腸内細菌にコーヒーがいいってホント?真相を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】
日常生活で生まれる美容や女性のライフスタイルの疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は免疫力アップなどでも注目されている「菌活」について。「菌ケアドクター」の異名を持つ下川穣さんにお答えいただきます。
Q:腸内細菌にコーヒーがいいってホント?
コーヒーを毎日飲む習慣がある人もいると思います。実はコーヒーが腸内細菌にいいというウワサが。それって本当なのでしょうか? さっそく、この疑問を下川さんに聞いてみました!
A:ホント
「UCC上島珈琲株式会社と神戸大学の共同研究では、“コーヒー豆に含まれる水溶性多糖類の一種が特定のビフィズス菌を増殖させる効果がある”という論文を発表しています。そのほかにも、海外でもたくさんの論文が出ている確かな情報です。
また、統計を取るとコーヒーを1日2杯以上飲んでいる人のほうが、飲んでいない人に比べて腸内細菌叢が優れていたなど、腸内細菌とコーヒーの相性は◎という結果が出ています。しかしこれはコーヒーに含まれるカフェインが要因とも言われていて、カフェインをとると気分が悪くなるなど、カフェインと相性が悪い人には向いていないので注意が必要です」(下川穣さん・以下「」内同)
カフェインが苦手な人はカカオティーや水出し緑茶を
「私自身もカフェインと相性が悪く、カフェインが入っているものを摂取すると胃が痛くなってしまったりするので、コーヒーは飲めません。その代わりに、免疫を活性化する力があるエピガロカテキンという成分を含むカカオニブ入りのハーブティーや水出しの緑茶を飲むようにしています。
一般的なカカオニブにも緑茶にもカフェインが入っています。しかし、緑茶は低い温度で抽出するとカフェインはほとんど出ません。なので、水出しで飲むのがおすすめです。私自身はカカオニブについてはYAECOというメーカーのカカオニブティーがカフェインフリーなので、そちらを選ぶようにしています。
加えてカカオニブにはカカオポリフェノールやテオブロミンというダイエット効果が期待できる成分も含まれています。一方、水出し緑茶にもテアニンという緑茶の旨味成分が含まれていて、リラックス効果や、睡眠改善作用などがあります。カフェインの影響はほとんどないので、寝る前に飲むものとしてもおすすめです」
熱い緑茶も菌活に最適!
「先述した通り、緑茶は入れる温度によってカフェインの量が変わってきます。水出しであれば、カフェインの量を少なく、お湯で入れればカフェインもしっかり抽出できます。さらに、エピガロカテキンガレートというお湯で入れたときに出るカテキンがあり、免疫力アップに加え、抗酸化作用などの効果もあると言われています。
さらに間接的に毛穴ケアに効果があるかもしれない、という結果が出てきていて……。オートファジーという細胞が自分を食べる機能があるのですが、それが活性化していないと毛穴が詰まりやすい状態になることが分かっています。
そして、オートファジーの活性化に役立つのがエピガロカテキンガレートなのです。そのため、間接的に毛穴ケアにも効果があると考えられるので、美肌を目指している人で、カフェインが大丈夫な人には、熱い緑茶をおすすめします」
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文/土屋美緒
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1985年4月1日生まれ。福岡県出身。岡山大学歯学部卒業後、歯科医師を経て、都内医療法人の理事長に就任。クリニックで慢性疾患に悩んでいる患者さんたちの根本治療を目指していく中で、より多くの人の力になるため起業を決意し、2018年12月KINSを設立。“菌ケアすることが当たり前である世の中”にするため、様々な活動をしている菌ケアドクター。
■株式会社KINS
■Instagram @yourkins_official @yutaka411985