痛みを伴う脚のむくみは血管のトラブルの可能性が。病気のサインを見逃さないで!
女性は体質的にむくみやすいけれども、ひと晩たってもむくみがなくならずに痛みを伴う場合はなにかの病気の可能性があります!体からのSOSを見逃さないで、セルフケアも実践してみて♪
「体のSOSサイン」、読み取り行動実践ガイド【脚のむくみ】
ひと晩経っても引かないむくみは血管のトラブルも
「むくみとは、血液中の水分が血管の外に必要以上にしみ出てたまった状態のこと。主な原因は血流の低下です。立ち仕事やデスクワークで脚がむくむのは、血流の低下で大量にしみ出た水分が重力で下降するからです。ひと晩で引く程度ならセルフケアで解消できますが、痛みを伴うようなむくみは病気が絡んでいることも」(小野先生)
こんな症状はSOS!
- だるい
- 重い
- 痛い
- 冷える
- 腫れている
- しびれている感じがする
- 皮膚が膨張し、突っぱって見える
こんな病気のサインかも
下肢静脈瘤・深部静脈血栓症
下肢静脈瘤は、立ち仕事や妊娠の影響で静脈が圧迫されて起こる。長時間の座りっ放しにより血管内で血液が固まるのが静脈血栓症で、多くは片側のふくらはぎが異常にむくむ。
腎不全・心不全
尿量が減少したり血尿が出る腎不全や、息苦しさを伴う心不全は、下肢のむくみもある。
低体重・低栄養
血液中のたんぱく質の一種「アルブミン」が不足すると、水分が血管の外側に流れ出て、むくみの一因になる。
甲状腺機能低下症
新陳代謝を促す甲状腺ホルモンの分泌が減少し、体全体の機能が低下。むくみだけでなく、だるさや無気力、気持ちの落ち込みなども生じる。
どこを受診する?
内科
むくんだ状態が長引き、痛みやしびれなども伴う場合は専門医の診断が必要。まずは内科で血液検査などを受けましょう。
すぐにできるセルフケア
脚上げで血液を心臓へ!
お尻を壁につけて寝転び、壁に脚を上げて15分キープ。心臓に戻る血流が促され、足にたまった水分も分散。
着圧ソックスでポンプ力をUP!
段階的に圧迫を加えて、血行を促し、むくみを緩和。
メディキュット メディカル ひざ下 ¥1,560(編集部調べ)
『美的』2021年12月号掲載
イラスト/macco デザイン/&Y design 構成/つつみゆかり、有田智子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
おのようこ/日本産科婦人科学会専門医。日本女性医学会専門医。日本女性心身医学認定医。女性の心と体、両方の専門医として活躍。