いつかは出産したい30代女性が今できることは?|美的世代の妊活プラン
日本女性の初産年齢は平均で30.7歳(2016年・厚生労働省の資料より)。産む・産まないの選択を自分の希望通りにするためにも知っておいてもらいたいことがあるのです。いつかは出産したいという人が今できることを、産婦人科医の宋 美玄先生と「先輩」読者の経験と共に考えます!
いつかは授かるために今できること
「パートナーがいない場合、具体的に妊娠プランを立てるのは難しいとは思いますが、年々妊娠力が下がることを考慮して、相手探しや体のメンテナンスを進めておいて」(産婦人科医 宋 美玄先生/以下同)
妊娠・出産を含めたライフプランを具体化する
「いつかは子供が欲しいという女性は大勢いますが、それが20代と30代では状況が違います。特に30代後半からは妊孕力(妊娠しやすさ)が急激に落ちる上、妊娠してもさまざまなリスクが。そんな実状も踏まえ、本当に産みたいのか、産むなら何歳までにか…など、自分の人生プランを掘り下げて考えてみましょう。産むと決めたら、相手探しなど行動は早めに!」
美容やヘルスUPと妊娠は別もの。自分の妊孕(にんよう)力を過信しないで!
「卵子の老化は、食事や生活習慣をどんなに気をつけてもストップできません。美容や健康のために温活、腸活、筋トレなどを習慣化するのは良いことですが、妊孕力とは無関係。普段から鍛えているし、温めているから高齢でも出産できる、という思い込みは早急にリセットを!」
かかりつけの婦人科を作っておく
「生理トラブル、子宮や卵巣の病気など、不妊の要因を減らすためにも、かかりつけの婦人科を作って定期的に受診するようにしましょう。婦人科はいざというときではなく、心身のメンテナンスをする場所と捉えて!」
卵子凍結は、長所短所を熟考して!
「卵子凍結は、排卵誘発剤を打って採卵、凍結保管、融解、胚移植…と段階ごとに費用がかかります。保管期が長いとさらに加算。卵子の加齢変化を休止できるものの、100%妊娠するわけではなく、高齢出産のリスクもあります」
「先輩」読者のつぶやき
「最初の卵子凍結から7年。パートナーと治療して、高級車が買える程出費しました。でも出産に至らず、結局子供は諦めました」 (子供なし/43歳)
「年齢的に必死になりすぎて相手はプレッシャーだったみたい。軽く考え始めたら妊娠しました」(現在妊娠中/44歳)
『美的』2021年2月号掲載
イラスト/itabamoe 構成/つつみゆかり
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
そん みひょん/大阪大学医学部卒。 川崎医科大学医学研究科博士課程修了。’17年「丸の内の森レディースクリニック」を開業。近著に『医者が教える女体大全』(ダイヤモンド社)。