分け目がハゲている?薄くなる原因と対策【4選】
髪が薄くなると目立つのが分け目。ハゲているように見える分け目の原因と対策を掲載。髪におすすめのヘアアイテムもご紹介します。
分け目がハゲる原因【2つ】
【原因1】加齢による抜け毛や薄毛のせい
一般的に、抜け毛や薄毛が気になり始めるのは、30代後半くらい。まずは髪の質感が変化して、ツヤ感低下やうねりが発生します。そして40代に入ると、“分け目が透ける”“髪を結んだ時に量が減った”“根元がふんわり立ち上がらない”など、目に見える変化を実感する女性が増えています。
最初に薄毛が目立ちやすいのは“生え際”です。鏡で見たときに真っ先に目に入るため、自分で気づきやすいそう。
「ご自身で気づきにくいのが、頭頂部の“つむじの周囲”です。ここも毛量が減りやすく、つむじから“分け目”にかけて、徐々に地肌が透けていきます。もともと地肌が露出する部分ですから、1本の髪が細くなったり、本数が減ると、薄くなった印象が際立ちます」(浜中先生・以下「」内同)
もしフロントが気になり始めたら、実は頭頂部もボリュームダウンしている可能性が! さらに“サイド(側頭部)”も薄くなっている可能性があります。
「後頭部や頭頂部に比べて、サイドはもともと毛穴の数が少ないと言えます。髪をかきあげたりアップにした時に“あれっ”と気づく方が多いようです。毛穴の数は生まれつき決まっていて一生変わりません。ボリューム感をキープするには、髪を生み出す毛母細胞の働きをいかに保つか、そして1本1本の髪を太く健やかにすることが大切です」
【原因2】若い世代は無理なダイエットのせい
「本来抜け毛・薄毛は、加齢とともに発生する自然な現象です。しかし、急激なダイエットをすると、若い世代でも髪がやせ細ってしまいます。また学業や仕事のストレスから薄毛に悩み、10~20代で来院される患者さんもいます」
【対策1】頭皮のマッサージをする
エイジングデザイナー
村木宏衣さん
筋肉、骨格、リンパにアプローチする理論と手法でリフトアップからボディメイキングまで悩みを解決。著書に『10秒で顔が引き上がる奇跡の頭ほぐし』(主婦の友社)など多数。
髪は「血余」といわれる程、育毛には血流が重要ですが、その土壌である頭皮も加齢と共に血流が悪くなりやすい場所。頭の3つの筋肉と頭頂部の帽状腱膜という部分がこると、血流に影響し、白髪や薄毛の原因になります。また、フェースラインのたるみにもつながるので、マッサージはぜひ日課に!
まずは筋肉の位置を確認
耳上の大きな筋肉が側頭筋。額を覆う筋肉が前頭筋。頭の後ろの方にある筋肉が後頭筋。頭頂部には筋肉がなく、帽状腱膜という腱膜で覆われています。姿勢の悪さや歯の食いしばり、スマホとPCの見すぎで、現代人の頭部の筋肉と腱膜は常に固くこりがちです。
STEP1:頭頂部の帽状腱膜をほぐす
全身の筋肉につながっている頭頂部の帽状腱膜を最初にほぐす。指の腹を頭皮に当て、生え際から後頭部へと指先を揺らしてほぐす。頭蓋骨から筋膜を剥がす気持ちで行って。
STEP2:側頭筋をほぐす
次は側頭筋。親指をこめかみに置き、手首を返して残りの指を後頭部に固定。親指に力を入れ「あぐあぐ」と口を数回開閉。親指の位置を少しずつずらしながら数回繰り返して。
\つかみ方/
親指で斜め方向にプッシュ
STEP3:後頭筋から首をほぐす
最後に後頭筋から首のこりをほぐす。拳を作り、平らな面を耳の後ろに当てる。圧をかけて小刻みに下に動かしていく。フェースラインのたるみにも効くマッサージ。
【対策2】生活習慣を見直す
- 規則正しい生活と充分な睡眠
- ストレッチやウォーキングなどの適度な運動習慣
- ストレスをうまく解消し、精神的なゆとりを持つ
- 飲酒は適量
- 禁煙習慣を守る
- バランスのとれた食事を
髪は常に成長しているのではなく一定の寿命があります。成長したあと自然に抜け、再び同じ毛穴から新しい髪が生まれます。この繰り返しをヘアサイクルといい、成長期(初期、後期)、退行期、休止期と分けられ、成長期は健康な髪では2~6年間といわれています。
徐々に進行する女性の壮年性脱毛症では、上のイラストのようにヘアサイクルの変化が起こり、新しい髪がなかなか生えてこない(休止期が長くなる)、髪が十分に育たないまま抜けてしまう(成長期が短くなる)といった症状が見られるようになります。つまり、通常よりも休止期の髪が多くなり、抜け毛が進行し、“頭髪密度”が減少していきます。
【対策3】いつも同じ髪型をしない
「強い力で長時間引っ張るような、ポニーテールなどのスタイルを続けている場合も、血流が悪くなりがちです。さらに、髪の成長に伴って深く大きくなる毛包が引っ張られている状態が続くことも、頭皮に負担をかけてしまうので良くありません。これについては、実際に薄毛などのトラブルに発展する可能性があります。
とは言え、お仕事の都合で、毎日同じヘアスタイルにしなければいけない人もいると思います。そういった場合は、同じところに負担がかかっている状況を減らす工夫をしていただければと思います。できれば、分け目をズラすとか、少しゆるめにセットするなど。さらに、朝晩の頭皮マッサージでめぐりを良くして、髪に栄養が十分に届くように1日のどこかで整えてあげるのも良いと思います」(渡部さん)
【対策4】シャンプーの習慣を見直す
抗加齢医学専門医
浜中聡子先生
ウィメンズヘルスクリニック東京 院長。脇坂ウィメンズヘルスクリニック大阪 顧問医師、国際アンチエイジング医学会専門医。米国抗加齢医学会専門医。女性頭髪専門外来において、多くの女性の髪悩みに向き合う。ていねいな診察ののち、内服薬、外用薬、サプリメントによる治療、点滴等、その方に最適な治療法を提案している。
自分でできる抜け毛対策として、“毎日のシャンプー習慣を見直すこと”も重要です。きちんと汚れを落とし、清潔に保つシャンプーは、髪の土台ともいえる“頭皮環境”を整える大切なステップ。
「頭皮の脂っぽさや臭いを気にする方もいますが、“洗いすぎ”には注意が必要です。女性の場合、総じて頭皮がオイリーな方は少ないと言えます。頭皮が乾燥しているのに洗浄力が強いシャンプーを使うと、乾燥やダメージの原因になることも。抜け毛が気になる時は、アミノ酸系洗浄成分を配合した“低刺激のシャンプー”に切り替えるのも一案です」(浜中先生)
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
ウィメンズヘルスクリニック東京 院長。脇坂ウィメンズヘルスクリニック大阪 顧問医師、国際アンチエイジング医学会専門医。米国抗加齢医学会専門医。女性頭髪専門外来において、多くの女性の髪悩みに向き合う。ていねいな診察ののち、内服薬、外用薬、サプリメントによる治療、点滴等、その方に最適な治療法を提案している。