フェムテックには妊活をサポートするアイテムがあるってホント?真相を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】

日常生活で生まれる美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は、“フェムテック”について。妊活をサポートするアイテムがあるって…ウソ? ホント?fermataの近藤佳奈さんにお答えいただきます。
Q:フェムテックには妊活をサポートするアイテムがあるってホント?
女性の悩みや不安をテクノロジーで解決しようという試みから誕生したフェムテック。そこから誕生したアイテムには、妊活をサポートしてくれるものもあるとか…。本当なのでしょうか。
さっそく、この疑問を近藤さんにぶつけてみました! 果たして答えは…?
A:ホント
「“ファーティリリーカップ”という医療機器があります」(近藤さん・以下「」内同)
ファーティリリーカップとは?
「“ファーティリリーカップ”とは、オランダ製のカップで、性交後にカップを膣内に挿入することで、精液の流失を低減し、子宮頚管まで到達する精子の量を増やすことを目的としたアイテムです。
長年に渡りパートナーと不妊治療を行っていたオランダのロバートという男性が、自身の経験をもとに、同じ悩みを抱える人へ向けて医師とともに開発したものです。2019年にオランダで発売され、ドイツやイギリスなど欧米を中心に話題となり、日本でも某媒体で紹介されるや否や、妊活の人気サポートアイテムとして反響を呼んでいます。2021年6月時点で、世界での累計販売個数は約10万個を記録しています」
使い方は?
「まず、お湯でカップ全体をキレイに洗浄し、性交後すぐに取り出せるようにベッドサイドへ置いておきます。膣内へ射精後、横になったままの状態でカップを手にします。次に管のステム部分を裏返して、傘のようにします。傘の内側に人差し指を1本入れて持ち、カップをゆっくり膣内に挿入し、押し上げます。膣(6~10cm程度)まで挿入すると、子宮頚部の入り口にあたって止まります。ステムを軽く引き、裏返ったカップをもとの状態に戻せば装着完了です。シャワーやトイレなども装着したままでOK。20分~最大1時間まで装着可能です」
- ・お湯でカップ全体をキレイに洗浄する
- ・性交後すぐに取り出せるように、ベッドサイドへ置く
- ・膣内へ射精後、横になったままの状態でカップを手にする
- ・管のステム部分を裏返して、傘のようにする
- ・傘の内側に人差し指を1本入れて持ち、カップをゆっくり膣内に挿入して押し上げる
- ・子宮頚部の入り口にあたって止まったら、ステムを軽く引き、裏返ったカップをもとの状態に戻せば装着完了
使用後は?
「20分~1時間ほど装着したら、ステムをやさしく引いて取り出し、残った精液を捨てます。カップ全体をよく洗って乾かしたら、付属のコットンポーチに入れて保管します。半年間は、繰り返し再利用することができます」
痛みがある場合は?
「慣れるまで挿入に時間がかかったり、違和感や痛みがある場合もあるかもしれません。挿入時の痛みは、潤骨ジェルやローションを使用してもいいでしょう。万が一痛みが続く場合は、使用を中止して医師の診察を受けて下さい」
お手入れ方法は?
「ファーティリリーカップをはじめて使うときには、使用前に5~10分程度煮沸消毒を行います。煮沸消毒が面倒…という人は、水と本体をカップに入れ、電子レンジで煮沸消毒ができる“月経カップ用消毒ポッド”があります。月経カップはもちろん、これはファーティリリーカップの煮沸消毒もできます」
ファーティリリーカップの注意は?
「ファーティリリーカップは、忙しい合間を縫って妊活に取り組む人、妊娠を希望して間もない人、治療を受けながら新たな方法を模索したい人をはじめ幅広くお使いいただけます。しかし、あくまでも受精の補助を目的としたもので、妊娠を保証するものではありません。そのため、ファーティリリーカップを12か月間使用しても妊娠しない場合や、妊娠するための力(妊よう力)に不安がある人は医師へ相談してください」
- ・ファーティリリーカップは、あくまでも受精の補助を目的としたもので、妊娠を保証するものではない
- ・12か月間使用しても妊娠しない場合や、妊娠するための力(妊よう力)に不安がある人は医師へ相談を
文/木土さや
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
1989年生まれ。神戸大学卒。ピクシブ株式会社で新規事業立ち上げ、企画営業、サービスディレクションを担当後、2015年から株式会社ディー・エヌ・エーへ。動画配信サービス「SHOWROOM」チームにDeNAグループからのスピンオフを経て約4年半在籍。マネージャーとしてビジネスおよびプロダクト開発を担当した。2019年12月、fermataに参画。
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