健康・ヘルスケア
2019.2.20

ダイエット中に顔や足がむくむ…腎臓・肝臓の働きに関係あるの?|女医に訊く#50

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私たちが食べた物は、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸を通り、体にとって不要なものは、便となっては排出されます。一方、腎臓や肝臓は食べ物の通り道ではありません。さて、この臓器は、ダイエットとは関係しているのでしょうか? 消化器内科医の古川真依子先生に教えていただきました。

ダイエット中のむくみの原因は体の冷えとアルコールや塩分の過剰摂取

 ダイエット中、気になるのが顔や足のむくみ。腎臓には水分を調節する機能と、老廃物を外へ出すという解毒の機能があります。では、ダイエット中のむくみは腎臓の機能低下と関係があるのでしょうか?

「腎臓病など慢性的な病気がないのに体がむくむのは、水分の取り過ぎか代謝が落ちているため。腎機能そのものが低下しているわけではありません。

ただし、アルコールや塩分の多い食事が続くと、その分、代謝のサイクルで腎臓に負担がかかります。それが体のむくみに繋がることはあります」と話すのは、古川真依子先生。先生によると、体の冷えも水の戻りが悪くなるため、むくみに繋がるそう。

むくみ防止の得策は足腰を温める・食生活の見直し・デリケートゾーンは清潔に

 「むくみを防ぐには、足腰が冷えないようにすることと、アルコールの呑み過ぎや塩分の多い食事を控えることが大事。

 また、女性は尿が出るところと便が出るところが近いので、デリケートゾーンを清潔に保つことも大切です。生理などでデリケートゾーンが不潔になったときに免疫力が落ちていると、膀胱炎になりやすいのです」(古川先生)

 膀胱炎は癖になりやすく、ひどくなると体がむくんだり、菌が上に行くと、腎炎を引き起こすこともあります。おしっこはがまんせず、デリケートゾーンは清潔に保つようにしましょう。

睡眠や休養をたっぷりとって肝臓の働きをよくしましょう

肝臓はアルコールの代謝のいちばん大事な臓器であるほか、脂肪分、脂質の代謝も行っています。アルコールや脂肪分を摂り過ぎると、肝臓に影響を与えて、代謝が悪くなりなることも。肝臓の分解能力を超えると、脂肪が代謝できなくなり、どんどん溜まって、肝臓そのものに脂肪がでっぷりついたり、代謝ができなかったコレステロールが胆のうに行って、石になったりポリープになったりします。

 「ウコンやLシスチンなど、肝臓の代謝を助けるサプリメントもいっぱいありますが、肝臓の働きをよくするには、横になって肝臓にしっかり血液を巡らせるのがいちばん。急性肝炎になると、医師は“とにかく動くな”と指示するくらいですから、睡眠や休養をとることがとても重要なのです」(古川先生)

プロテイン飲料によるたんぱく質の摂り過ぎにも注意!

ダイエットのために、ささみなど良質なたんぱく質を意識して摂るようにしていませんか? 古川先生によると、最近、プロテインの過剰摂取で体調を崩す方も多いようです。

 「食事でたんぱく質を摂る分には問題ありません。しかし、それに加えて積極的にプロテインを飲み、それで肝機能を悪くして検診で引っかかって来院される患者さんもけっこういるんです」(古川先生)

 プロテインの過剰摂取をやめれば正しい肝機能も復活するので大事には至らないそうですが、肝臓で代謝しきれないほどのたんぱく質を摂るのはNG。サプリメントの場合、過剰摂取になることもあるので注意が必要だと古川先生は言います。

 「日本の薬局で売られているものを飲む分には過剰にはならないと思います。しかし、個人輸入されたものや筋肉増量などのためにアレンジされたプロテインを飲む場合は、過剰摂取に注意してください」(古川先生)

 

消化器内科医
古川真依子先生
2003年東京女子医科大学卒業。東京女子医科大学病院附属青山病院消化器内科医療錬士として関連病院等に出向、2008年に帰局後助教として勤務。2013年より東京ミッドタウンクリニック勤務。女性ならではの食事や胃のトラブル、腸内環境の悩みに応えている。 ■東京ミッドタウンクリニック

文/清瀧流美 撮影/黒石あみ

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