健康・ボディケア・リフレッシュニュース
2020.9.15

情緒不安定になってない?心療内科医が教える「不安」や「焦り」の原因とセルフでできる対処法

「なんだかイライラする」「気持ちが落ち込む」など、気持ちが落ち着かず情緒不安定な状態になると、自分も身近な人も悩みますよね。今回は、情緒不安定とはどんな時に起こりやすいのか、どんな対応をすると改善しやすいかなどについて、専門家のアドバイスをもとにまとめました。


情緒不安定になりやすいタイプ、時期は?

心身医療内科専門医

牧野真理子先生

牧野クリニック 心療内科 診療部長。医学博士。心身医療内科専門医。優秀臨床専門医。北里大学医学部、メルボルン大学医学部大学院卒業。働く女性たちのメンタルヘルス事情に通じ、摂食障害やうつ病の治療に取り組む。患者自身が悩みの解決法を見つけられるよう、親身なカウンセリングでサポートしている。

(1)情緒不安定とは?

情緒不安定とは精神的に不安定で、すぐに泣いてしまったり怒ってしまったりと、上手く感情をコントロールできない状況のことです。p171-1

(2)なりやすい時期は?

牧野クリニックの心療内科医 牧野真理子先生によると、例えば新入社員など、身近な環境に“年下の新メンバーが加わる”ことは、情緒不安定の一因になるといいます。同僚の中には新人に対して頼りになる先輩がいる一方で、自分はうまく対応できない。すると“私はダメなのかも…”と、人と比べて自己肯定感が下がります。さらに日本では若い女性がチヤホヤされがちな風潮があり、これも“自己肯定感下げ”の原因に。

「自分も新人だった頃は、先輩に丁寧に教えてもらったり、折に触れて気にかけてもらったはず。ある程度キャリアを重ねて、今度は自分がリードする立場になったとき、甘えていられないうえに、チヤホヤされている新人を見て、“私はどうせいい年齢だし……”と感じてしまうこともある。このようなモヤモヤが積み重なることで、情緒不安定な状態に陥りやすいんです」(牧野先生・以下「」内同)

「女性は男性に比べると、人生のあらゆる過程で、外見で評価される機会がどうしても多いんですね。子供の頃なら“あの子は可愛らしいね”とか“〇〇ちゃんは将来美人になるね”とか。周囲の大人たちが悪気なく発した言葉を耳にするうちに、思春期になると“あの子より痩せたい”“あの子より可愛くなりたい”という意識が生まれやすくなります。社会人になる過程でも、面接などの場面で“容姿”を意識させられた人は少なくないでしょう。これは本来望ましいことではありませんが、女性は大なり小なりそのような経験を経た結果“他者と比べること”が習慣になりやすいのです」

(3)症状は?

不安になったり焦ったりといった気持ちから、涙が溢れてきたり、イライラしたりするほかにも、過食や拒食、過眠や眠れないといった症状も。「日本人の5人に1人は睡眠に問題を抱えていると言われています。また、情緒不安定なときには“食”にも影響が現れます。つい食べ過ぎてしまったり、甘いものを欲するケースも多い。脳が疲れると糖分を欲しますから理にかなっているといえますが、特に女性は主食より甘いお菓子やアイスクリームなどに目がいって、なかにはケーキをホールで食べてしまう人もいます」

 

初出:女医に訊く#9|4月の「情緒不安定」には女性特有の原因がある!?

記事を読む

(3)妊娠期

アヴェニューウィメンズクリニック院長

福山千代子先生

日本産科産婦人科学会専門医。金沢医科大学卒業。クリニックは、医師をはじめ全て女性スタッフで構成されており、更年期障害をはじめ、月経痛や月経前症候群(PMS) などの治療も積極的に行っている。女性ホルモンに影響され様々な不調や悩みを抱える女性の生き生きとした生活を応援しています。

アヴェニューウィメンズクリニック院長 福山千代子先生によると、女性が情緒不安定になりやすいときのひとつに、妊娠期があります。「マタニティーブルーズは、急激な環境の変化やホルモンバランスの変化が原因で、情緒不安定などを引き起こしてしまうもの。産後3日~10日の間に約30%の割合で起こりますが、2週間程度で自然に改善していきます」(福山先生)

 

初出:出産した女性の約7人に1人が“産後うつ”になっているってホント?真相を婦人科医に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】

記事を読む

対処法は?

(1)病院に行くべき?

睡眠のリズムが乱れたり、会社に行きたくなくなったり。どうしても情緒不安定な状態が苦しい時は、心療内科で専門のドクターに相談するのも有効です。

「人間である以上、自信をなくしたりフッと“消えてしまいたい”と思うようなことは、決して珍しいことではありません。1人で不安を抱えたまま、情緒不安定な状態が続くなら、先ほどもお話しした通り“言葉にしてまずはき出すこと”がとても大切です。そういう意味で心療内科は人目を気にせず自分のことを話していただける場所なんですね。専門医として診療を重ねると、自分のことを話して情緒不安定な状態から回復していく患者さんの姿をとてもよく目にします。敷居が高い感じがするかもしれませんが、ぜひ気軽にご相談頂けたらと思います」(牧野先生・以下「」内同)

環境が変わったストレスから情緒不安定に陥って、体調までも崩してしまう前に。本当に苦しくなったら、選択肢の1つとしてぜひ。

(2)対処法は?

不安やモヤモヤが心の中に溜まってしまったとき、最も良いのは「今、抱えている気持ちを言葉にして話すことです」と、牧野先生。自分がどういう状態にあって、どんなことで苦しいのか。言葉にして話すこと。そしてそれを、理解してくれる相手がいるとベストです。

「患者さんと接していて、日々実感することですが、たとえば不眠が原因で来院しても、“なぜ眠れないのか”“理由や将来への不安”などを、医師である私に話すだけで症状が改善するケースが多いんですね。言葉にして話せる相手が身近にいることは、情緒の安定にプラスに働きます。相手は誰でもいいんです。友人でも、家族でも、聞いてもらうという意味では、ペットでもいいと思いますよ」

しんどくなったら、まずは言葉にして“モヤモヤを手放すこと”を試してみましょう。とはいえ、心から話せる相手を見つけるのが難しい場合や、仮にそんな相手がいても正直に自分の弱い部分をさらけだすことに、抵抗感がある人もいるはず。そんなとき、気軽に気持ちを吐露する場所として、SNSなどインターネットの世界はどうなのでしょうか。

 SNS への投稿に頼りすぎるのはNG

「SNSなどネットのコミュニケーションに頼りすぎるのは、あまりおすすめしません。特に情緒不安定なときはなおさらです」と、牧野先生。その理由は、まずSNS は“顔の見えないコミュニケーション”であることです。

「SNS に投稿するときは、1人でモヤモヤしたり、気持ちが高ぶっている時が多いと思います。そんな時はどうしても、文章や表現が過激になりやすいんですね。直接会って話をする場合、“表情が変わったな”とか“こういう言い方をすると相手は驚くんだな”と、相手の反応を見て自分の感情にも抑制が効きます。しかし顔の見えないコミュニケーションの場合、感情が一方向にエスカレートしやすく、一概に情緒の安定にプラスに働くとはいえません」

また過去に社会問題になった、“自殺したい人を集めるコミュニティ”のように、ネット上では、日常生活ではアクセスできないような、人や情報とつながることも可能です。これはネットの利点であると同時に「リスクでもあります」と牧野先生は語ります。

「SNSは“自分と人を比べてしまう”場面も存在するんですね。旅行や友人たちとの食事会の写真をアップしている人を見て“あの人は楽しそうなのに私は…”と、落ち込みの原因になる場合もあるでしょう。もしかしたら幸せなイメージを大げさに表現しているのかもしれませんよ。受け取り方次第ではモヤモヤしてしまうこともありますよね。そういう意味でも、やはり直接相手の顔を見て話しをすることが大切だと思います」

ノートをつけてモヤモヤの正体を客観的に見る

人に話すのがどうしても苦手な場合は、“ノートに書いてみる”のも一つの方法です。専用のノートを用意して、片側のページにその日に起こった出来事と、そのとき自分がどう感じたかを書きとめます。そしてもう片側のページに、“どうしたらよかったのか”を考えて記していきます。

「数日経ってから改めてノートを見直して、そのときにまた気づいたことを書き加えます。これを繰り返していくと、“自分の考え方のクセ”が分かってくるんですね。その場では感情的になったことも、数日たつと客観的に観察できるはず。そうすると“あのとき本当はああすれば良かったんだな”と、対応についても冷静に考えられるでしょう。次に同じようなことが起こったとき、改善するヒントを与えてくれるんです」

嫌なことを見返して、当時の気分がよみがえらないのか気になりますが、「患者さんの経過を見ていると、時間が経つことで客観的になる側面が大きいですね。ノートを見ることによって“強くなる”感じでしょうか」と、牧野先生。

“私って案外幸せ”という自己肯定感が情緒を安定させる

「実際にこの方法を実践している患者さんも多く、長い人は10年以上になります。ある患者さんは、最初の頃は誰かに怒られると“私はダメなんだ”と、極端に萎縮するタイプの方でした。人間は感情の生き物ですから、このような考え方のクセを直すのは、非常に難しいんですね。でもノートをつけることによって、他者の視点で考え方のクセを把握し具体的な対応のヒントを得て実践してみる。これを繰り返しているうちに、その方は極端に萎縮することが減っていきました。今では月に1度そのノートを見せに来て、普通に話しをするだけで帰られます」

ちなみに、ノートの後ろ側から“ハッピーと感じたこと”を書きとめていくのもおすすめです。特別なことでなくて大丈夫。今日は晴れて気持ち良かったとか、朝のコーヒーが美味しく煎れられたとか、些細な幸せを書きとめてみましょう。

「小さなことでも毎日“幸せだな”と思えることをつなげていくと、“けっこう私は幸せに暮らしているのかもしれない”と、自分を肯定する気持ちが生まれるんです。人と比較してダメなところを探すより“自分は幸せである”という感覚を抱くことが、不安な気持ちを乗り越える力となってくれるでしょう」

初出:女医に訊く#9|4月の「情緒不安定」には女性特有の原因がある!?

記事を読む

心を解毒して情緒不安定を解消!

トータルビューティアドバイザー

鈴木ハル子さん

すずきはるこ/長年培った美の経験や、立ち居振舞などすべてが美容界において伝説的存在。著書にエレガントな生き方の指南書『大人は「近目美人」より「遠目美人」』(講談社)がある。

トータルビューティアドバイザー 鈴木ハル子さんおすすめの解毒方法はアウトプットすることだそう!まず、真っ白な紙に、イヤだなと思うことや反省したいことを思うままに書いてみる。同じ紙でいいので、感謝したいことも。こうして書いた紙をじっくり見たらすぐに捨てる。すると、ものすごくスッキリ!「私って、こんなこと感じているんだ」と改めて認識し、さらに、「こんなに感謝できるなんて、恵まれているな」と思えて、それが心の支えとなる。このように、“アウトプット”することが大切。

お風呂で頭皮マッサージもおすすめとのこと。
こめかみや頭頂部のツボ“百会”を軽くプッシュするとスッキリ。

体の中からデトックスするジュースも鈴木ハル子さんおすすめ!
朝食の際に解凍した“冷凍ケールジュース”にオーガニックのえごまオイルを数滴垂らし、レモンをしぼって飲むと体の内からの解毒になります。

解毒するのは、良いものを取り入れるための大事なプロセス。澱ませていては入ってきません。疲れMAXなときこそ、スッキリすることを知っている人が勝ち。自分のメンテナンスのために時間をしっかりととりましょう。

 

初出:“心の解毒”をして晴れやかに秋を始めよう|ハル子さんの美容金言 vol.40

記事を読む

(3)リフレッシュやリラックスにいい香り

p273-7
感情の浮き沈みが激しいのは、自律神経が乱れている証拠。まずは睡眠を。その上で、心地いいと感じる香りなどを使ってリラックス効果を得るのも良いでしょう!

p273-101
a.ティーツリーやレモンなどの爽やかなハーモニー。マスクに香りを含ませるのもおすすめ。
uka ネイルオイル アミュレット

価格容量
¥3,800 5ml

初出:精神科医が回答!イラついたり、くよくよしたり…春のメンタル不調を防ぐ方法は?

記事を読む

青山すみれクリニック院長 精神科医 医学博士 AEAJ認定アロマセラピスト

坂本 里江子

表参道で女性のライフスタイルの変化に寄り添った治療をめざす。産後うつ病をテーマとした講演も実績多数。産業医として働く方々のメンタルヘルス向上にむけても活動中です。アロマセラピーや心理カウンセリングを中心としたサロン「アロマメンタル研究所SUZURAN」を開設。

また、青山すみれクリニック院長 坂本里江子先生によれば、オレンジスイートやゼラニウムには、気持ちを前向きにする、神経の緊張を緩めて穏やかに保つなどの効能があるので、ぜひ試してみてくださいとのこと。

 

初出:コロナウィルスなどが心配でうつになることがあるってホント?真相を専門医に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】

記事を読む

※価格は税抜きです。

この記事をシェアする

facebook Pinterest twitter Pocket

関連記事を読む

あなたにおすすめの記事