健康・ヘルスケア
2021.5.18

バストトップがピンクの人はほとんどいないってホント?真相を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】

日常生活で生まれる美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は、“バストトップのトラブル”について。バストトップがピンクの人はほとんどいないって…ウソ? ホント? ピンクリボンブレストケアクリニック表参道院長・島田 菜穂子先生にお答えいただきます。

Q:バストトップがピンクの人はほとんどいないってホント?

人知れずバストトップの色で悩んでいる人も多いのでは? 女性が憧れるピンク色のバストトップの人は、実はほどんといないというウワサは本当なのでしょうか。

さっそく、この疑問を島田先生にぶつけてみました! 果たして答えは…?

A:ホント

「乳頭の色素の量は人種差や女性ホルモンの量に大きく依存しています。個人差がありますが、日本人の成人女性の場合、バストトップの色がピンクということはほとんどありません。ベージュ~茶色くらいがいちばん多いでしょう。まず生理が始まると、女性ホルモンの働きで色素が濃くなります。さらに、妊娠・出産となれば、もっと色が濃くなります。

憧れる人が多いと思われる淡いピンクのバストトップは、初潮を迎える前の子どもと閉経した70代、80代の女性。閉経すると女性ホルモンの影響を受けないため、淡いピンクになってくるのです」(島田先生・以下「」内同)

ホルモン以外でバストトップが濃くなる原因は?

「実は乳輪や乳頭は湿疹やアトピーが起こりやすい場所で、痒くなってしまう…という人がとても多いのです。湿疹を繰り返し、治っていく過程でどうしても乾燥したり、角質が厚くなったりしてしまい、色素沈着が起こります。

そのほかには、日焼けもあげられます。なかなか無いとは思いますが、トップレスでタンニングマシンへ入ったなどすれば、当然バストトップの色も濃くなりますよ」

  • 湿疹やアトピーを繰り返すことで色素沈着が起こる
  • トップレスでタンニングマシンへ入るなど、日焼けも原因になる

治療法は?

「湿疹やアトピーの場合、とにかく、できるだけ保湿をすることが大切です。状態が悪いときには、痒みや炎症を抑えるためのステロイド剤が処方されることもあります。まずは痒みや湿疹を繰り返している場合はすぐに皮膚科で診てもらうようにしてください。湿疹を繰り返すと色素が濃くなることが多いですが、しっかり湿疹を直した後であれば、ビタミンCやトラネキサム酸を服用して、色素沈着を予防していくという治療もあります。

とにかく色のみを薄くしたいという場合には、レーザーによってメラニン色素を壊す方法や、メラニン色素を体外へ排出する働きがあるトレチノインと、色素の漂白作用のあるハイドロキノンの2種類の塗り薬を組み合わせた治療法があるようですが、、、、

しかし、治療をしたからといって、きれいなピンク色になるわけではなく、色が抜けたように不自然な仕上がりになったり、まだら模様になってしまうケースも…。また、治療をやめればホルモンの働きでまたもとの色に戻ってしまうのです。ですから、積極的におすすめはしません。

一方で、妊娠・出産が原因で濃くなっている場合は、断乳後に徐々に戻っていくので安心してくださいね」

セルフケアは?

「生理前や排卵のタイミングで乳輪や乳頭に痒みがでることがあります。寝るときに無意識に掻いてしまい、乾燥してしまったり、そこからアトピーになってしまうことも。

ボディクリームでOKなので、とにかく普段から保湿を心がけるようにしましょう。また、皆さんが勘違いしがちなのが、乳房は保湿するけれど、乳頭は触れてはいけないと思い、保湿しないというもの。乳頭も同じようにボディクリーム等で保湿してくださいね」

Point

・生理前や排卵時は乳輪や乳頭に痒みが出やすい
・就寝時に無意識に掻いてしまったり、乾燥すると、アトピーを引き起こすこともある
・乳頭は触れていけないと勘違いしがちな人が多い
・乳頭もバスト同様に、ボディクリームなどでたっぷり保湿をする

乳腺専門医。放射線科専門医。認定スポーツドクター

島田 菜穂子先生

文/木土さや

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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