健康・ヘルスケア
2019.7.17

日焼け止めの種類と選び方のポイント、正しい使い方を教えてください【女医に訊く#68】

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梅雨が明ければ、いよいよ夏本番! レジャー用や旅行用に、紫外線防御能力が高い日焼け止めを準備する方も多いのではないでしょうか? そこで今回は、抗加齢医の田路めぐみ先生に日焼け止めの種類や選び方、使い方について教えていただきました。

日焼け止めを肌へのやさしさで選ぶなら紫外線散乱剤

日焼け止めに配合されている紫外線を防ぐ成分は、主に「紫外線散乱剤」と「紫外線吸収剤」の2種類。このうち「紫外線散乱剤」は肌を均一に覆い、紫外線を肌表面で反射・散乱させて紫外線の影響を防ぎます。

「日焼け止めは紫外線吸収剤を使っているものよりも、紫外線散乱剤を使っているものの方が肌にはやさしいですね」と語るのは、抗加齢医の田路めぐみ先生。

ただし、散乱剤を使っている日焼け止めは白浮きしやすいのがネック。できれば購入前に試して、肌なじみや仕上がりを確認しましょう。

紫外線吸収剤は使いやすい反面、肌への負担になりがち…

一方、「紫外線吸収剤」は肌の上で浴びた紫外線を吸収して熱エネルギーなどの別のエネルギーに変換することで、紫外線が肌の細胞に浸透するのを防ぐ成分。白浮きしにくく、汗に強いというメリットはあります。その一方で、肌の刺激になりやすいというため、使用には注意が必要です。

「紫外線吸収剤は肌の上で化学反応するため肌への負担が大きく、痒みや赤みなどを引き起こすこともあります。また、含まれている成分が反応しきったら、あとは肌が無防備になってしまうため、こまめな塗り直しが必要です」(田路先生)

日焼け止めで肌荒れを起こしやすい人の日焼け止め選びのポイントは?

肌が敏感で日焼け止めによる肌荒れを起こしやすい人は、紫外線吸収剤を避ける、きちんとオフする、適量を使って厚塗りし過ぎないことが大切です。刺激に対する肌の安定性を高めるためにも、日焼け止めを塗る前に保湿ケアも忘れずに行いましょう。自分の肌と相性のいい日焼け止めの見つけ方

日焼け止めで肌荒れを引き起こすのは、配合成分だけの問題ではありません。製品と使う人の体質との相性も重要だと田路先生は言います。

「例えば、日焼け止めが汗と反応して荒れてしまう方もいますし、私のように低アレルギー性といわれた日焼け止めを使ったにもかかわらず、自分の肌に合わなくて肌荒れを起こす方もいます。肌に合う、合わないは個人差が大きいですから、実際に使ってみてピリッとしないか、赤くならないかなど、自分の肌で確かめてみましょう」(田路先生)

日焼け止めはお肌に直接つけるもの。無理して使っていてもいいことはありません。自分の肌に合わないと思ったら、すぐにクレンジングして使用を中止した方が賢明です。

日焼け止めを塗れば紫外線はブロックされているの?

曝露量とは、皮膚などから体内に取り込まれる紫外線の量のこと。紫外線には、太陽から直接届く紫外線や空気分子などに散乱されて届く紫外線のほかに、地表面で反射される紫外線があります。その反射率は地表面の状態によって大きく異なり、草地やアスファルトでは10%もしくはそれ以下ですが、水面では10〜20%、砂浜では25%にアップします(出典:環境省「紫外線環境保健マニュアル2015」)。海やプールでは、パラソルや帽子を使用していても安心せずに、日焼け止めをしっかり塗っておきましょう。

「暑さにも注意が必要です。外気や砂浜の温度が上昇すると、体自体の回復力が低下したり、疲労がたまったりして、日焼けによる肌のダメージが大きくなりやすいんです」と田路先生。

肌のダメージを防ぐには、海やプールに長時間滞在するのは避けたほうが良さそうです。

「日焼け止めを塗っていても、紫外線の曝露量はゼロになるわけではありません。SPF50の日焼け止めも、素肌だったら1分間で赤くなるところを、50分でようやく赤くなり始めるように延ばしてくれているだけ。紫外線の曝露はしているんです。紫外線ダメージを防ぐには、日焼け止めをしっかり塗り、なおかつ滞在時間も考慮しましょう」

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抗加齢医
田路めぐみ先生
形成外科専門医。日本抗加齢医学会専門医。東京大学医学部卒業後、同大学医学部附属病院など複数の臨床病院勤務を経て、2014年より松倉クリニック&メディカルスパ勤務。患者さんの状態やニーズに合わせて柔軟に治療法を選ぶ、総合的な診療を行う。 松倉クリニック&メディカルスパ

文/清瀧流美 撮影/田中麻以(小学館)

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