健康・ヘルスケア
2021.1.2

「大人になってから罹ると辛い…」風疹や麻疹、おたふくかぜ…接種歴や罹患歴を確認して!

風疹・麻疹・おたふくかぜ・百日咳・水痘…妊娠・出産を予定する女性にぜひチェックしておいてほしいワクチンはたくさんあります。接種歴や罹患歴、確認してみてください!北里大学大村智記念研究所特任教授である中山哲夫先生に教えていただきました。

風疹・麻疹・おたふくかぜ・百日咳・水痘…過去の接種歴や罹患歴をすぐに確認してみて!

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妊娠中にかかると危険な病気は今から予防!

「この先、妊娠・出産を考えているなら、今のうちに抗体の有無を確認しておいてほしいのが、麻疹、風疹、おたふくかぜ、百日咳、水痘など。妊娠中にかかると、母体や胎児に害となりうる疾病です。麻疹、風疹、おたふくかぜ、水痘は生涯に2回のワクチン接種が必要です。抗体検査は自費で1種類¥4,000~5,000くらいから受けられます」(中山先生)

 

麻疹

おなかの子への感染を防ぐため、接種不足を補って
「大人が麻疹にかかると重症化しやすく、妊婦は重篤になることが。ほかの感染症と比較しても流産や早産の可能性が高いため、妊娠前に免疫をつけておくことが大切です。麻疹ワクチンは生涯で2回接種が必要なワクチン。2006年から風疹と混合のMRワクチンとして2回の定期接種が徹底されましたが、それまでの定期接種は1回だったため、30歳以上は2回の接種履歴があるかを、母子手帳や抗体検査などで確認してください」(中山先生)

 

おたふくかぜ

ワクチン接種率は30~40%。かかると難聴になるケースも!
「日本では、おたふくかぜが定期接種に導入されていません。そのためワクチン接種率は30〜40%と低く、大人もかかりやすいため、4~6年周期で流行を繰り返しています。妊婦がおたふくかぜにかかると、流・早産の可能性が高まるので要注意。また、耳鼻科の調査で、家族内感染で全国に毎年300人の難聴(ムンプス難聴)が発症しているという報告もあります」(中山先生)

 

風疹

2回のMRワクチン接種で胎児の先天性風疹症候群を予防!
「2012〜2013年に国内で17,000人を超える風疹の流行があり、先天性風疹症候群の子供が45人生まれています。その後、風疹ワクチンの接種を促す動きがありましたが、任意のために浸透せず、2018〜2019年にまた風疹が流行。5人の先天性風疹症候群の子が生まれました。そんな悲劇が自分の身に起きないためにも、妊娠前に麻疹と混合のMRワクチン接種をきちんと2回すませておくことが重要です」

\おたふくかぜ、風疹は、パートナーの接種歴も要チェック/
「男性の方が風疹抗体陰性率が高く、2012年の風疹流行も夫が妻に移した可能性が高い。また、男性のおたふくかぜは睾丸炎を合併し、重症化することも。パートナーのワクチン接種歴を調べておくことも大切です」(中山先生)

 

百日咳

小児期にワクチン接種済みでも大人になると抗体が減るため追加接種が必要!
「百日咳のワクチンは終生免疫を獲得できないため、子供のときに定期接種していても成人期には免疫がほとんどなくなっている状態。追加接種が必要です。周産期の妊婦にも任意接種が可能。ワクチンが打てない新生児を守るためにも、まず母体に抗体を作って移行させるという考え方です」(中山先生)

 

水痘

妊娠中にかかると胎児にも影響大。2度の接種を妊娠前までに!
「水痘が定期接種2回になったのは’14年からですが、美的世代は自然感染している率が高く、免疫のない妊婦の初感染はほとんどありません。とはいえ妊娠中にかかると重症化しやすく、胎児にも先天性水痘症候群などの影響が。抗体検査を受けておくことをおすすめします」(中山先生)

 

美的クラブにアンケート!

Q.過去に風疹・麻疹・おたふくかぜ・百日咳などのワクチン接種を2回以上受けていますか?
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30歳以上(1990年以前の生まれ)は、麻疹・風疹の定期接種が1回だったことから、2回目を受けていない人が多い。その結果が、受けていない・わからない人も含め回数不足が3割以上という数字にも現れている。

 

北里大学 大村智記念研究所 特任教授

中山哲夫先生

なかやまてつお/慶應義塾大学医学部卒。 北里生命科学研究所ウイルス感染制御教授、所長を歴任し、2014年〜特任教授に。外科医で漫画家の娘、さーたり氏との共著に『感染症とワクチンについて専門家の父に聞いてみた』(KADOKAWA)

 

『美的』2021年1月号掲載
イラスト/どいまき 構成/つつみゆかり、有田智子

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