健康・ヘルスケア
2021.4.24

頭痛薬の飲み過ぎで起きるリスクとは? ほかに解消方があるなら教えて!|専門家が教える女性のお悩み解決

頭痛が酷いからといって、毎日のように市販の薬を飲んでいる方も多いのは?頭痛薬を毎日飲むことによって起こるリスクやその以外の対処法を専門家の五十嵐久佳先生に教えていただきました。

Q.毎日のように市販の薬を飲んで痛みを抑えています。ほかに解消法はあるのでしょうか?

A.薬の過剰摂取がかえって頭痛をひどくしている可能性も。その薬は中止して、予防タイプの薬にチェンジを!

「強い片頭痛を繰り返す人は、薬は早めに飲まないと効かないという経験も繰り返しているため、 少しでも頭痛信号があったら飲む という習慣になることが多いです。それが月に数回なら問題ないのですが、 10日以上だと、脳や神経が痛みに敏感に なって、かえって頭痛の回数が増えてしまうのです。頭痛が複雑化して、以前より 薬が効きにくくなる ことも多く、それがまた痛みへの不安を大きくする悪循環に。 薬物乱用頭痛 と呼ばれる状態です。
 
これを断ち切るには、まず原因となっている 薬を中止 すること。薬をやめた不安や痛みの乗り切り方は頭痛外来などで相談しましょう。病院では、予防薬や鎮痛薬とは違うタイプの 治療薬 を処方してくれます」(五十嵐先生)

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【頭痛薬の種類】
予防薬 毎日服用することで頭痛発作を起こりにくくする薬。効果が現れるまで時間がかかるので2〜3か月続ける。

消炎鎮痛薬 頭痛の原因となる炎症を抑えることで痛みを軽減。痛みはじめに飲むと効果的。

トリプタン 神経伝達物質の放出、血管周囲の炎症を抑え、血管の広がりを元に戻す。痛み始めたら早めに飲む。

 

片頭痛の予防に特化した新薬が今年1月承認され、選択肢のひとつに!
2021年1月、CGRPを標的にした片頭痛予防の新薬が日本で承認され、4月より医療機関での使用が始まる予定。CGRPとは、片頭痛の原因となる血管拡張・炎症を促す神経伝達物質。その作用を阻害する新アプローチに期待が集まっている。

 

頭痛専門医

五十嵐久佳先生

『美的』2021年5月号掲載
イラスト/チブカマミ 構成/つつみゆかり、有田智子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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