歯ぎしり・食いしばりが頭痛や肩こりの原因に!? 医師が詳しく解説!
睡眠時や集中した時など、無意識に歯ぎしりや食いしばりを行っている人も多いのでは? そんな人は、体が出しているSOSに気づいてあげて! 歯ぎしりや食いしばりを続けることで起こる体への影響に関して、オーク銀座 歯科クリニック院長の難波郁雄先生にお話を伺いました。
Q.歯ぎしり・食いしばりを続けると体にどんな影響があるの?
A.エラ・首・肩の筋肉がこわばり頭痛や肩こりなどを引き起こす
美的世代に最も多い影響は、ストレスが強くかかり続けることによる頭痛や首こり、肩こりなどの症状だそう。
「食いしばりが長く続くと、エラや首、肩周りの筋肉が常に緊張状態になって筋肉が硬直するため、頭痛や首こり、肩こりなどの痛みが増大します。朝起きたときに顔の筋肉が痛いこともあります」と難波先生。
また、知覚過敏や歯の表面が削れるなどの口内のトラブルも気になる所ですが、「歯ぎしりや食いしばりは、ストレスが解消されれば自然に改善されることも多い。よほどの強い力を継続的に加え続けない限り、美的世代ではなかなか起こらないでしょう」
歯の食いしばりが、なぜ頭や肩まで痛みを増大させるのか?
【強いストレスがかかり続け、食いしばることによって起こる痛み(筋膜痛)のメカニズム】
食いしばる
↓
筋肉が(筋膜)が固くなる
↓
固くなった筋肉(筋膜)が突っぱって痛みが発生
↓
よりこり固まると痛み物質が活性化し頭や肩に拡散
【発生した痛みは別の場所にも飛び火!】
歯を食いしばって、エラや首、肩周りの筋肉が常に緊張状態になると、筋肉を覆っている筋膜が縮んでしまいます。すると筋肉がこわばったりして痛みを感じるように。「やっかいなことに、痛みを感じている場所は、痛み物質が活性化して、直接痛みと関係のない部分にも送り出され、別の場所に痛みを生じさせるのです。そのため検査をしても原因のわからない歯や頭、あごなどの痛みを引き起こすこともあります」」(難波先生)
歯ぎしり・食いしばりについて伺ったのは…
オーク銀座 歯科クリニック院長 難波郁雄先生
なんばいくお/東北歯科大学卒業。日本補綴歯科学会専門医、指導医。2003年に同クリニック開設。口の中だけでなく体のバランスをトータルで考えた治療を行う。
イラスト/すぎうらゆう、川野郁代 構成/青山貴子
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