健康・ヘルスケア
2022.10.31

周囲の視線が怖い…夜眠れない…不安でたまらなくなる原因って何?|不安にならないための基本の考え方&行動

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電車の中で気分が悪くなったら、人前に出て恥をかいたら、将来うまくいかなかったら――起きてもいない「未来」のことがなぜかずっと頭を離れない…。何もかも不透明な時代、実はみんなが抱えている 「不安」。知ることで、少し楽になる出口、探してみましょう。原因や基本の考え方を池袋オリーブメンタルクリニック 院長の松島幸恵先生に伺いました。

不安でたまらなくなる原因って何?

本来人間の脳には、不安や恐怖をコントロールする機能が備わっています。過剰な不安感情は脳の誤作動!

「不安や恐怖などの感情は、脳の『扁桃体』と呼ばれる部分(神経細胞の集合体)の過活動によって発生します。ただし人間の脳は理性的な状況判断を行う『前頭前野』が発達しているため、扁桃体が活性化しそうになっても抑制し、過剰な不安感情をコントロールすることができます。ところが、ストレスなどの影響で前頭前野の機能が低下すると、脳に誤作動が生じて扁桃体が暴走。不安な感情も制御不能になってしまうのです。

また、不安を強く感じる人は、『ぐるぐる思考』に陥っている傾向があります。未来や過去のネガティブなことを繰り返し考えてしまうというもの。この思考グセをストップさせない限り、不安感情も途切れることがありません」


人間の脳は動物と違い、より良く生きるために考える「大脳新皮質」が発達している。特に、その前方にある前頭葉の大部分を占める「前頭前野」は、記憶や感情の制御、行動の抑制などをつかさどる“脳の司令塔”。扁桃体が作り出す不安感情を抑制する働きも。


「不安になりやすいのは、『今』の自分に集中できていない人。“こうなったらどうしよう”と未来のことを心配したり、“ああすれば良かった”と過去を振り返って落ち込んだり…。『ぐるぐる思考』から抜け出せない傾向にあります」

前頭前野の働き

Check
  • 理性的に判断する
  • 感情をコントロールする
  • コミュニケーションをとる
  • 記憶する
  • 集中する
  • やる気を出す

不安にならないための基本の考え方&行動

【POINT 1】「未来のことをあれこれ考えても仕方ない!」と、思考をリセット


「自分の努力ではどうにもならないことを、あれこれ考えて心配しても仕方ありません。その心配がストレスになって、さらに不安をあおってしまう事態にも。ネガティブな思考を切り替えて、未来でも過去でもなく、今に集中することが肝心です」

【POINT 2】気になることは書き出して、不安を視覚化


「不安や心配事が続いている場合は、その内容をノートに書き出して客観視してみましょう。文字にすると、自分でも気づかなかった不安の正体が明確になって対処法が浮かびやすくなります。また、信頼できる友達に相談するのも効果的。『人薬』はいちばんの薬です」

【POINT 3】生活習慣や食事を見直す


「ストレス過多は不安の大きな要因。睡眠不足や過労など、過大なストレスにつながる習慣は見直しが必要です。カフェインやアルコールのとりすぎも要注意。刺激性があるので、不安を落ち着かせようとして飲むと、かえってパニック発作を誘発するなど逆効果です」

池袋オリーブメンタルクリニック 院長

松島幸恵先生

まつしまさちえ/聖マリアンナ医科大学卒。都内の病院勤務を経て現職。精神科専門医。産業医。精神保健指定医。

『美的』2022年12月号掲載
イラスト/Yumika 構成/つつみゆかり

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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