簡単冷え改善エクササイズ|ピラティスのインストラクター直伝! インナーマッスルを使って温まる♪
寒い冬…体が冷えてしまっているときは、“温め”に欠かせない筋肉を動かしましょう。大事なのは、インナーの筋肉を効率良く鍛える運動! 簡単エクササイズをピラティス インストラクターの黄 秀京(ファン スギョン)さんに教えてもらいました。
インナーマッスルを使えば温まりやすい体に!
「運動をしていれば筋肉があるから冷え症とは無縁と思われがちですが、冷え症で悩むアスリートは多くいます」と黄秀京さん。理由は、鍛えている筋肉の違いだそう。
「筋肉は、皮膚の表面に近いアウターと、背骨周辺のインナーがあります。背骨は温度の変化による血管の拡張や収縮をつかさどる自律神経の通り道なので、インナーの筋肉を動かして巡りを良くすることが大事です。インナーの筋肉を使っていないと、姿勢が悪くなり、体が固まって血液の巡りが滞り、冷えを引き起こします。逆に、インナーの筋肉を鍛えれば、正しい姿勢をキープでき、代謝が上がってやせやすくなるというメリットも。冷えている人は、エクササイズ前に体をほぐしておくと、動きやすくなりますよ」(黄さん)
エクササイズ前にやっておきたいこと
正しい姿勢で腕回りを緩める
おなかに力を入れる
「理想の姿勢は、頭のてっぺんからお尻の穴までが一直線。おなかに力を入れることが大事です。壁を背にするとわかりやすいですよ」
肩が上がらないように
「上記の姿勢をキープしたまま両手を上へ。手を上げる高さは、肩が上がらない所まで。毎日やると可動域がUPします」
NG! 腰が反るのはダメ
最も冷えやすい足元をほぐしておく
指の間を広げて上下に動かす
「冷えを感じている人は足先が冷たいので、すべての指を上下左右に動かして血流を促します」
人さし指と中指の水かきを刺激
「人さし指と中指の間のアーチがつぶれていると正しく立てないので、押しほぐしてアーチを取り戻して」
手指とカップルつなぎ♪
「手指がスッと入らない人は、立ち姿勢のときにすべての足指が床につかず、体のバランスが悪くなります」
足裏全体を手指の腹でほぐす
「体は1枚の筋膜で覆われています。足裏が筋膜のスタート地点なので、流すようにほぐして」
\道具を使えば効率的/
足を乗せてコロコロとするだけで、血行を促進。四角い角の凹凸がツボにフィット。
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温度センサーのある肩胛骨周りの可動域をUP
「首から肩胛骨の間には温度センサーがあり、腕を動かすと上半身の冷え解消に。肩胛骨をうまく動かさないと首が疲れてくるので、正しい動きをマスターして」(黄さん)
背骨を伸ばして背中を開く
胸を開く
(1)背中を丸めながら手を前に伸ばしたら、おなかに力を入れてゆっくりとひじを引きながら上体を正す。肩が上がらないように注意して10回繰り返す。
斜めバンザイ
Wの形に
(2)おなかに力を入れたまま、肩が上がらない角度の斜めバンザイをしたら、ひじをわき腹へ引いてWのポーズを。ゆっくりと10回繰り返す。
体の中心部である骨盤周りの代謝を上げる
「筋肉量の多い骨盤周りを鍛えると、効率良く代謝が上がります。冷え症に推奨されるスクワットよりも簡単にできる動きをご紹介」(黄さん)
止まらずゆーっくり動く
お姉さん座りから、足を組み替えて、足を反対側へ。上半身がフラフラしないように、おなかにしっかりと力を入れて、止まらずゆっくりと動いて。左右10往復行う。
寒い時こそ耳と肩の距離を離して!
「寒いときに首をすくめても、実は体感温度は変わりません。むしろ正しい姿勢をキープしている方が、おなかに力が入ってインナーマッスルを鍛えられ、体が温まってきます」(黄さん)
寒いと首をすくめがちだけれど…
正しい姿勢の方が温まりやすい!
お話を伺ったのは…
ピラティス インストラクター 黄 秀京(ファン スギョン)さん
元プロビーチバレーボール選手。トレーニングをしていても冷えが解消されず、ケガが多かったことから、ピラティスをスタート。インナーの筋肉の重要性を実感し、指導も行うように。
『美的』2020年1月号掲載
撮影/島村 緑 ヘア&メイク/サカノマリエ スタイリスト/水原雪葉 モデル/土屋巴瑞季 イラスト/香川尚子 構成/越後有希子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。