【マンガで分かる】あなたの歯の習慣、もしかしてNG行動かも!?
オーラルケアは歯磨きだけだと思っていませんか?噛む力・舌の力・唾液の量・飲み込む力・を意識しないと、お口はみるみる老化し始めてしまいます…。人生100年時代の今、まずはお口の健康が何よりも大事なんです!
「栗原クリニック東京・日本橋」院長
栗原 毅先生
医学博士。日本肝臓学会専門医。前慶應義塾大学大学院教授。消化器内科、肝臓病や脂肪肝などの生活習慣病の予防と治療に注力。『内臓脂肪がみるみる落ちる すごい歯磨き習慣』(飛鳥新社)ほか著書多数。
キレイで健康的な口元を目指す オーラルケア新習慣!
メーカー勤務 32歳
美子ちゃん
\日常に潜むお口周りの意外な落とし穴を点検!/ 美子のオーラルケアNG習慣
ここがNG 1
朝食のスムージーは歯に汚れが残りやすく危険!
「飲み物だからと油断しがちですが、ドロっとしたものは歯に汚れが残りやすいのです。咀嚼をして唾液が分泌されると口臭予防にもつながるので、朝食こそよく噛んで食べるメニューが理想です」(照山先生)
ここがNG 2
歯磨きで出血があったら危険信号。歯周病の疑いが!
「歯周病は歯を支える骨を溶かしてしまう病気。日本人の30歳以上の半数以上が歯周病といわれ、重症化すると完治が難しい病気です。適切なセルフケアで口の中をキレイに保ち、症状の進行を防ぎましょう」(照山先生)
選び抜かれた10種の薬用成分配合で歯周病を予防。
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ここがNG 3
前歯にリップがつくのは落ち舌の可能性あり!
「舌の筋力が低下して舌先が本来の正しい位置よりも下がった“落ち舌”になると、口呼吸になってしまいます。口が半開きだと前歯の表面が乾くため、リップがつきやすくなるのです。また、唾液が乾燥して殺菌作用が弱まり、インフルエンザなどに感染しやすくなる原因にも。常に鼻呼吸を意識して」(照山先生)
落ち舌の正式名称は「低舌位」。正常な舌の位置に比べて、落ち舌は舌が上あごから落ちた状態になり、舌の重みでポカンと口が開いてしまうのです。
ここがNG 4
噛まなくていい食事で唾液が出にくい体質に…
「食べ物を咀嚼することで分泌される唾液は、バイ菌を洗い流す作用をもつ“天然のシャワー”です。可能なら根菜類、海藻類など噛み応えのある食材を加え、食感のバリエーションを増やす工夫を」(照山先生)
ここがNG 5
ランチの後の口腔内ケアも忘れないで
「食後8時間で口の中のバイ菌が悪さを始めます。特に歯に詰まりやすいものを食べた後は歯磨き、もしくは手軽なデンタルフロスだけでもOK。最低限、うがいだけでも習慣にしてください」(照山先生)
通気性がよく、オフィスでも使いやすいコップ付きのオーラルケアセット。
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ここがNG 6
虫歯はフルーツが大好き!食べ過ぎには注意して
「虫歯菌の栄養分となる糖ですが、果物の糖は“単糖”に分類され、消化スピードが速く、効率よく吸収されて血糖値を一気に上げてしまいます。果物はヘルシーだからと油断していると虫歯に加え、糖質過多に」(栗原先生)
ここがNG 7
食事でむせるのは「4つの口の力」が衰えている兆候
むせるのは、飲み込む力が弱くなる嚥下障害や気道の反射機能が低下している兆候。
「食べ物を飲み込みやすい形にまとめる噛む力や舌の力が弱まっている場合も。“4つの口の力”を鍛える必要があります」(照山先生)
ここがNG 8
シワや法令線も口周りの老化が原因
「口輪筋(イラスト参照)という口周りの筋肉からは、頬をきゅっと締める頬筋、輪郭をすっきりさせる大頬骨筋など、多くの表情筋が放射線状に伸びています。よく噛んだり、しっかりうがいをしたりすることが老け顔防止にもつながります」(照山先生)
ここがNG 9
歯ブラシで舌を磨くと舌が傷ついてしまう
「歯磨きのついでに、歯ブラシで汚れを落とすのはNG。舌は粘膜なのでとても傷つきやすいです。ヒダ状に入り組んでいるため、汚れがたまると口臭の原因に。専用のケア用品を使うことをおすすめします」(照山先生)
ここがNG10
寝ている間の口呼吸でいびきや無呼吸に…
「低舌位だと口呼吸になりやすいとお伝えしましたが、就寝中に口を開けているのはいびきや睡眠時無呼吸症候群が考えられます。自覚症状は日中、眠気に襲われることなど。市販の口閉じテープで対策を」(照山先生)
『美的』12月号掲載
イラスト/ツルモトマイ 構成/宮田典子、有田智子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
東京科学大学非常勤講師(顎顔面補綴外来)。日本大学歯学部卒業、同大学院歯学研究科にて博士号取得。『“食べる力”を落とさない!新しい歯のトリセツ』(日経BP)ほか著書多数。メディアでの解説も定評あり。