健康・ヘルスケア
2019.12.4

今すぐスマホ時間の見直しを!…緊張型頭痛の治療法と予防法を教えます【女医に訊く#85】

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これまでのお話で、頭の両側をギューッと締めつけられるような重苦しい痛みを感じる緊張型頭痛は、目の疲れや肩凝り、首凝り、運動不足、ストレスなど、筋肉の疲れや緊張によって起こることがわかりました。緊張型頭痛の治療法や予防法について、脳神経内科医の霜田里絵先生にお話をうかがいました。

スマホ・PCの使用時間の見直しを!

緊張型頭痛は筋肉の緊張によって、ダラダラとした痛みが続くのが特徴。片頭痛に比べて日常生活への支障は少なく、仕事をしたり体を動かしたりすると、痛みが多少ラクになることもあります。

「確かに、緊張型頭痛の方はストレッチをしたり、痛み止め薬を飲んだりすることでだいぶ良くなります。でも、それでは抜本的な解決にはならない。痛くならないようにする解決策を自分でもっておかないといけませんね」(霜田先生)

そもそも緊張型頭痛は、スマートフォンやパソコンの使い過ぎなどによる目の疲れや肩凝り、首凝り、運動不足、ストレスなど、筋肉の疲れや緊張によって起こるもの。まずは、スマートフォンなどを使う時間や姿勢を見直す必要があります。

「私も人のこと言えませんが、スマホ休憩タイムを敢えてつくらないと、電車乗って見て、家に帰って見て…と一日中見ていたら、首や肩や眼も凝りますし、頭痛にも精神的にもいい影響は与えません。ボーッとするようなリラクゼーションタイムや時間をもってほしいですね」

スマートフォンなどの明る過ぎる画面は睡眠障害の要因にもなりますし、睡眠不足や寝過ぎは頭痛の原因にもなります。寝る前はできるだけ見ないように心がけましょう。

体を動かしたり温めたりするのも有効です!

先ほどお伝えしたように、緊張型頭痛は筋肉の疲れや緊張によって起こります。そこで、有効なのが入浴やマッサージ、ヨガなど。自分に合った筋肉のテンションをほぐす方法を知っておけば、緊張性頭痛を予防することができるのです。

「走るのもいいですね。走ると肩をゆすりますから、肩甲骨が動いて筋肉ほぐれるんですよ。たとえ歩くだけでも肩を一生懸命動かせば血流は良くなります」と霜田先生。先生によると、冬は患者さんに綿生地など就寝用のネックウォーマーをして寝ることを推奨しているそう。

「レンジで温めるタイプのネックウォーマーもおすすめです。片頭痛は温めると痛くなってしまうケースもあるため注意が必要ですが、明らかに肩凝りからくる緊張型頭痛の場合は、首から肩を温めて頭痛を防ぎましょう」(霜田先生)

気になる頭痛が続くときは受診しましょう

頭痛は起きても市販の痛み止めで、ある程度抑えることができます。わざわざ受診をして予防薬を処方してもらう必要は本当にあるのでしょうか?

「まだ証明されてはいませんが、一生に起きる片頭痛の回数が少ないほど、脳へのダメージは少ないという説があります。逆に言えば、片頭痛の回数が多ければそれだけ脳にダメージを残しているに違いないという説になっているのです」(霜田先生)

痛みを回避するためにも脳にダメージを与えないためにも、痛みを起きにくくするような手立てを知っておくことはとても大切。また、頭痛には実は隠れた疾患が潜んでいる危険性もあります。

「例えば、今までまったく頭痛がなかった方が突然起きてきた、また、40代以上の方や、ご家族に動脈瘤とかくも膜下出血がいる方とかですと、隠れた疾患が見つかる率が高くなってきます。MRI(強い磁石と電磁波を使って体の断層画像を撮影する装置)は、撮ることで片頭痛を証明する訳ではありません。ほかの疾患を除外し、これを機に脳が何か問題を抱えてないかを確認しましょうという意味で撮る場合もあるのです」(霜田先生)

脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血は2030代でもかかる方は稀にいます。今までに経験したことがない強い頭痛、嘔吐やめまい、手足のしびれ、脱力、意識障害を伴う頭痛が起きたが場合は、至急病院へ。気になる頭痛が続くときは、頭痛外来や脳神経内科、または脳脳神経外科を受診してみてください。

 

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脳神経内科医
霜田里絵先生
銀座内科・神経内科クリニック院長。医学博士。日本神経学会専門医。日本内科学会認定医。順天堂大学医学部卒業後、順天堂大学病院、都立神経病院、都立松沢病院勤務を経て、2005年に銀座内科・神経内科クリニック開院。著書に、『「美人脳」のつくりかた』(マガジンハウス社)、『40代から上り調子になる人の77の習慣』(文藝春秋社)、『脳活』(東京堂出版)など。■銀座内科・神経内科クリニック

文/清瀧流美 撮影/黒石あみ(小学館)

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