バストアップに効く「ツボ」とは? 胸を大きくしたい人のためのマッサージのやり方
胸を大きくする方法とは?バストアップするために心がけるべきことから効果的なツボ押し、マッサージをご紹介します!バストアップに関する疑問にも専門家に聞いてみました。
バストアップのために心がけたい「3つのこと」
【1】生活の「リズム」を整える
胸の大きさは思春期の睡眠で決まる!?
乳房の中でボリュームを作っているのは、乳腺と脂肪です。この乳腺が発達するのは、第二次性徴期から20代前半。それを超えると発達は止まってしまうと島田先生は言います。
「生理が始まる第二次性徴は、女性ホルモンや成長ホルモンがしっかり出てくる重要な時期。実は、これらのホルモンは寝ている間に分泌されます。特に、22時~深夜2時はゴールデンタイムと呼ばれる重要な時間。この時間に起きていると、脳のスイッチがしっかり入らず、ホルモンが上手く出てこなくなってしまうのです」(島田先生)
思春期に成長ホルモンが十分に分泌されないと、大切な筋肉や骨格の成長も進まず身長はなかなか伸びませんし、女性らしさの源である女性ホルモンがしっかり出ないと、乳腺の発育も十分には起こりません。理想のバストを育てるためにも、生活のリズムを整えて早寝早起きを心がけましょう。
【2】「食事や栄養」の摂り方にも注意
胸の大きさは睡眠だけでなく、食事や栄養の摂り方でも変わります。乳房のボリュームは乳腺と脂肪で作られていますが、実は乳腺の発達に関わる女性ホルモンの原料も脂肪。第二次性徴期になると、体脂肪率が上がって排卵が起こり、一気に女性らしい体格になります。しかし、思春期を迎え女性ホルモンが多くなっても、そのままどんどん肥満になるわけではありません。実は女性ホルモンは脂肪の代謝を助ける働きがあり、良質な脂肪と適度な糖質の摂取で女性ホルモンがしっかり分泌されることで、むしろしっかり脂肪を燃やしてくれることになります。
「女性ホルモンは、ある程度の脂肪がないと出てきません。また、余った糖質も脂肪となってホルモンを作るために使われます。そのため油抜きダイエットや糖質制限ダイエットなど、過激なダイエットを行うと、排卵が止まり、女性ホルモンの分泌も一気に減ってしまいます。その結果、骨が高齢者並みにもろくなり骨粗しょう症に、一回始まった生理が止まってしまったり、せっかく発達が始まった乳腺が委縮し胸が小さくなってしまうこともあるのです」(島田先生)
第二次性徴期にそのようなことがあると、そこから乳腺を育てるのは難しくなってしまいます。大切なのは、規則正しい生活と良質な睡眠、栄養バランスのいい食事、そしてしっかり運動。20代半ばでもバストが成長する可能性はありますから、諦めずに続けましょう!
【3】リラックスして「副交感神経」を優位に
「心や体が緊張しているとおっぱいは大きくなりにくいので、心を解放して筋肉を緩めることも大切です。お風呂にのんびりつかってリラックスしたり、就寝前には今日も1日頑張った自分を褒めてあげましょう。ベッドにあお向けになり、みぞおち辺りを優しくなでると、緊張がほどけて副交感神経が優位になりやすいです」(田家さん)
「4つのツボ押し&マッサージ」でバストアップ
【1】女性ホルモンアップに効くツボ「三陰交」
美容コンサルタント
余慶尚美さん
リンパドレナージュサロン『Flow』を経て、心と体両面をケアする美容法をさまざまなメディアで発信。不調を的確にケアするツボ・マッサージ法には特に定評あり。
【How to】
- 内くるぶしから指4つ分の位置にあり、冷えやむくみ・女性ホルモンアップに効くツボ(三陰交)をほぐす。
【2】「バストアップ」を目指すマッサージ
【How to】
(1)4本指でアンダーバストのラインを内側から外側へなぞったら、親指の腹でわきの下をプッシュ。
(2)腕を上げ、ひじ〜わきに向かって手で10回さすり、二の腕の脂肪を胸まで流し、余分な脂肪を胸に集める。
(3)右手を胸の間に添えながら、左手で右側の背中の脂肪を右胸に集める。反対側も同様に各10回。
(4)集めてきた脂肪をバストの中央へ寄せるイメージで、両手のひらで円を描くよう優しく10回動かす。
【3】バスト周りの「筋肉」をほぐす
「バストにコンプレックスをもつ方、まずはあなたのおっぱいを触ってみてください。ガチガチに固くなっていませんか? おっぱいは、本来女性の体の中で最も柔らかく、安心できる所。だから赤ちゃんもおっぱいで育てますよね。でも今の女性は常にオンモードで、心と体を緩めることが苦手。すると背中やみぞおち、二の腕などの筋肉がこわばり、おっぱいが引っ張られて四方八方に散った状態になってしまうのです。ここで紹介したのは、おっぱいだけでなく心も緩めてふわふわに導く癒しのエクササイズ。一見地味な動きですが、短時間でできて効果も抜群! 一緒に「ありがとう」「お帰り」などのハッピーワードを投げかけると、さらに効果が高まります。」(田家さん)
【How to】
(1)壁を利用してポジショニング
腕を壁に引っかけて固定し、腕と同サイドの足を前に出す。わきをグーッと伸ばす。基本のストレッチとなるのでこれだけは1か月毎日必ず!
(2)肩胛骨の方からわき肉をしっかりキャッチ
指先が肩胛骨に触れるように、背中側のお肉を4本の指でしっかり掴む。
(3)掴んだわき肉をグッとバストの方へ引っ張る
二の腕、わき肉をかき集めるイメージでスライドし、1分間キープ。逆サイドも同様に。
\余裕があればこれもプラス/
“にゃんこの手”でバスト上部がふっくら
手を軽く握って鎖骨の下に置く。あごを上げて首を伸ばし、お肉をバスト上部に集めるイメージで手を下にスライド。1分間繰り返す。
わきのリンパの流れを促してスッキリ
わきの中央に親指をグッと差し込み、親指以外の指は肩胛骨辺りを掴む。掴んだ手をバストの方へギューッと引っ張る。
【4】「ブラジャーをつけたまま」押し上げて垂れを防ぐ
「イライラを我慢しやすい人は、猫背になり、みぞおち周辺が硬直してバストが下に引っ張られます。自然の音を聴いて心を解放して」(田家さん)
【How to】
- 胸を張り、ブラジャーのアンダーを指でできるだけ押し上げてキープ。
- 同時に腹式呼吸を行い、ゆっくりと息を吐き切る。これを5回。
【おまけ】バストアップに関する「疑問」にお答え!
【疑問1】大きいサイズのブラでバストアップする?
\教えてくれたのは…ワコール PR 伊藤 亜弥さん/
「カラダに合わない大きなサイズのブラジャーを着けても、バストアップはしません。そればかりか、バストとブラジャーが合っていないことで、美しいボディラインがつくれず、ブラジャーが本来の役目を果たせないのです」(伊藤さん)
【疑問2】から揚げやキャベツで本当に胸が大きくなる?
乳腺科・乳腺放射線診断科/認定NPO法人 乳房健康研究会 副理事長
島田 菜穂子 院長
筑波大学医学専門学群卒業後、筑波記念病院およびつくばメディカルセンター放射線科にて従事。東京逓信病院、米国ワシントン大学メディカルセンターブレストヘルスセンター留学、都内クリニックを経て、2008年ピンクリボンブレストケアクリニック表参道開設。患者ひとりひとりの心に優しく寄り添いながら、乳がんに関する正しい情報の発信と、死亡率低下に貢献するためのピンクリボン活動を展開している。
「残念ながら、乳腺の発達というのは遅い方でも20代中盤までには終了してしまいます。成長期に乳腺の成長を促すのが、“女性ホルモン”と“成長ホルモン”。この2つのホルモンがしっかり分泌される環境が整えば、乳腺は大きくなりますが、実は……ホルモンのコントロールをしているのは脳なのです! なので、直接食べ物によってバストが大きくなるということはありません」(島田先生)
【疑問3】タバコを吸うと貧乳になる?
「タバコを吸うことによって、タバコに含まれるニコチンが血管を収縮させます。成長期に血流が滞ると、成長が妨げられます。なので、未成年からタバコをプカプカ吸っていたという方は……確かに成長しません。
また、タバコだけでなく、夜に睡眠をしっかり取らないというのも、バストを育てる女性ホルモン・成長の分泌に影響を与え、育ちにくい状態になってしまいます」(島田先生)
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
ピンクリボンブレストケアクリニック表参道院長。日本医学放射線学会認定放射線科専門医。日本乳癌学会乳腺専門医。筑波大学卒業後、東京逓信病院、南青山ブレストピアクリニック、東京ミッドタウンクリニックなどを経て、2008年、ピンクリボンブレストケアクリニック表参道開設。2000年、乳がん専門医4人で日本初の乳がん啓発団体「乳房健康研究会」を発足。ピンクリボンバッジ運動やウォーキング・ランイベントの開催などの啓発活動を通し、乳がんに関する正しい情報の発信と、死亡率低下に貢献するための活動を展開している。著書に、『乳がんから自分をまもるために、知っておきたいこと。』(2014年 日本医療企画)など。