美的GRAND
健康・ヘルスケア
2021.9.24

生理用ショーツ、デリゾアイテム だけではないフェムテック最新事情

いまやPCやスマホがあれば、誰でもさまざまな情報にアクセス可能。SNSでは実感を伴った口コミも…。でも健康に関する情報はできるだけ正確で新しいものをチョイスすることが大事。それがキレイと健康を引き寄せるコツです。【有田智子「今月のヘルスコンシャスTips」vol.1】

骨の健康リスクがあるグラン世代の指標

美的でもおなじみの美容家、山本未奈子さん達がクラウドファンディングで立ち上げたプロジェクト、生理時のナプキン代わりの生理用吸水ショーツはいまや、国内のフェムテックの代名詞。最近はユニクロもこの生理用ショーツ市場に参入したり、経産省が後押ししていることもあって、フェムテック市場はいっそう活気づいています。

フェムテックとはFemale × technology、そもそも海外から輸入された概念ですが、広い意味で女性が抱える健康課題を現代のさまざまな技術やアイテムで解決しようというもの。日本ではまだセレクトショップなどにしか置かれていないデリケートゾーン専用の洗浄剤やローションなどのフェムテックもアメリカなどでは、ごく普通にスーパーマーケットでシャンプーなどと並んで棚売りされるほど、一般的なものです。

セクシャル・リプロダクティブ・ヘルス・ライツ(SRHR)という言葉をご存じですか。
1994年に国連が主催した国際人口開発会議で採択された行動計画のテーマです。簡単に言うと、すべての女性は安全で満足な性生活を営みながら、いつ、何人子供を産む、産まないか決める権利を持つ、各国はその実現に必要な情報や手段を提供できるよう努力するというもの。2015年の国連サミットで採択された持続可能な開発目標SDGsの(5)ジェンダー平等を実現しよう にも包括されています。つまり、フェムテックはこういった背景をもとに生まれてきました。

初潮から、妊娠・出産はもちろん閉経以降まで、婦人科疾患も含め、女性が直面するさまざまなライフイベントをできるだけ健やかに乗り越えていけるようサポートするのがフェムテックの役割です。ですから、決して女性ホルモンのピークを迎える世代のためだけのアイテムではありません。いま美的グラン世代に着目してほしいのは、50歳以上の日本人女性の3人にひとりは骨の健康リスクがあると言われている。骨の健康指標のひとつ、「骨質」をチェックするフェムテック。自宅で採尿してキットを郵送するだけです。これからの自分の健康を守る最初の一歩の行動をまずは始めてみませんか。

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撮影/五十嵐美弥

閉経後の10年で約15%も急速に減少する骨密度。骨密度(骨量)は正常範囲でも骨折しやすい人は骨質の違いによることが近年わかってきた。原因のひとつはAGEsの増加、たんぱく質と糖が結びついてできる物質で、自宅で採尿し郵送するとそのレベルを測定できる。
大正製薬 健康チェッカー『骨質』¥6,600/定期コース ¥4,620〜
https://www.taisho-direct.jp/products/detail/KCXKS-00-L2FC02X

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エディター
有田 智子
長く健康・食生活系の出版企画に携わる。健康雑誌等を経て『美的』創刊時より、エディトリアルディレクターに。後年、『美的グラン』にも参加。現在、フリーランス編集者。日本医学ジャーナリスト協会会員。食生活ジャーナリスト協会所属。

※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。

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