食事制限だけで1週間で痩せられるってホント?真相を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】
日常生活で生まれる美容や女性のライフスタイルの疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は「ダイエット」について。食事制限だけでも1週間で痩せられるって…ウソ? ホント? 「食べるダイエット」を基本とし、食事コンサルティングも行っているパーソナル管理栄養士の三城円さんにお話を伺いました。
Q:食事制限だけでも1週間で痩せられるってホント?
在宅勤務や外出自粛などで動く機会が減って、コロナ太りしてしまったという人もいますよね。そうでなくても、多くの女性はダイエットの話題には興味津々。いろいろなダイエット法が世の中にはありますが、1週間でやせられる方法があるとかないとか…。そこで、食事制限だけでも1週間で痩せられるってホント? について三城さんに聞いてみました。
A:ウソ
「一般的に痩せるというと、体重が減るということになります。しかし、1週間で食事制限のみで体重が減るという場合はむくんでいた分が減る、ということが多いです。そうすると、脂肪が燃えるという本来の意味でのダイエットとは少し違いますから、1週間で痩せられるというのはウソ。1週間で体が変わるということであればホントです」(三城円さん・以下「」内同)
1週間で体重が減ってもダイエットにはなっていない?
「ダイエットを始めて1週間で体重が落ちるという場合もありますが、その場合は今まで結構むくんでいたという人が多いです。脂肪が燃えたということではなく、水分代謝が整うことによる体重減少なので、本来のダイエットとはいえません。
ダイエットのはじめの1週間というのは、痩せやすい体をつくる準備期間として必要な時間になります。食習慣や体の調子を整えたり、食べてはいけないというマインドもリセットして、体と心を復活させる期間を1週間と定めると良いと思います」
まずはダイエットが上手くいかない原因を考える
「そもそも、食事制限ダイエットが上手くいかない理由を考えていくと、“食べてはいけない”というストレスがあります。ですが、健康的にリバウンドせずに痩せた状態をキープするには食事は欠かせません。とはいえ、食べながら痩せたいという場合も、料理や献立を考えるのが面倒で長続きしない、ということもあります。ダイエットのためには“ちゃんとしたものを食べなくてはいけない”という意識が強い人も多いのですが、そう考えると、食べるまでのプロセスというのは実は結構面倒です。献立を考えて、レシピを調べたり、必要な材料を買いに行き、料理を作って…となると、作業だけでなく頭も使います。
しかし、逆に考えれば、その作業をラクにできれば、続けられるということ。そこで、私がおすすめするのが1週間コントロール法です」
1週間コントロール法とは?
「日常的にスケジューリングを7日間でされている人というのは多いと思います。そこで、食事も1週間のスケジュールに合わせて、食事内容を考えていき、痩せやすい体を作っていく方法です。
といっても、すべての献立を考えたりしては面倒で続きませんよね。1週間のうち、好きな食事をして良い日と、それなりの食事をする日を決めていくというのが基本になります。
毎日、完璧な食事をするためにスケジュールを立てるわけではなく、1週間で帳尻合わせをする、というのがこの方法の特徴で、続けやすいポイントになります。
好きな食事をしていい日を設けることで、ストレスも減ります。しかも、料理が苦手な人でも続けやすいように、料理を頑張らなくてもいい方法にもなっています」
具体的な方法は…
「日常的に仕事の日、家族と過ごす日、オフの日など、皆さん1週間の予定を立てるはずです。それと同じように、その生活に合わせて、あらかじめ自由に食べてもいい食事の日を決めてしまいます。そうすれば、それ以外の日の食材と準備をどうするかをざっくり考えればOKになります。
1日3食を1週間と考えると、トータルで21食になります。そのうち、7〜8割をごはん、味噌汁、なんらかのおかずという三角形のような食事を食べるようにします。そうすれば、それ以外の6食は好きなものを食べてもOKです。1週間で6食フリーな食事ができるとなれば、気持ちも少しラクになりますよね。そして、私の担当したお客様もそうでしたが、実は21食完璧な食事を摂った場合と、6食自由な食事を摂った場合と、ダイエットの結果に大幅な差は出ません。
しかも料理は頑張らない、品数は多くなくてもいいです。最低、ごはんと具だくさんのお味噌汁があればいいので、そう考えると気を張らず、疲れずに痩せやすい体をつくる準備期間を過ごせます。
お子さんがいたり、ご主人がいる人もあらかじめスケジュールが分かっていれば、その分をプラスで作るなど、対応はできると思います。
この方法であればスケジュールのコントロールと、体調のコントロールを自然と管理していけるので、生活に馴染みます。ダイエットというのがイベントになってしまうと、ダイエットとリバウンドを繰り返しがちです。スケジュールと食事を連携させていくというのが、賢く痩せられる考え方になります。そのため、1週間コントロール法というのをおすすめしています」
Point
・7〜8割をごはん、味噌汁、おかずの三角形の食事にする・1週間のうち6食はフリーな食事でOK
・料理は頑張らない
・最低ごはんと具だくさんの味噌汁があればOK
・生活になじませる
文/土屋美緒
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
大学卒業後、病院勤務に従事。その後、筑波大学大学院修士課程体育研究科修了。自身のダイエット・摂食障害の経験から、食べる恐怖や罪悪感を持ち、苦しんでいる人のサポートをするため、2011年にパーソナル管理栄養士として独立。食べるダイエットを基本とし、ダイエットや摂食障害、アスリートなど、一人ひとりの目的に沿った食事コンサルティングを行っている。「健康なときこそ、食の相談は管理栄養士にするのが当たり前な社会づくり」を目指し、さまざまな活動にも取り組んでいる。著書は『一週間で体が変わる 食べながらやせるすごい方法『一週間で体が変わる 食べながらやせるすごい方法』(サンマーク出版)
■HER-SELF女性の健康プロジェクト
HER-SELF女性の健康プロジェクトとは、女性自身がいきいきと活躍できる世の中を作りたいという思いから生まれたプロジェクト。女性自身、そして女性を取り巻く社会や企業、パートナー、家族や友人のパートナーシップで女性の健康を実現します。