表参道で女性のライフスタイルの変化に寄り添った治療をめざす。産後うつ病をテーマとした講演も実績多数。産業医として働く方々のメンタルヘルス向上にむけても活動中です。アロマセラピーや心理カウンセリングを中心としたサロン「アロマメンタル研究所SUZURAN」を開設。
コロナウィルスなどが心配でうつになることがあるってホント?真相を専門医に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】
A:本当
「心が疲れてくることによって、うつを引き起こすことがあります」(坂本医師・以下「」内同)
人の心を蝕む新型コロナウィルス不安とは?
「新型コロナウィルスに対する不安は、大きく分けると3つあります。ひとつめは、自分自身がコロナに罹ってしまうのではないかという不安です。罹ったかどうか調べたくてもPCR検査を受けられるかわからない、治療法も確立されていない。また、感染者の方々へに対する非難めいたニュースなども、自分が罹ってしまったら…と心に影を落とす要因になってしまいますよね。
ふたつめは、未知のウィルスに対する不安です。コロナ自体がどのような症状が出るのか、いまだはっきりと分からない、ましてや亡くなられている人もおられます。一方で8割くらいの人は無症状ともいわれていて、果たして自分が罹ってしまったときは、どっちに転ぶのか…。わからないものに対する不安は大きくなるばかりですよね。
最後は、いまはリモートワークが可能だけれども今後会社は大丈夫なのか、いつまでこの状況が続くのか?など、自分の生活自体の先行きに対する不安です。
この3つの不安が一気に押し寄せることで、メンタルが疲れてうつになってしまうことは十分にあり得ます」(坂本医師・以下「」内同)
コロナうつ予防法とは?3つ
「まず初めに、考えてもしかたがないことは考えないと腹をくくること。テレビを見てもネットを見ても、コロナばかりで不安を煽るようなニュースも多いですよね。データや対策法など、必要な情報は入れても、不必要に見すぎないこと。1日の中で見る時間を決めることも大切です。
次に生活リズムを整えること。生活リズムが乱れてくると、うつになりやすくなりがち。在宅ワークでも毎朝決まった時間に起きて、太陽の光を浴びて、規則正しい生活を送るようこころがけましょう。
さらに、動画を見ながら体操をする、ヨガをやってみる、好きな音楽を聴くなど、自分の中でいまできるリラックス法を見つけることも大切。不必要に恐れるのではなく、お家でできる楽しみを見つけていきましょう。アロマオイルを入れたお風呂にゆっくり浸かるのもよいですね。オレンジスイートやゼラニウムには、気持ちを前向きにする、神経の緊張を緩めて穏やかに保つなどの効能があるので、ぜひ試してみてください」
2週間以上続く場合には受診を
「いろいろ工夫してみても、どうしても憂鬱な気分が晴れない、何もやる気が起こらない、眠りが浅く、夜中何度も起きてしまう、急に涙があふれてしまう、不用意に人に攻撃的になってしまうなど、これらの症状が2週間以上続く場合には、ためらわずにクリニックを受診してくださいね」

文/木土さや
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