健康・ヘルスケア
2020.12.2

「コロナで人付き合いが激減。食も楽しめない」これってウツ?|“ウツっぽ”診療ルーム カルテ1

不安な日々を過ごした2020年、メンタル落ちしてしまった心の回復に焦りは禁物です!『美的』読者のリアルな心の不調を参考にして、自分の心と体を振り返ってみましょう。今回は、新しい生活様式によって些細なことでイライラする…というお悩みについて、産業医の尾林誉史先生からアドバイスをいただきました。

カルテ1
新しい生活様式とやらでストレスが“ちりつも”…

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Hさん(パティシエ/30歳) 両親と3人暮らし

【現在の環境について】
新型コロナ感染症の影響で、自分の意思だけではどうにもならない決断を強いられ、やるせない気持ちと悔しさを感じています。また、友人と新型コロナ感染症に対する危機感の温度差を感じることがあり、以前より付き合いが激減。ひとつひとつは小さいけれど、最近は積もりに積もっています。

【心の不調について】
マスクをしていない人を見るだけで怒りが込み上げるなど、小さなことでも許せなくなったり、イライラすることが多くなりました。家の中でさえも動くことが億劫に…。無性に何かを食べたくなったり、味覚が鋭くなったり、食を普通に楽しめません。空虚感や無力感に襲われ、何も考えられなくなる日も。

「あなたの心の内を信頼できる人に話してみて」(尾林先生)

「新しい生活習慣、強制的な環境の変化によって、心の余裕が足りていない状況ですね。イライラしてしまったり、味覚が変わるなどの感覚過敏といった症状は、そんな自分に気づいていても“認めたくないサイン”かも。空虚感や無力感も出現し始めていて、自分だけで解決するのは限界が近そう…。悩みの森にひとりで入り込むと、本格的に心の水位が下がっていく可能性もあります。そうなる前に、ぜひあなたの心の内を信頼できる方に打ち明けてみてください。内面を言語化し、それを解き放つことはとても効果的。『話す』は『放つ』なのです」

心と体のセルフチェック

この2週間、次のような問題にどのくらい頻繁に悩まされていますか? 各項目に点数をつけ、集計してください。
全くない 0点 □数日 1点 □半分以上 2点 □ほとんど毎日 3点

1.物事に対してほとんど興味がない、または楽しめない。
2.気分が落ち込む、憂ウツになる、または絶望的な気持ちになる。
3.寝つきが悪い、途中で目が覚める、または逆に眠りすぎる。
4.疲れた感じがする、または気力がない。
5.あまり食欲がない、または食べすぎる。
6.自分はダメな人間だ、人生の敗北者だと気に病む、または自分自身あるいは家族に申し訳ないと感じる。
7.新聞を読む、またはテレビを見ることなどに集中することが難しい。
8.他人が気づくぐらいに動きや話し方が遅くなる、あるいはこれと反対に、そわそわしたり、落ち着かず、普段よりも動き回ることがある。
9.死んだ方がましだ、あるいは自分をなんらかの方法で傷つけようと思ったことがある。

上記の集計結果が10点以上の場合は、心と体が不調になっている可能性がありますので、まずは心療内科やメンタルクリニックにご相談いただくことをおすすめします。

※この表は上島国利先生(昭和大学名誉教授)、村松公美子先生(新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授)の監修したチェックリストを基に改変しています。Copyright (c) 2017 Pfizer Japan Inc.

 

「VISION PARTNER メンタルクリニック四谷」院長

尾林誉史先生

おばやし たかふみ/東京大学理学部卒業後、「リクルート」に入社。その後、弘前大学医学部学士編入、東京都立松沢病院を経て、東京大学医学部附属病院精神神経科に所属。今年5月にカウンセリングをもっと気軽に受けてほしいとクリニックを開業。

『美的』2021年1月号掲載
イラスト/松元まり子 構成/宮田典子(HATSU)、有田智子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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