お悩み別ケア
2023.10.5

知っておくべき「シワ改善」の有効成分5つ|美容成分大全

2016年に日本で初めて「シワ改善」の有効成分を配合した医薬部外品が承認されてから、次々と新しい「シワ改善」の有効成分が出てきています。2021年にVEP-M、2022年にライスパワー®No.11+(プラス)が追加されたことで、2023年8月現在、「シワ改善」効果が認められた有効成分は全部で5つ。日本化粧品検定協会が美容成分をくわしく解説する【美容成分大全】。成分を正しく理解して、コスメ選びの参考に!

【成分一覧】違いは?

  • 認められているシワ改善へのアプローチ、メカニズムが異なる
  • 配合製品を販売できるメーカーが限定されている成分が多い
  • 「シワ改善」効果以外の効能効果を認められている成分もある

(1)ニールワン

真皮において、微弱な炎症による好中球エラスターゼを抑制し、エラスチンなどの真皮成分の分解を抑制します。

「ニールワン」について詳しくみる!

(2)純粋レチノール

表皮のターンオーバーを促進し、さらに表皮ヒアルロン酸の産生を促進することで、皮膚の水分量を増加させます。そのほか、真皮のコラーゲンやヒアルロン酸などの産生を促進し、真皮成分の密度を高め、真皮構造を再構築する作用も報告されています。

「レチノール」について詳しくみる!

(3)ナイアシンアミド

角層の形成を促進し皮膚のバリア機能を改善します。また、真皮のコラーゲン産生を促進します。

「ナイアシンアミド」について詳しくみる!

(4)VEP-M

表皮のセラミドとヒアルロン酸の産生を促進することで、肌の水分量を高め柔軟性を向上させます。そのほか、真皮のコラーゲンの分解を抑える作用も報告されています。

(5)ライスパワー®No.11+

表皮の角化細胞を活性化し、セラミドやNMF成分などを増加させることで、バリア機能を整え、表皮を健全化します。また、真皮コラーゲンの生成を促進させます。さらに、表皮と真皮の間にある基底膜に存在するコラーゲンの1つに対する分解酵素(MMP-2)の活性を抑え、そのコラーゲン量を増やすことが確認されています。

選び方のポイントは?

日本化粧品検定協会代表理事

小西 さやか


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深いシワが気になる人は「真皮」にアプローチする成分を!

目尻や口元、眉間、額などの深いシワは、真皮のコラーゲン線維やエラスチン線維がダメージを受け、肌内部から柔軟性や弾力が失われている状態の「真皮性シワ」の可能性も。肌内部のコラーゲン線維やエラスチン線維の修復を促すお手入れが効果的です。

医薬部外品の「シワ改善」有効成分の中では、ニールワンやナイアシンアミド、ライスパワー®No.11+の3つが、真皮へのアプローチで認められた成分です。

乾燥が気になる人は「ライスパワー®No.11+」がおすすめ

ターンオーバーを促進するレチノールは、美容医療でも使われるほど効果が高い一方で、刺激や乾燥を感じる人も。医薬部外品ではシワ改善の効果と安全性のバランスが取れていると思われますが、普段から乾燥が気になる人には、「シワ改善」効果以外に「皮膚水分保持能の改善」効果が認められているライスパワー®No.11+がおすすめです。

敏感肌の人には「肌荒れ防止」有効成分としても認められている成分が◎

ナイアシンアミドとVEP-Mは「シワ改善」効果以外に、「肌荒れ防止」効果も認められている成分です。敏感肌の人は、これらの成分の配合製品を試してみるとよいでしょう。

<引用元>
Fragrance Journal, 49(5), 38-45(2021)
薬事・食品衛生審議会 化粧品・医薬部外品部会 議事録, 2017年1月20日
週刊粧業, 2023年7月24日
株式会社ポーラ リリース, 2016年11月17日
株式会社資生堂 リリース, 2017年2月28日
日本メナード化粧品株式会社 リリース, 2023年4月14日,5月16日
勇心酒造株式会社 リリース, 2023年6月20日

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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