【Q&A】かゆみ、ニオイ…『フェムゾーン』のお悩みに婦人科ドクターがアドバイス!
生理がつらい、フェムゾーンが不快…などのデリケートなお悩みは、程度に差があるにしろ、多くの女性が感じているはず。でも人に相談できず、我慢や放置をしている人も多いのでは? もしかするとトラブルの陰に病気が隠れていることも…今回は「フェムゾーン」について、『美的』読者のお悩みを婦人科ドクターがアドバイスします!
\我慢しないで!/『フェムゾーン』のお悩みアンサー|美的クラブのリアルなお悩み一問一答!
そのつらいお悩み、まずどうすべきかをガイドします!
「これって病気?」「ラクになる方法は?」……『美的』読者から寄せられた生理やフェムゾーンに関するさまざまな質問に産婦人科医・海老根真由美先生がズバリ回答。トラブルの原因や改善のヒントについても詳しくフォローします。
Q.生理中のムレやかゆみが気になります R・K(会社員・36歳)
A.フェムゾーン専用の弱酸性のソープ。で洗いましょう。生理用品や下着もムレない素材に(海老根先生・以下同)
Q.ニオイは気になるけれど、洗いすぎも良くないのでは? R・E(主婦・39歳)
A.顔の肌と同じで、ゴシゴシ洗うのは厳禁。優しく洗った後は、きちんと保湿して肌あれを防ぎましょう
Q.かゆくてカサカサするとき、市販のクリームを使っても良い? S・K(医療系・38歳)
A.大丈夫です。フェムゾーン専用のものを選んでください
Q.おりものが気になります。受診の目安はありますか? E・I (建設業・34歳)
A.ニオイがキツい、色が黄色や茶、緑などの異変があったら、腟炎や感染症の可能性があるので一度受診を!
Q.脱毛はした方がいいの? Y・K(主婦・34歳)
A.ムレてかゆくなることが多い人は、脱毛することで解消できるかも。ただしシェイビングは皮膚の炎症につながるのでおすすめできません
Q.妊娠を機にカンジダを繰り返しています。かかりにくくする方法を教えてください A・S(IT関連・32歳)
A.疲れや寝不足で免疫が低下していると再発しやすいので、無理をしないこと。腟周りを清潔に保つことも大切です
フェムゾーンのニオイや皮膚トラブルの原因は『菌』!
\かゆいニオイ/フェムゾーンにトラブルが生じやすいのは……
- 洗浄力の強いソープで洗っている
- 締めつけるショーツをはいている
- 温水洗浄便座の使いすぎ
- デスクワークで座りっ放し
- 食事の栄養バランスが偏っている
フェムゾーンの皮膚は、実は顔よりも薄くてデリケート。左に上げたような刺激の積み重ねがトラブルの原因になります。また、ニオイに関わる腟内環境は腸内環境にリンクするので、栄養バランスの整った食事も大事。
湿気・温度・汚れがそろう下着内は菌が増殖しやすい
「フェムゾーンのニオイやかゆみは、汗や尿、生理中の経血だけでなく、雑菌の繁殖も原因です。実際、下着の中は湿気が多くて温かく、汚れ(菌にとっての栄養)もあって、菌が好む環境。ほかの部位と比べてもニオイが発生しやすいのです。
締めつけるような下着やおりものシートの常用は、ムレて菌が増殖しやすいので注意しましょう。とはいえ洗いすぎるのもNG。皮膚のバリア機能を低下させて乾燥やかゆみを引き起こします。腟のpHに近い弱酸性のソープで洗って、保湿剤をつけるといった2ステップのケアが基本です。
また、腟内の菌バランスの乱れや感染症など、体の中に原因がある場合は、食事やライフスタイルの見直しも必要になります」(海老根先生)
『美的』2024年2月号掲載
撮影/森戸美帆(LOVABLE・取材) イラスト/shirohara 構成/つつみゆかり、長島理子、有田智子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
えびねまゆみ/産婦人科医・医学博士。2013年に産婦人科、婦人科、助産師の外来を中心としたウィメンズクリニックを開院。女性のライフステージに合わせた幅広い診療を行う。