健康・ヘルスケア
2020.11.11

美的世代の女子が受けるべき検査は何? 受診する施設を選ぶポイントは?【女医に訊く#133】

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美的世代の女性は、どのような検査を意識して受けるべきでしょうか? また、受診する施設は、どのような基準で選べばよいのでしょうか? 消化器内科を専門とし、人間ドックでは主に内視鏡検査を担当している医師の宮崎郁子先生にうかがいました。

美的世代がもっともかかりやすいがんとは?

美的世代でもかかりやすいがんのひとつに子宮頸がんがあります。子宮頸がんは子宮の入り口にできるがんのこと。そのほとんどは、ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの感染が原因だとわかっています。日本産科婦人科学会によると、子宮頸がんの発症のピークは、以前は4050歳代でしたが、最近は2030歳代の若い女性に増えてきており、30歳代後半がピークになっています。

「子宮頸がんの罹患は妊孕性(にんようせい=妊娠するために必要な臓器と機能のこと)に大きく影響するため、早期に発見することが大事になります。そこで、自治体の子宮頸がん検診は20歳から受けられます。子宮頸がんはゆっくりと進行するため、2年に1回の受診頻度でも有効といわれています」と話すのは、総合内科専門医の宮崎郁子先生。

検査方法は自治体の子宮頸がん検診の場合、問診と視診と頸部の細胞診まで。人間ドックの場合、さらに経膣エコーなども含まれていることが多く、子宮筋腫の有無、子宮内膜症の有無、卵巣疾患の有無まで確認することができます。

「現在の日本の婦人科受診率は45%と低値。20代の検診受診率にいたっては25%ほどしかなく、実際は多くの方が受けていません。一方、アメリカでは80%以上の方が受けています。みなさんぜひ、時間をつくって受けてほしいですね」(宮崎先生)

マンモグラフィは若い人には不向きって本当?

乳がんにかかる女性は年々増加しており、一生のうちに乳がんにかかる女性は、およそ11人に1人とされています(国立がん研究センターがん情報サービス2018年)。乳がんによる死亡率を下げるため、自治体でも乳がん検診が行われておりますが、対象年齢は40歳以上。検査方法はマンモグラフィ検査で、2年に1回受診することを推奨しています。

しかし、初潮年齢が早い、出産経験がない、初産年齢が遅い、閉経年齢が遅い、経口避妊薬を使用している、飲酒や喫煙をしている、一親等の家族に乳がんになった人がいるような人は、乳がんリスクが高いと考えられています。

「このような方はマンモグラフィ検査による定期的な乳がん検診が大切です。けれども、マンモグラフィ検査は、乳腺が発達している若い人には不向きなこともあります。

そこで、検査項目に入っていない乳腺エコーを追加するのも良いでしょう。乳がんは早期に発見し、早期に治療を開始すれば、良好な経過が期待できます。そして、何より大切なのは『ブレスト アウェアネス(=乳房を意識する生活習慣)』です。自分の乳房の状態に関心をもち、日頃からセルフチェックをすることを忘れないでください」(宮崎先生)

受診する施設を選ぶポイントは?

市町村の健康診査はかかりつけ医や近隣の医療機関でも行うことができます。ほかにも、人間ドックや検診のみを専門に行う施設もあり、日本人間ドック学会や日本総合検診医学会など、各学会での基準を満たした優良認定施設などもあります。また、最近では、ラグジュアリーな空間で人間ドックを受診できるクリニックもあり、現在のメディカルチェックのあり方は多岐に渡っています。

「いずれにしても、ご本人の時系列での健康状態が把握できていますから、健康診査や人間ドックは、できる限り同じ施設でくり返し受診することをおすすめします。また、検診間隔はやはり1年に1回、定期的に受けることが望ましいです。ご自分の体を国任せや会社任せにせず、自分に必要な検査を意識して受けましょう」(宮崎先生)

消化器内視鏡医

宮崎郁子先生

東京国際クリニック 副院長。総合内科専門医。消化器病専門医。消化器内視鏡専門医。東京医科大学医学部医学科卒業後、東京医科大学病院消化器内科、内視鏡センター、牧野記念病院を経て、2015年より現職。「女性らしい丁寧さを活かした、患者様にやさしい医療」を心がけ、食生活アドバイザーとしても活躍している。
文/清瀧流美 撮影/フカヤマノリユキ

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