健康・ヘルスケア
2020.9.18

足のニオイは冷え症が原因ってホント?真相を医師に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】

日々の生活で生まれる美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は“冷え性”について。足のニオイは冷えによって臭くなるって…ホント?  西洋・東洋医学の両観点から冷え性を診察する、御苑アンジェリカクリニックの神藤慧玲先生にお話を伺いました。

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Q:足のニオイは冷え性が原因ってホント?

暑い時期は足元のおしゃれを素足で楽しむ人も多いはず。靴を脱ぐと足のニオイが気になることがたまにあるけれど、その時はたいてい足先が冷えているような気が…。もしかして足の冷えとニオイの悪化は関係しているの? さっそく、この疑問を神藤先生にぶつけてみました。果たしてその答えは?

A:ウソ

「足のニオイは基本的に汗と雑菌が混ざり合うことで発生します。汗が引いて体温が落ち着くことで足先が冷えることはあっても、冷えによってニオイが悪化することはありません。そういったウワサがあるのは、おそらく、足に汗をかいて高温多湿=雑菌が繁殖しやすい状態で放置した結果、足先が冷えることとニオイが発生するのが同時になるのではないかと思います」(神藤先生・以下「」内同)

足が冷えると悪臭を放つ菌が活性化する?

「体温が低くなると皮膚に存在している常在菌の働きが弱まります。冷えた状態が続くことで皮膚を健やかな状態に保つ菌が弱まり、悪臭を放つ菌が活性化することで悪臭につながる、という可能性はあるかもしれませんね。ただ、これはおそらく足裏の角質が関係していると思われます。

たとえば今の季節に多いのはサンダルを脱いだあとの足のニオイ。スニーカーに比べると、裸足で履くため高温多湿になりにくく汗を発散しやすい…と思いがちですよね。しかし角質が溜まっていると、角質を好むカビ菌が繁殖して悪臭につながることがあるのです。

また、皮膚表面に角質がたまると汗の蒸発が上手くでなくなります。これにより表皮下で汗がこもり、多湿状態になることでニオイを放っている可能性も。冷え性の人は足裏の角質がターンオーバーされずカチコチに固くなっていることが多いので、日頃からたまらないようにケアしておくことが大切です」

足のニオイケア法は?

「手のひらと足の裏は同じ構造をしており、どちらも汗を発散することで体温調整する機能があります。足裏に比べて手のひらに角質が溜まらないのは、よく手を洗う&スキンケアやハンドクリームなどの保湿をこまめにしているからだと思います。

日常生活中で足裏を洗うタイミングは毎晩の入浴時しかありません。ボディソープできちんと洗浄し、洗ったあとはローションなどで保湿して角質をやわらかくしてきましょう。月に1~2回程度ならば角質除去のパックを活用するのも効果的です。ただし、軽石でゴシゴシ洗うのは角質どころか皮膚を傷つけて雑菌が繁殖しかねないので要注意!

そして足に汗をかいた後はそのまま放置せずにしっかり拭きましょう。靴を脱ぎにくい環境でお過ごしならば、足先の汗を吸収してくれる五本指ソックスを履くのもオススメ。他にも毎日同じ靴を履かないよう意識したり、足まわりを清潔にするのがニオイ対策の大前提です」

御苑アンジェリカクリニック院長

神藤慧玲(しんとう えり)先生

 

取材・文/井上ハナエ

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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