健康・ヘルスケア
2021.8.28

生理痛がひどい人は妊娠しづらいってホント?真相を医師に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】

日常生活で生まれる美容や女性のライフスタイルの疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は「生理」について。生理痛がひとい人は妊娠しづらいってホント? 対馬ルリ子 女性ライフクリニックの石山尚子先生に、お話を伺いました。

Q:生理痛がひどい人は妊娠しづらいってホント?

生理痛は個人差が大きく、「まったくない」という人もいれば、「毎月寝込みたいほど……」と。生理痛がひどい人は病気が潜んでいる可能性もあり、妊娠もしづらいというウワサが…。ちょっと心配な話ではありますが、本当のところはどうなのでしょうか。さっそく、この疑問を石山先生に伺ってみました。

A:ホント

「子宮内膜症のために生理痛がひどい人は、妊娠しづらいと言われています。子宮内膜症患者の30%〜50%が不妊症となり、不妊症患者の25%50%に子宮内膜症が認められていると言われています」(石山尚子先生・以下「」内同)

妊娠しづらくなる子宮と卵巣の病気は?

「代表的なものとして、子宮内膜症があげられます。子宮内膜症は子宮内膜に似た組織が、なんらかの原因で子宮の内膜以外の場所で発生し、増殖と剥離を繰り返す疾患です。生理痛だけでなく、排卵痛、慢性的な下腹部痛、性交痛、排便痛など様々な痛みを起こすと言われています。

妊娠をしづらくなる、そのほかの子宮・卵巣の病気としては排卵障害、子宮筋腫、子宮内膜ポリープなどがあります。

また、実際には加齢、卵管の通過障害、男性因子など、不妊症にはほかにも様々な原因があると言われています」

  1. 子宮内膜症
  2. 排卵障害
  3. 子宮筋腫
  4. 子宮内膜ポリープ
  5. その他

内膜症は見つかりにくいものがある?

「子宮内膜症ができやすい場所として、卵巣、卵管、子宮のまわりの腹膜、子宮の壁の中があります。卵巣にできて大きくなってくるとチョコレート嚢胞(卵巣子宮内膜症嚢胞)、子宮の壁にできて大きくなってくると子宮腺筋症として、超音波検査やMRI検査などで確認できるようになります。また、病巣が小さい場合も触診で痛みや癒着の有無などの情報を得たり、腫瘍マーカーのCA125を測定するなどして、臨床的に子宮内膜症であると診断して、治療を開始することもよくあります。なお、確定診断には腹腔鏡手術などで、直接病巣を確認する必要があります」

産婦人科医

石山尚子先生

文/土屋美緒

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