お悩み別ケア
2017.10.8

シワやニキビは血行不良が原因?医師が解説「冬に肌トラブル増」なワケ

秋も深まり、ますます乾燥が気になる季節になりました。乾燥は肌にとって大敵。さまざまな肌トラブルのもとになります。

ここでは、『青山ヒフ科クリニック』の亀山孝一郎院長に聞いた、この時期に乾燥によって起こりやすい肌トラブルと、その原因をご紹介します。

 

Q1:なぜこの時期は肌トラブルが起こりやすいの?

日に日に寒さが増してくると、外気も乾燥し、気づくと肌が白い粉を吹いたようになったり、カサカサしたり、むずがゆくなったり、赤みが出たり……一気に肌の不調が起こりやすくなりますよね。

この時期に肌が不調に傾きやすいのはなぜなのでしょうか?

「それは、特に寒さが顔の血行不良を招き、さらに冬の乾燥した空気で皮膚の水分が蒸発しやすくなり、潤い不足で乾燥が進行してしまうからです。寒いと全身の皮膚が血行不良になりやすく、指先や足先の末端が冷えるなどの自覚しやすい症状とともに、顔の血流も例外なく血行不良に陥りがちです。

さらに屋内外の寒暖差によって自律神経が乱れやすく、新陳代謝が乱れ、血流によって運ばれる栄養素がきちんといきわたらず、これらの結果、肌の不調が引き起こされてしまいます。

こちらのグラフ(気象庁 日本の標準気象データより)を見てもわかるように、12月を過ぎると、1月、2月と気温とともに湿度が年間で最も低くなり、毎日が肌乾燥注意報となるのです」(亀山先生・以下「」内同)

 

Q2:自律神経が乱れると血行不良になるのはなぜ?

自律神経とは、“自分の意識によらず体の機能をコントロールしてくれる神経のこと”で、戦闘モードの“交感神経”とリラックスモードの“副交感神経”の2つで構成されており、必要に応じて自動的に切り替わります。

「交感神経には血管を収縮させる働きがある上、血液は主に筋肉に流れ込むようになるため、交感神経が優位の状態では、皮膚を含めた脳や心臓以外の組織への栄養・酸素供給がおろそかになります。このような状態が⻑く続くと、体の一部は血行不良の状態が続いていることになってしまいます。

また、交感神経は血液中の顆粒球を必要以上に増やす働きがあり、この増えすぎた顆粒球は死滅するときに活性酸素を発生させます。

交感神経と副交感神経のバランスを均等に保つことで血流は滞りなくスムーズに流れるので、交感神経と副交感神経のどちらが優位すぎても血行不良になってしまいます」

寒暖の差によるストレス以外にも、自律神経の乱れは、イライラや運動不足などの原因で引き起こされるそうです。

「特に、肥満、高血圧、動脈硬化などの人は血行不良になりやすい傾向があることも分かっています。なぜならば、肥満・高血圧・動脈硬化が、体内で発症している“炎症” そのものであり、これらの炎症を抑えるために体内のビタミンが消費され、血液中のビタミン濃度が低下してしまうからです。 ビタミンCやビタミンEは血管拡張作用があり、不足することで血行不良を招きやすくなってしまうのです」

 

Q3:冬場の肌荒れが起きてしまうメカニズムは?

「血管を全身をめぐる水道管とイメージしてください。体内に取り入れた栄養は、全身をめぐる血流によって体のすみずみまで届けられます。血行不良によって、私たちの体は栄養(カロリー)の使用をセーブしようとし、血流自体の働きが鈍化し、省エネ体制となります。その結果、皮膚の保水作用が下がり、乾燥が進行してしまうのです」

血行不良は、乾燥以外にもさまざまな症状を招くそうです。

「血行不良だと、老廃物が流れていかなくなってしまいます。これが“新陳代謝が悪い”状態で、肌のターンオーバーが乱れ、乾燥肌以外にシミ、シワ、たるみ、ニキビ、赤ら顔といった肌トラブルが現われやすくなります。コラーゲンやエラスチンの産生が下がり、セラミドの合成が落ち、肌質そのものがダウンし、深刻な肌トラブルを招いてしまいます。

また、冬場は外気の温度が低いことで皮膚の温度も下がり、その影響で細胞が不活性化し、皮膚のバリア機能が低下し、外的刺激を感じやすくなるため、上記のような肌トラブルが悪化しやすく、⻑引きやすくなるのです」

 

Q4:この時期に起こりやすいアレルギーによる皮膚の炎症とは?

アレルギー性の皮膚の炎症とは、抗原になる物質が皮膚と接触することにより皮膚にアレルギー反応が起こり、かゆみを伴う紅斑や丘疹(きゅうしん)などがみられること。この時期にその炎症が多くなる原因とは?

「外気の乾燥や自律神経の乱れにより血行不良になり、ターンオーバーが乱れ、角層が剥がれたり、水分不足で細胞間脂質が減少するなどのさまざまな理由で、体内にアレルゲンが侵入しやすくなります。これにより、アレルギー性の皮膚の炎症が発症しやすくなるのです。

また、秋〜真冬は、ブタクサ、ヨモギ、杉やヒノキなどの花粉がアレルゲンとなる“花粉症皮膚炎”の発症が増えてくる時期でもあります」

自律神経が乱れ、免疫のバランスが狂うと、花粉症でない人でも、体内に侵入したアレルゲンにより炎症を発症してしまうケースもあるとのこと! その結果、赤み、ヒリつき、乾燥、発疹、かゆみ、化粧水がしみるなどの炎症による症状が表面化してしまうそうです。

「自覚しにくい微弱な炎症が慢性的に進行していることもあり、それが続くことによる“炎症老化(インフラメージング)”は、シミ、シワ、たるみ、くすみ、 ニキビ、毛穴トラブル、赤ら顔といったあらゆる肌トラブルの根本になります。

ここにアレルギー性皮膚炎症が重なると、さらなるトラブルを引き起こしてしまいます。トラブルの予防と早期対処のためにも、炎症のメカニズムを理解し、適切なケア方法を知っておくべきです」

 

これらの肌トラブルに対して、先生がオススメするのは、抗炎症・代謝促進・保湿や美白の作用を持つビタミンCやアスタキサンチン、特に炎症ケアにはコンフリーBやオリゴノールといった成分。これらの成分が入ったスキンケアコスメを仕様したり、サプリで採ったりするのがオススメです。

本格的な冬を迎える前の今の時期から、自分の肌と向き合い、適切なケアを行っていきましょう。

 

【取材協力】

※ 亀山孝一郎・・・表参道にある『青山ヒフ科クリニック』院長、皮膚科専門医、医学博士。北里大学医学部卒業。米国立保健衛生研究所(NIH)に招へいされ、メラニン生成の研究に従事。帰国後に発表した論文が話題となり、ビタミンC療法の第一人者と呼ばれるようになる。1999年、『青山ヒフ科クリニック』開業。2002年にオリジナル化粧品『ドクターケイ』を発表。肌トラブルから美容まで様々な悩みにトータルケアで応えている。

 

初出:美レンジャー  ライター:美レンジャー編集部

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