ニキビができやすいのはなぜ?大人ニキビ発生の仕組みや原因を知って対処しよう
まずは繰り返しできやすい大人ニキビの原因を知りましょう!そして、チェック項目から自分の生活習慣を見直してみましょう。写真でみるとわかりやすい「ニキビの種類」をはじめ、部位別ニキビの原因を解明!専門医3名のアドバイスを実践して、できやすいニキビとおさらばしましょう!
大人ニキビができやすい人の特徴
大人ニキビができてしまう原因とは?
「皮膚の生まれ変わり=ターンオーバーが遅くなることで、角化がうまくいかなくなり、毛穴が詰まってしまうことが原因とされています。
女性の場合、月経周期に伴い特に黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響で月経前にニキビが悪化するひとも多いです。
また、食事やストレス、睡眠不足、環境の変化などから起こるホルモンバランスの乱れも影響してきます。さらに多いのが、化粧品を変えたことなどの外的因子によるもの。この場合は、まずは原因となるものを取り除くことが最優先です」
男性ホルモンの影響も関係?
表参道美容皮膚科・副院長
三宅 真紀先生
レーザー治療・アンチエイジング治療のエキスパート。患者様の立場にたった、優しく丁寧できめ細やかなカウンセリングから、ひとりひとりに最適な治療を提案し、高い治療技術により確実に結果を出す。美容・スキンケア全般に豊富な知識を持ち、数多くの有名化粧品開発にも携わる。テレビ・雑誌などのメディアにも多数出演。
「大人ニキビができてしまういちばんの理由は、ホルモンバランスの乱れ。とくに、男性ホルモンが増えることで大人ニキビができやすくなります。大人ニキビができては治り、またすぐにできてしまうといった、大人ニキビを繰り返してしまう人も珍しくありません」(三宅先生・以下「」内同)
- 女性でも疲れたときや、ストレスがたまったときに男性ホルモンが分泌される
- 男性ホルモンが分泌されると、皮脂分泌が増え、角質が厚くなる
- 角質が厚くなると、毛穴に皮脂が詰まりやすくなり、ニキビの原因となる
- 男性ホルモンの影響によって皮脂が増えやすい箇所が、“Uゾーン”と呼ばれる、頬やあご周り
「よく聞かれるのが、“働き始めてから大人ニキビができた”というケース。女性でも、疲れたときやストレスがたまったときに、戦うための男性ホルモンが分泌されます。男性ホルモンが分泌されると、皮脂分泌が増え、角質が厚くなります。
角質が厚くなると、毛穴に皮脂が詰まりやすくなり、ニキビの原因となります。さらに、男性ホルモンの影響によって皮脂が増えやすい箇所というのは、予め決まっています。それが、“Uゾーン”と呼ばれる頬やあご周りです」
大人ニキビと思春期ニキビの違い
「思春期ニキビは、男性ホルモンや女性ホルモンといった、性ホルモンが急激に増えることが原因です。もともと毛穴の数が多く、皮脂腺が発達している箇所である“Tゾーン”を中心に、ニキビが増えやすくなります」
大人ニキビの発生の仕組みと原因
美容皮膚科医 美容皮膚科タカミクリニック 副院長
山屋雅美先生
2004年に埼玉医科大学卒業後、東邦大学医療センター大橋病院皮膚科にて従事。三井記念病院皮膚科、都内美容皮膚科にて勤務したのち、2011年タカミクリニックに勤務開始。2021年タカミクリニック副院長に就任。シミ、しわ、たるみなどのアンチエイジング治療だけでなく、ニキビなどの皮膚疾患まで精通し肌質改善治療まで一貫して行っている。女性ならではの視点でのアドバイスにも好評を得ている。
■美容皮膚科タカミクリニック
■ニキビができるまでの過程
- 角質肥厚が起こる
- 毛穴が塞がる
- 毛穴に皮脂が溜まる(白ニキビ)
- アクネ菌が増殖して炎症が起こる(赤ニキビ)
- 膿が溜まる(黃ニキビ)
「ニキビができるまでの過程は、まず角質肥厚が起こることからはじまります。そのあと、毛穴が塞がり、毛穴に皮脂が溜まることで白ニキビができます。白ニキビが酸化したものが黒ニキビ。
白ニキビからアクネ菌が増殖して炎症を起こしたものが赤ニキビ。赤ニキビが進行して、膿が溜まったものが黃ニキビになります」(山屋先生・以下「」内同)
■写真でみる「ニキビの種類&進行度」
【白ニキビ】
「ニキビの初期段階。肌のターンオーバーがうまく行かず、角質が肥厚し、毛穴が詰まることで中に皮脂が溜まったまま、膨らんだ状態のもの。赤く腫れるような炎症はなく、毛穴が閉じたままで、皮膚が盛り上がっているのが特徴で、痛みはありません」
【黒ニキビ】
「白ニキビが進行し、毛穴の入口が開くことで毛穴に詰まったコメド(角栓)が空気にさらされ、酸化して黒く変色したもの。白ニキビ同様、炎症や痛みはありません」
【赤ニキビ】
「毛穴に溜まった皮脂を栄養として、アクネ菌が増殖し、炎症を起こして硬く盛り上がっている状態。触れると少し、痛みを感じる場合もあります」
【黃ニキビ】
「赤ニキビがさらに進行した状態。中心に白または黄色っぽい膿が見えます。皮膚が薄く、破れやすくなっています。ニキビがかなり悪化した状態なので、触ると痛みやかゆみを感じることもあります」
【部位別】ニキビができる原因と対策法
【額】
- ヘアケア剤や洗顔料のすすぎ残しがないようにする
- 髪の毛は肌に当たらないように工夫する
- スキンケア時の摩擦に気をつける
- 油分が多いスキンケアアイテムはニキビができやすい部位には使用しない
【鼻】
- 落とし過ぎのケアをやめる
- 角栓を無理に取ることをやめる
- 触り癖をなくす
【口周り】
- 食事のバランスに気をつける
- ホルモンバランスを整えるため、ストレスを溜めないようにする
- 産毛が濃い場合は脱毛も有効
【フェイスライン、顎、顎裏】
- ホルモンバランスを整えるため、ストレスを溜めないようにする
- 触り癖をなくす
- 顔の形に合ったマスクをする
- 食事のバランスに気をつける
【頭】
- 髪を洗うときは、頭皮の汚れをしっかり落とす洗い方をする
- シャンプーは刺激が少ないもの、やさしい洗浄力のものを使う
【背中】
- 汗の拭き取りや体を洗う際はこすり過ぎない
- たっぷりの泡でしっかり洗う
- 夜のうちに汚れを落とす
- 敏感肌用の化粧水や保湿ジェルで保湿する
- 通気性の良い衣類や寝具、パジャマを使用してマメに交換
- 糖分や油分の過剰摂取は控える
「顔の皮脂分泌が多い人は、背中やデコルテも同じような傾向があります。顔中にニキビができやすい人は背中やデコルテにもニキビが多発している場合が多く、同様に治療を行う必要があります」
大人ニキビができやすい生活習慣
表参道美容皮膚科・副院長
三宅 真紀先生
レーザー治療・アンチエイジング治療のエキスパート。患者様の立場にたった、優しく丁寧できめ細やかなカウンセリングから、ひとりひとりに最適な治療を提案し、高い治療技術により確実に結果を出す。美容・スキンケア全般に豊富な知識を持ち、数多くの有名化粧品開発にも携わる。テレビ・雑誌などのメディアにも多数出演。
- ストレスは溜め込まず、こまめに気分転換や休息をとる
- バランスのよい食生活を意識する
「過度なストレスや疲労、睡眠不足が続くと、男性ホルモンの分泌が増えて大人ニキビを引き起こす要因になります。また、脂っぽい食事は皮脂分泌が増え、毛穴詰まりやニキビの原因となります。
ストレスはできるだけ溜め込まず、こまめに気分転換や休息をしっかり取って。バランスのよい食生活を意識することも大切です」(三宅先生)
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
藤田医科大学医学部卒、藤田医科大学ばんたね病院、福井県済生会病院にて研鑽を積む。皮膚科医、美容皮膚科が専門。丁寧なカウンセリングを通じて患者様のお悩みに正面から向き合いたいと思っています。どんなことでもお気兼ねなくご相談ください。