健康・ヘルスケア
2022.2.3

免疫で大切なのは「高さ」ではなかった!今欲しい「しなやかな免疫」のためにできること

良い免疫は、力の強さではなく、押しても引いても倒れないような「しなやかさ」。強すぎず、弱すぎない、個々にとって理想の免疫バランスを保つために、日常生活でできる方法をまとめました。

1.腸内環境を整える

毎日の食事内容も、偏りを避け、バランスを意識することで、善玉菌優位の腸内細菌叢に!

ばっかり食べや食べすぎを避け、さまざまな栄養素をバランス良くとる

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「いくら栄養価の高い食品でも、それだけを食べ続けたり、量を食べすぎたりすれば、腸内環境も免疫も乱れます。 品目は多く、量は控え目 。ビタミンA・C・D・E、ミネラル、たんぱく質など、 免疫機能をサポートする栄養素 をまんべんなくとるように心掛けましょう」(東京大学医科学研究所 ワクチン科学分野 教授 石井 健先生/以下同)

発酵食品を積極的にとる

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同じ発酵食品ばかりを続けず、多種類をスイッチしてとるのが◎!

「食材を微生物の働きで発酵させた発酵食品は、善玉菌を豊富に含むため、 腸内細菌叢を善玉菌優位に整える 効果を期待できます。また、善玉菌には 免疫細胞を活性化 する作用があるため、免疫のバランスUPにも直接働きかけます」

16時間のプチ断食にトライ、細胞をリセット

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「プチ断食のメリットは 『オートファジー』を発動 させること。オートファジーとは、細胞内の老化たんぱく質を分解・除去して再利用する仕組みです。 食べる間隔を16時間以上空ける (空腹時間を長く作る)ことでその働きが活性化され、 免疫機能が整う ことがわかっています」

2.自律神経を整える

ストレスが多いと、交感神経優位の状態が長引きがち。夜は早めにリラックスモードへの切り替えを!

睡眠の質を上げる

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「ぐっすり眠って 脳や体を休める ことで自律神経のバランスが整い、免疫機能のUPにもつながります。理想的な睡眠の量や質は人それぞれですが、 目覚めのすっきり感 がひとつの目安に。寝室の 温度や湿度、寝具 などにもこだわって、爽快な朝を目指しましょう」

リラックスする時間を増やし副交感神経を高める

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「ストレスを軽減するには、まず リラックスする こと。交感神経を優位にするPC作業やスマホチェックは程々に切り上げましょう。視覚、聴覚、嗅覚など 五感を癒す お気に入りのモードに整え、ゆったりと寛いで。それによって 副交感神経も高まって 、自律神経のバランスが良くなります」

3.代謝を整える

代謝や体温が程よく高いと、血管やリンパ内の免疫細胞の往来がスムースで、免疫機能が強まります。

湯船にちゃんとつかって、体を温める

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40℃前後の湯に10~15分つかる ことで、 血行が促されて代謝もUP 。全身の緊張がほぐれて自律神経のバランスが整い、睡眠の質も高まります。なお、温泉水に含まれるシリカやケイ酸などのイオン成分には、皮膚の免疫を強化する働き( 温泉免疫 )もあります」

適度に運動をする

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ウォーキングや筋トレ など、汗ばむ程度の適度な運動はしなやかな免疫作りに効果的です。一方、普段走り慣れていない人のマラソンなど、 過度な運動は免疫システムを壊しかねません 。ストレス対応ホルモンが分泌され、代謝のバランスも乱れて逆効果です」

4.ワクチンを接種する

インフルエンザや新型コロナなど、特定のウイルス(抗原)に対する免疫増強法は、ワクチン接種が最強!

ターゲットとなる病原体の侵入に備え、あらかじめ体内に免疫を作っておく

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「ワクチンは、 病原体に対して適切に抵抗する ために人工的に作られた製剤。病原体の成分を直接体に投与するため、ほかのどんな免疫増強法よりも高い効果を期待できます。元々特定の感染症を防ぐ目的で作られるため、 感染症ごとに異なるワクチンが存在 します」

「アジュバント」の同時投与でワクチンの免疫増強力がUP! アジュバントとは、ワクチンの予防効果を高めるためにワクチンと一体化する免疫補助物質のこと。インフルエンザワクチンなどの不活化ワクチンに添加され、ワクチンの投与量や接種回数を減らすことに役立っている。

ワクチンの種類
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5.適切に衛生を保つ

日本人の衛生観念が、他国に比べてコロナの一次感染率を引き下げた可能性は高く、結果、免疫を守ることにも。

マスク・手洗い・うがいの習慣化で病原体の侵入を阻止

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「マスク、手洗い、うがいがインフルエンザや新型コロナ感染の 水際対策 として有効なことは、周知の事実でしょう。もちろん 皮膚や粘膜を清潔 にして、ウイルスや細菌の付着を防ぐことは大切です。ただし 過剰な清潔志向は逆に免疫を下げる ので要注意!」

体に良い働きをする常在菌を残しておくことも大事!

「皮膚や口内、腸管には、 体にとって良い働きをする常在菌 が棲んでいます。皮膚なら 肌のバリア機能を高め、潤いを保ちます 。抗菌グッズなどを多用して、そういった大事な役割をする常在菌まで除去してしまうのは考えもの。逆に免疫低下につながります」

東京大学医科学研究所 ワクチン科学分野 教授

石井 健先生

 

『美的GRAND』2022冬号掲載
イラスト/松元まり子 構成/つつみゆかり、有田智子

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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