健康・ヘルスケア
2014.7.8

プロが断言!熱帯夜の快眠には「冷却マットより冷却枕」が正解

寝苦しい熱帯夜になかなか寝つけない、暑くて夜中に何度も目が覚める……。これが連日となると、体力を消耗し夏バテを招くばかりか、深刻な健康被害まで引き起こしかねません。

そこで、夏の夜の快眠法について、パラマウントベッドの睡眠アンバサダーである山品善嗣さんにアドバイスをいただきました。

 

■冷却マットより冷却枕 がよい!

エアコンを使わなくても快適に眠れる”冷却マット(パッド)”が、暑い夏の寝具として登場しました。ところが2004年以降の5年間で、全国消費生活情報ネットワーク・システムに、冷却マット類に関する相談事例が142件寄せられています。

そのため国民生活センターが、冷却マットの冷却効果と持続性を調査したところ、エアコンなしでは快適に眠れないような環境では、冷却効果は30分程度しか持続せず、長時間の効果は期待しない方がよいとの結論がもたらされました。

一方、冷却枕は気温26℃、湿度50%という快適な温湿度環境と同じような眠りはできないものの、冷却枕を使用することによって、気温32℃、湿度80%という高温多湿の環境では、全身発汗量が抑えられ、覚醒時間も少なくなることが研究により示されています。

山品さんによると、「冷却枕の冷却持続時間の調査によると、8時間後まで冷却効果が持続していることがわかります。枕の場合は、頭部を冷却するだけなので、最初の温度を低くすることができますが、上半身を冷やす冷却マットでは、枕並みに冷たくしてしまうと、冷たすぎて逆に眠れなくなってしまう恐れがあります。また、風邪を引くなど体調を崩す原因になってしまうこともあるようです」と話していました。

特殊な冷却枕がない場合でも、氷枕やアイスノンなどでも同様の効果が得られるので、上手に利用した方が効果的ということですね。

 

■寝返りのしやすい寝具を選ぶ

春や冬と比べて、夏は睡眠時間が短く、睡眠中もじっとしている時間が短いのが特徴です。

山品さんは、「夏は体温調節のために寝返りが多くなります。寝返りによって寝具と身体の接触部位を変えることで、こもった熱を逃がしたり、寝具の温まっていない場所に移動したりすることで、体温調整しているのです。

寝返りしている時は、一時的に眠りが浅くなります。そのため、寝返りしにくい寝具で眠っていると、寝返りする時に目が覚める確率が上がってしまうと考えられます」と話していました。

つまり、寝返りのしやすい寝具の方が身体に負担をかけずに、目も覚めず朝までぐっすり眠れる確率が高いということですね。

 

最近では、睡眠のことを考えたエアコンもあり、省エネ性能も向上。夜間の使用であれば、節電への悪影響も抑えることができつつあります。

さらに上記の工夫を加えて、設定温度を上げることができますので、睡眠不足に陥らないようにしましょうね。

 

初出:美レンジャー  ライター:庄司真紀

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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