使い続けると効かなくなる?目薬で充血を解消させる方法を専門家に直撃!【美容の常識ウソ?ホント?】

日常生活で生まれる美容や女性のライフスタイルの疑問を医師や専門家に答えてもらうこのコーナー。今回は「充血」について。充血用の目薬の中には使い続けると効かなくなるものもあるってホント? 目薬ブランド「マイティア」の千寿製薬株式会社 久富千容さんにお話を伺いました。
Q:充血用の目薬のなかには使い続けると効かなくなるものもあるってホント?
前回の記事で、「早めに充血を取りたいときは充血除去成分の入った目薬がおすすめ」と紹介しました。しかし、充血除去成分配合の目薬は使い続けると、効かなくなるものもあるそうで…。どうしたらいいの? 目薬ブランド「マイティア」の千寿製薬株式会社 久富千容さんに聞いてみました。
A:ホント
「目の充血は目の疲れや乾き、コンタクトの外的刺激などにより、目の中にある血管が太くなることで目に見える形となって現れます。充血の改善は、その拡張してしまった血管を収縮させることで一時的に改善させています。血管には動脈と静脈の両方が存在していますが、収縮させる血管によっては長期間使用すると薬が効きにくくなったり、リバウンドで充血がひどくなることもあります。充血を改善する目薬はどれも一緒だとは思わず、自分に合った成分が配合されている目薬を選んでくださいね」(久富千容さん・以下「」内同)
充血除去成分には治療効果はない?
「はい。充血除去成分は充血の原因に対する治療効果はありません。充血除去成分は、血管を収縮させることで、充血を改善するはたらきがありますが、原因を解決している訳ではないのです。充血除去成分にには、主に動脈に作用するもの、静脈に作用するものがあります。自分に合ったものを選ぶようにしてください。どの目薬が合っているかわからない場合は、購入できるドラッグストアの薬剤師さんや登録販売師さんに相談してみてくださいね。そして、添付文書をよく読み、定められた用法・用量を守って一時的に使用するのがおすすめです。」
新たな充血除去成分「ブリモニジン酒石酸塩」
「2024年9月に日本で初めて充血除去成分として『ブリモニジン酒石酸塩』の配合された目薬が承認となりました。この『ブリモニジン酒石酸塩』は主に静脈および細動脈を収縮させることで結膜充血に効果をあらわします。細胞への酸素や栄養分などの運搬をする動脈に大きな影響をおよぼすことなく結膜充血を除去することが期待でき、リバウンド充血も起こりにくいと考えます。とはいえ、こちらも定められた用法・用量を守って、症状があるときに一時的にご使用いただくことをおすすめします」
ブリモニジン酒石酸塩配合の目薬
マイティア®︎ルミファイ 2.5mL(要指導医薬品)¥2,178/千寿製薬株式会社
充血除去成分として『ブリモニジン酒石酸塩』を配合した点眼液。1回1滴で気になる充血に速く効き、クリアな瞳に導きます。本品は販売時に薬剤師による説明を必要とする要指導医薬品です。
目薬を使うベストなタイミングは?
「上記でも触れましたが、充血除去成分は充血の原因に対する治療効果はなく、症状を一時的に改善している目薬です。そのため、症状があるときに一時的に使用することをおすすめします。症状があるときであればいつどのタイミングで使用いただいても問題ないですが、コンタクトレンズ装着時には使用できないものや、使用回数、使用間隔の時間が決まっている目薬もあるので、繰り返しになりますが、くれぐれも用法・用量は守ってください。
そのほかの目薬についても紹介しておきます。
疲れ目用の目薬も目の疲れを感じたときにのみ使用いただくのをおすすめします。しかし、いつも夕方になると目の疲れを感じる、疲れ目を感じる頻度が高いといった場合には、日中の、症状が軽いうちから使用してみるのもおすすめです。
また、アレルギー用の目薬の場合は、朝起きたときに症状を感じやすいという人が多いので、朝起きたときや、花粉などのアレルゲンに接触する可能性がある外出前に点眼するのがおすすめです。しかしアレルギー用目薬はコンタクトレンズを装着したまま使用できないものもあるため、コンタクトレンズをする人は装着前に点眼するなど工夫をして使用してみてください。
日中どうしても目のかゆみが我慢できない場合は、コンタクトレンズ装着時にも使用できる目のかゆみ用の目薬もあるので、そちらを使用することも検討してみてください。とはいえ、眼科で処方されたものも市販のものも、用法・用量を守るのが基本ですからね」
文/土屋美緒
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
2007年に入社。千寿製薬のOTC医薬品のブランドであるマイティアの商品企画や、店頭販促やプロモーション関係などに携わり、現在はマイティア全般の店頭及び広告のプロモーションのマネジャーに。健やかな瞳を通じて気持ちの良いコミュニケーションが増えて、世の中が明るく元気になるよう、「ひろがれ、瞳のチカラ。」というマイティアのブランドメッセージと共に活動し、ブランド育成に取り組んでいる。