その頭痛、体のSOSサインかも!? 緊張型頭痛や群発頭痛…症状を理解して対策を!

頭痛の症状、放置していませんか?頭痛が続くようであれば、それはあなたの体の小さな悲鳴かもしれません。「で、具体的には何をしたらいい?」に専門家がお答えします!
「体のSOSサイン」、読み取り行動実践ガイド【頭痛】
月経関連片頭痛は放置せず頭痛外来か脳神経内科へ
「30代女性に多い頭痛のタイプは、片頭痛と緊張型頭痛です。特に片頭痛は5人にひとりと圧倒的。しかもその半数は、女性ホルモンが変動する生理前や生理中に起こります。痛みがひどければ、我慢せずに専門医に相談してください。一方、緊張型頭痛は体の緊張やこり、精神的なストレスが原因です。慢性化を防ぐためにも、まずは日常生活のリセットを心掛けましょう」(五十嵐久佳先生)
こんな症状はSOS!
- 頭がギューッと締め付けられるように痛む
- 頭全体や後頭部が痛む
- 寝込む程の痛みではない
- 動いても痛みは強くならない
- 光・音の過敏はあってもどちらかひとつ
こんな病気のサインかも
緊張型頭痛
長時間のデスクワークや不自然な姿勢、精神的なストレスなど、心身の緊張から頭が締めつけられるように痛む。
- ズキンズキンと脈を打つように頭が痛む
- 頭の片側(または両側)が痛む
- 頭痛に伴い吐き気や嘔吐ともある
- 動くと痛みが強くなる
- 光・音・ニオイに過敏になる
こんな病気のサインかも
片頭痛
女性ホルモンの影響のほか、睡眠トラブル、ストレス、人混みなどが契機で、頭がズキズキと痛む。
\\ほかにも//
二次性頭痛
普段頭痛のない人が、突然激痛に襲われる。外傷、感染、脳腫瘍、自己免疫疾患など頭痛を起こす病気がある。
群発頭痛
数週間~数か月にわたって毎日のように、片方の目の奥に激痛が起こる。放置できない程の痛みで、男性に多い。
どこを受診する? 脳神経内科・頭痛外来
どの頭痛でも、日常生活に支障を来たしたり、繰り返し起こる場合は放置せず、頭痛外来や脳神経内科を受診しましょう。月経に伴う片頭痛も、婦人科より頭痛外来や脳神経内科の方が治療薬がそろっています。
【片頭痛の治療薬】
病院では、頭痛を起こりにくくする予防薬、頭痛の原因となる炎症を抑え、血管の拡張を元に戻すトリプタンなどを処方します。
注目の新薬で予防
「エムガルディ」「アイモビーグ」「アジョビ」は片頭痛の原因となる神経伝達物質「CGRP」の働きを抑える新予防薬。日本でも2021年から使用が開始され、効果を上げています。
すぐにできるセルフケア
緊張型頭痛は、心身を休めることで緩和
体や心のストレスが原因の緊張型頭痛は、たっぷり寝る、食べる、入浴する、軽く体を動かすなど、リラックスした日常を過ごすことで軽減できます。
『美的』2021年12月号掲載
イラスト/macco 構成/つつみゆかり、有田智子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
いがらしひさか/富士通クリニック、東京クリニックで頭痛外来担当。日本頭痛学会理事。北里大学医学部神経内科客員教授も務める。