健康・ヘルスケア
2021.3.30

筋トレで美肌になれるってホント?真相を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】

日常生活で生まれる美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は、“運動”と“老化”の関係について。筋トレで美肌になれるって…ウソ? ホント? 立命館大学 スポーツ健康科学部 藤田聡教授にお答えいただきます。

Q:筋トレで美肌になれるってホント?

ボディラインの引き締めや冷え、むくみ改善など、筋トレがもたらす美容効果は多くありますが、なんと美肌効果もあるというウワサが。本当なのでしょうか。さっそく、この疑問を藤田教授にぶつけてみました! 果たして答えは…?

A:ホント

「以前ポーラが行った研究では、筋肉量と顔のシミを数値化したときに、筋肉量が多い女性ほど顔のシミの数が少ないことが明らかになりました。さらに、筋肉から分泌されるホルモンに似た生理活性物質マイオカインのひとつ、“マイオネクチン”にシミの原因となるメラニン生成を抑える働きがあることが判明。また、同じ年齢でも、老けて見える人、若く見える人の写真を無造作に並べ、色んな人に何歳に見えますか? というアンケートでは、真皮の厚みが厚い人ほど、若く見られるということがわかりました。そのほか、カナダの研究グループより、自転車運動をした高齢者の皮膚の代謝が改善されたことから、有酸素運動により、新しく皮膚をつくるという刺激が高まったという報告がありました。

これらを踏まえ、今回我々とポーラが行ったのは、有酸素運動と筋トレ、どちらが美肌に効果的なのか? という調査。筋トレをすることで、有酸素運動よりも真皮の厚みが増すことがわかったのです」(藤田教授以下「」内同)

  • 肌の真皮の厚みが厚い人ほど、若く見られる
  • 筋トレをすることで、有酸素運動よりも真皮の厚みがUP!

美肌をつくる筋トレメニューとは?

「その研究では、モニターの方にマシーンを中心とした筋トレを1340分、週2回を4か月行っていただきました。メニューは、二の腕のアームカール、胸のチェストプレス、肩のショルダープレス、背筋のシーテッドロー、太ももの前と後ろのトレーニング。1セット10回、23分休憩を入れて、3セットずつ、合計15セットです。

これはマシーンを使用した、がっつりハードメニューでしたが、道具を使わずに、自宅で自分の体重を負荷にした自重トレーニングでも、継続的に行えば十分効果を得られると思います」

自宅で簡単にできる美肌筋トレ法

バックキック

 

  1. 椅子や壁などに手を添えて背中がまっすぐになるよう正立する
  2. 手はそのままで、片脚をまっすぐ上に引き上げる
  3. 引き上げた脚をゆっくりと後ろへ蹴り上げるように伸ばす
  4. 10秒キープして正立の姿勢に戻る
  5. 2~3回から徐々に増やしていく
  6. 反対も同様に行う

「運動時は、“息こらえ”(息を止めて運動すること)を避けてもらえれば、特にすったり吐いたりするタイミングは気にしなくて大丈夫。最初から1セット10回と目標を決める必要はありません。1日23回からスタートして、習慣化することが大切。そして、なんだか物足りないな…と感じたら、そこで初めて回数を増やせばOK。無理せずに、まずは続けることから始めてみましょう」

立命館大学 スポーツ健康学部 教授

藤田 聡 先生

文/木土さや

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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