シミやシワ、たるみなどエイジング肌悩みを引き起こす原因「UV-A」って?
紫外線vs.日焼け止めの闘いが最激化するこのシーズン。そもそも紫外線って? UVコスメってどうやって紫外線を防いでいるの? という基本から、進化系UVコスメの機能まで、全部キャラ化して解説!まずはよく耳にする【UV-A】についてご紹介♪
“日焼け止め選び”を楽しく正しく♪ 『UV』深堀り
紫外線が主役になる夏。きちんと知って対策を
「紫外線や日焼け止めについて、もっと詳しく、そして楽しく伝えるには…?」と長考の末たどり着いたのがオールキャラ化!株式会社 資生堂 ブランド価値開発研究所の伊藤稜哉さんには、光や成分の性質をキャラクターに落とし込むべくかなりマニアックな取材に答えていただきました。中でも印象的だったのがUV-AとBのコンビ力。
「それぞれに注目しがちですが、一緒に太陽から放たれるので切り離して考えることはできません。その日の天気や雲の量などで多少差はありますが、降り注ぐ量は同じなので、UV-Aは一年中、Bは夏だけ警戒というのは勘違い。常に同時に防ぐことも大切なんです」。
日焼け止めのSPFとPAがセットなように、紫外線もA、Bセット。目に見えないコワ~いコンビがこの夏も襲ってきます!傾向と対策に、ぜひキャラクターたちをお役立てください♪
UV-A(紫外線A波)
目に見えず、すぐに影響が出ないものの、シミやシワ、たるみなどエイジング肌悩みを引き起こす原因として、その危険性が昨今注目されているUV-Aの生態をアナライズ!
ニックネーム
A太
生い立ち
太陽光に含まれる見えない光としてUV-Bといつも一緒
太陽は目に見える光(可視光線)と目に見えない光の両方を放っていて、地表に届く中で波長が短い光が紫外線。透過や遮蔽によって違いはあるが、UV-AとBはセット。
性格
気弱だが、根にもつタイプ!?時間をかけてダメージを与える
UV-A・B・Cとある中で、いちばんパワーが弱いものの、長時間浴びた場合は健康被害が懸念されている。シミやシワ、たるみといったエイジング肌悩みの原因としても注目されている。
得意技
雲もガラスもすり抜けて肌の奥まで攻撃!
UV-BとCがオゾン層や雲などに遮られる中、Aはそのまま透過するので、日焼け止めなどでガードしないと肌の奥まで到達。気づかぬうちにじわじわダメージを与える場合も。
苦手なもの
PAが天敵!たっぷりの日焼け止めもキライ
UV-Aを防ぐ指標のPAは、プラスひとつにつき2の乗数倍UV-Aを防ぐとされる。臨床試験など国際的な試験法により日本の化粧品はこの基準を採用。ただし、適量を使うことが大前提!
じわじわ陰険にダメージを与える!? 紫外線A太の日常
どうもこんにちは、A太です
インテリジェンスな雰囲気のあるワタシですが…実は兄弟の中でいちばんパワーは弱め
だけど、雲やガラスも透過できるから皆さんの肌の奥まで届くんですね~
肌を黒くすることもできますがすぐ消えます…
肌を黒くする“サンタン”を引き起こすことも。そのため日焼けサロンではUV-Aが照射される。だが黒さは数週間~数か月で消失。
だからといって油断して放っておくと…
将来シワやシミ・たるみを引き起こします
肌深部の真皮にある肌の弾力を支えるコラーゲンやエラスチンにもダメージを与え、シワやたるみなど肌老化の原因となる。
ちなみにワタシを防ぐという憎らしい指標はPAと呼ばれています
日常はもちろん、リゾートなどで強く紫外線を浴びる場合でも、++++あれば問題なくガードすることができるとされている。
しかもロングラスティング機能も進化!
水、汗や皮脂、こすれなどに強い、ロングラスティング機能も日々進化!日焼け止めの紫外線防御力が維持されやすくなっている。
教えてくれたのは…
株式会社 資生堂 ブランド価値開発研究所研究員 伊藤稜哉さん
2017年入社以来、サンケア製品の研究開発に従事。これまでHAKU、SHISEIDOなどのサンケア製品の開発を担当しながら、原料の開発やSPF試験などの臨床試験にも携わる。[/btk_sh_profile_sup]
『美的』2022年7月号掲載
イラスト/いしやま暁子(chovon) 構成/村花杏子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。