健康・ヘルスケア
2018.9.5

女医に訊く#27|若い人にも増えている「眼瞼下垂」って何?

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まつエクやつけまつげ、二重のりを使用している人や、ハードコンタクトレンズの装用者は、上まぶたがたるむ「眼瞼下垂」にご用心! 眼科医の井上佐智子先生に、「眼瞼下垂(がんけんかすい)」の原因と症状、治療法をうかがいました。

まつエク・つけま・二重のりで、まぶたがたるむ!?

目を開いたとき、上まぶたの縁が、黒目の上方が少し隠れる高さより下がってはいませんか? このような状態は「眼瞼下垂」とよばれ、上方の視野が狭く感じられたり、眼精疲労や外見が悪くなったりといった不都合が起こります。

「眼瞼下垂」には、加齢によって起こる老人性のものだけでなく、生まれつきまぶたが開きにくい先天性のものや、普段の生活習慣などが原因で起こる後天性の眼瞼下垂まで、多くのタイプがあります。特に、最近目立ってきたのが若い人の眼瞼下垂。井上先生によると、その原因は過剰なアイメイクや二重のりなどにもあると言います。

「まつエクやつけまつげは、重くて上まぶたに負担がかかるため、眼瞼下垂が生じるのではないかとも言われています。二重のりも毎日していると、皮膚が伸びてきて眼瞼下垂の原因になったりもするので、むしろ(手術で)二重にした方がいいように思います」(井上先生)

ハードコンタクトレンズは眼瞼下垂のリスクにも!

一方、ハードコンタクトレンズを使用している人も、そうでない人に比べて眼瞼下垂になるリスクが高いそう。

「ハードコンタクトレンズは一日に何千回も瞬きをすることで、まぶたの裏側を摩擦するため、まぶたを上げる筋肉を司っている靭帯がダメになってしまうんです」と井上先生。

「目にとって、いちばんよいのはメガネ、次に裸眼、その次はハードコンタクトレンズ。いちばんよくないのは、主流のソフトコンタクトレンズです。最近のコンタクトは、酸素の透過性は上がりましたが、やはり目には負担がかかってしまいます。休肝日ではありませんが、メガネで過ごせる日は、コンタクトを外してメガネで過ごしてほしいですね。コンタクトばかりにお金をかけるのではなくて、お気に入りのフレームを見つけてみたり、ちょっと値は張りますが、近視の強い方でも目が小さく見えないレンズを使ってみたりして、おしゃれを楽しんでもいいのではないかと思います」(井上先生)

眼瞼下垂の治療法&ケア方法とは?

眼瞼下垂を治すには、ゆるんだ挙筋と周囲組織の結合を再構築するように縫合する手術が行われます。また、まぶたのたるみを抑えるには、眉毛の少し上にヒアルロン酸を入れるなどの美容医療も考え方によってはアリかもしれません。そのほか、目のまわりを温めたり、洗ったりするアイケアも効果的だと井上先生は言います。

「マイボーム腺の機能不全の治療として、近赤外線と呼ばれる2つの波長を連続照射できる医療機器を使って目のまわりを温め、目専用のシャンプーでまつげの根元を洗うというケアを行っています。これらの治療を受けている患者さんのなかには、『目がぱっちりするようになった』という方が結構いらっしゃるんです。ケアを行う前と後で、目の幅やまぶたを上げる機能などを測ったところ、統計学的な有意差があったので、まぶたのたるみを防ぐケアとしてはおすすめですよ」(井上先生)

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眼科医
井上佐智子先生
羽根木の森アイクリニック 院長。慶應義塾大学病院 非常勤助教。日本眼科学会専門医。日本抗加齢医学会専門医。藤田保健衛生大学医学部卒業後、 慶應義塾大学病院など複数の臨床病院勤務を経て、2014年、東京・世田谷区にサロンのような癒し空間を演出した羽根木の森アイクリニックを開業。眼科を専門としつつもエイジング外来に力を入れている。
■羽根木の森アイクリニック http://hanegi-eye.com/

文/清瀧流美 撮影/田中麻以(小学館)

 

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