0.4

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

とうがらしはほかの野菜に比べると、10gあたりのエネルギーと糖質がやや高いことがわかります。

とうがらしに多く含まれる「栄養素」

とうがらし10gに含まれる主な栄養素は、以下のとおりです。

たんぱく質:0.4g
脂質:0.3g
食物繊維:1.0g
ビタミンA:64μg
ビタミンE:0.9mg
ビタミンC:12mg

出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」

とうがらしはビタミンを多く含んでいますが、量をたくさん食べられないため、栄養源とするのは難しいでしょう。辛味成分であるカプサイシンが豊富な点も、とうがらしの特徴です。

βカロテン

色素成分のひとつであり、体の中でビタミンAに変換される栄養素です。ビタミンAは肌や鼻、のどの健やかさの維持に働きます。特に目の健康に力を発揮し、視力低下の予防効果が期待できるでしょう。βカロテン自体は強い抗酸化作用を持つため、体の老化や動脈硬化を防ぐ効果が見込めます。

ビタミンE

体をサビつきから守る、強い抗酸化作用を持つビタミンの一種です。抗酸化作用による血液中のサビついた脂質を除去する働きと、ビタミンE自体の血管を広げる作用との相乗効果で、血流の改善が期待できます。

カプサイシン

とうがらしの辛味成分であるカプサイシンには、脂肪の燃焼をスムーズにする作用があり、肥満を予防する効果が期待できます。しかし胃腸が刺激され炎症を起こしたり、吐き気や高血圧を引き起こしたりする恐れがあるため、カプサイシンの摂り過ぎには注意が必要です。

ダイエットに効果的な「摂取方法」

摂取量

とうがらしのカプサイシンには脂肪を分解する作用が期待できますが、摂り過ぎると健康を害する恐れがあるでしょう。辛味の耐性は人により異なるため、1日の摂取量の基準を示すのは難しいと考えられます。とうがらしは、無理をせずおいしく食べられる程度の摂取にとどめてください。

摂取に適したタイミング

とうがらしの摂取におすすめのタイミングは、運動前です。とうがらしのカプサイシンが体に取り込まれると、アドレナリンというホルモンが分泌されます。アドレナリンによって、脂肪の分解を促す酵素の働きが活発になるため、脂肪の燃焼効率が高まる効果が期待できるでしょう。

とうがらしを食べる際の組み合わせ

乳製品と一緒に摂取すると、とうがらしの辛味を和らげる効果が期待できます。乳製品に含まれるたんぱく質がカプサイシンと結びつくため、辛味を感じにくくなるのです。牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品とうまく組み合わせて、体への負担をおさえながらカプサイシンを摂取してください。

「美容」への作用・メリット

とうがらしのカプサイシンは、健やかな肌作りにも効果が期待できる成分です。カプサイシンを摂ると血行が改善されて、肌に酸素や栄養が行き届くようになります。肌のターンオーバーが整い、シミやしわ、たるみができにくい肌になるでしょう。とうがらしに豊富なビタミンEにも血流の改善効果が期待できるため、とうがらしを美肌作りに活かしてください。

管理栄養士

いしもとめぐみ

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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