
日常に潜む美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は“食”について。サラダだけダイエットでは痩せにくいって……ウソ? ホント? 管理栄養士の浅野まみこさんにお答えいただきます。
Q:サラダだけのダイエットは痩せにくいってホント?
ダイエット中はサラダを積極的に食べるという人は多いですよね。とにかくサラダ、野菜さえ食べていれば大丈夫!と思っている人も多いかもしれません。サラダには、生野菜をカットしたもののほか、ポテトサラダやマカロニサラダ、温野菜サラダなど種類もさまざま。コンビニなどでも、パック入りのものがいくつもあり、どれにしようか……と選ぶ楽しみもありますよね。しかし、生野菜サラダだけしか食べないダイエットは、逆に痩せないというウワサが……。本当でしょうか。
さっそく、この疑問を浅野先生にぶつけてみました!
A:本当です
「消費するエネルギーが増えると、痩せやすい体になります。しかし、野菜は、消費エネルギーが少ないのです。
また、痩せるには脂肪燃焼が必要。そのためには体を温める必要があります。食事をすることで消費するエネルギーにも、体を温める作用がありますが、食べ物によって体温の上がり方が違います。そして、野菜はなかなか体温が上がりづらい食べ物のひとつなのです」(浅野先生・以下「」内同)
サラダはタンパク質と合わせて食べるのが◎
「逆に、もっとも体温が上がるのがタンパク質です。またタンパク質にはビタミンB群や鉄、亜鉛など、ビタミンやミネラルが多く含まれています。これらは代謝を高めるほか、筋肉や酵素を作る働きにも関与していますので、ダイエット中も積極的に摂取した方が良い食材です」
ダイエット中に食べたいタンパク質の食材は?
「卵や豆腐などは、脂質も少なく、ダイエット中におすすめのタンパク質です。野菜を食べる場合には肉、魚、卵、大豆製品などのタンパク質と合わせて食べるとよいでしょう。サラダに市販のハンバーグやゆで卵、豆腐をトッピングするだけでも大丈夫です。また、赤みの肉、レバー、魚の血合いの部分などには不足しがちな鉄分も豊富にふくまれるので、積極的に取り入れてください」
ダイエット中のサラダの野菜の選び方は?
「野菜は、ほとんどが水分です。生の野菜ばかりでは、この水分で体を冷やしてしまいます。できれば、温野菜にすると良いでしょう。
また、葉野菜だけでなく、カラフルな野菜を加えることもポイントです。赤・黄・緑の色の濃い緑黄色野菜、また、パクチーやシソ、カイワレ、バジルなどの香味野菜はβカロテンやビタミンE、ビタミンCなどが豊富で、少量でも効率的に摂取できますよ」
タンパク質を野菜サラダにプラスすれば、痩せやすい体を作れる上に冷え性対策にもなるということ。ボリュームもアップして食事の満足度も上がります。栄養バランスも良くなるので一石二鳥ですね。ぜひ参考にしてみて下さいね。
管理栄養士
株式会社エビータ 代表取締役
栄養士大学 学長
一般社団法人 栄養士戦隊☆隊長
浅野まみこさん
総合病院、女性クリニック、企業カウンセリングにて1万8千人以上の栄養相談を実施。その経験を生かし、健康経営サポートや商品開発、人材育成、健康サービスコンサルティングを得意とする。コンビニや外食を使った実践型栄養アドバイスをフィールドワークとし、「コンビニ外食健康法」などの講演が人気を呼び、年間100時間以上の講演を行う。メディアや雑誌にも多数出演。新著に『血糖値は食べて下げる寝て下げる』(アスコム)『血糖値を下げる夜9時からの遅ごはん』(誠文堂新光社)『コンビニ食・外食で健康になる方法』(草思社)。夕刊フジで「きょうから実践 外食・コンビニ健康法」毎週水曜 連載中。
■エビータ
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