大人ニキビと思春期ニキビは何が違う?皮膚科医に訊いてみた【今さら聞けないニキビケアの基本】
冬の大敵・乾燥や日々のマスク生活。お肌の調子も急降下…という人も多いのでは? 今回は、大人ニキビの基本のキを徹底解明! アヴェニュー表参道クリニックの太田理会先生にお答えいただきます。
Q:大人ニキビと思春期ニキビはどう違う?
ニキビといえど、思春期のころのどんどん増えてしまうニキビと、急にプツっとできてしまう大人ニキビでは違うはず。さっそく、この疑問を太田医師にぶつけてみました! 果たして答えは…?
A:ニキビができる原因は、基本的には大人ニキビも思春期ニキビも同じ
「大人ニキビも思春期ニキビも、できる理由は基本的に同じです。肌にニキビができる原因は3つあって、ひとつが角質が詰まってしまうこと、ふたつめが皮脂の分泌が多くなってしまうこと、そして3つめが皮脂に住んでいる常在菌や細菌が増えてしまうことです。
大人ニキビは年齢とともに肌のターンオーバーが乱れるために、角質が詰まりやすくなり、それがニキビを招く要因になります。一方、思春期ニキビは、男性ホルモンの分泌量が増えることが大きな要因のひとつ」(太田医師・以下「」内同)
\ニキビができる原因3つ/
- 角質が詰まってしまう
- 皮脂の分泌が多くなる
- 皮脂に住んでいる常在菌や最近が増えてしまう
皮脂が多い=ニキビができる?
「思春期ニキビというと、皮脂が原因というイメージがありますよね。これは、思春期の内分泌変動により、男性ホルモンの一種である“アンドロゲン”の分泌量が多くなることが関係しています。すると、皮脂線の活動が活発になり、皮脂の量増え、さらに細菌増殖が起こりやすくなることで、ニキビができやすくなってしまいます」
大人ニキビの原因と対策は?
「皮膚の生まれ変わり=ターンオーバーが遅くなることで、角化がうまくいかなくなり、毛穴が詰まってしまうことが原因とされています。
女性の場合、月経周期に伴い特に黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響で月経前にニキビが悪化するひとも多いです。
また、食事やストレス、睡眠不足、環境の変化などから起こるホルモンバランスの乱れも影響してきます。さらに多いのが、化粧品を変えたことなどの外的因子によるもの。この場合は、まずは原因となるものを取り除くことが最優先です」
思春期ニキビと大人ニキビの治療法とは?
「まずはどちらも今できているニキビを治すため、塗り薬と、ニキビの状態によっては内服の抗菌薬が処方されます。
繰り返すニキビには、ピーリング効果のある塗り薬やで予防をしたり、ホルモンバランスの乱れを整えたり、皮膚の免疫力を高めてくれる漢方を追加することもあります。大人ニキビの場合は特に生活習慣の見直しも大切で、治りが悪いときは自費治療も選択肢のひとつです」
NGケアは?
「大人ニキビも思春期ニキビも、自分で潰すのはNG! また、自己流で対処しようとするのではなく、ひとつのきっかけとして皮膚科医に相談するのがベストです。ひとりで悩まず、ぜひ気軽に相談してみてくださいね」
文/木土さや
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
藤田医科大学医学部卒、藤田医科大学ばんたね病院、福井県済生会病院にて研鑽を積む。皮膚科医、美容皮膚科が専門。丁寧なカウンセリングを通じて患者様のお悩みに正面から向き合いたいと思っています。どんなことでもお気兼ねなくご相談ください。
アヴェニュー六本木&表参道クリニック