【夏の睡眠トラブルQ&A12問】朝までぐっすり眠りたい…睡眠の質を上げるための日中の過ごし方は?etc.
夜はぐっすり眠れず、昼間つらい…日没が遅い夏はつい夜更かししがち。しかも暑さや湿気のせいで寝苦しく、夜中に何度も目が覚める…など睡眠障害に悩む人が急増中です。専門のプロが教えてくれる「睡眠トラブル」の対処法を要チェック!
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Q1.睡眠不足が続くと、肌や髪のトラブルが増えるのはなぜ?
A.成長ホルモンの分泌不足で代謝が低下
「肌は睡眠中に分泌される成長ホルモンの働きでダメージの修復が行われています。睡眠不足が続くとその機能がうまく働かず肌トラブルに。髪の生まれ変わりのサイクルも睡眠不足によって乱れます」(小林麻利子さん)
Q2.たくさん眠れば眠っただけ、良い睡眠といえるの?
A.ベストは6時間以上、8時間未満。睡眠の質も大事です
「日本環境睡眠学会で推奨される夏の睡眠は6時間以上、8時間未満。睡眠時間が長くても、深く眠れていなければ、良い睡眠とはいえません。睡眠の深さやリズムは脳波を測ることで可視化ができます。私の運営する『SleepLIVE』では医療レベルの脳波測定とセットのカウンセリング(有料)を提供しています」(小林さん)
Q3.ベッドに入ると目がさえて…。スーッと眠れるようになりたい
A.暗い照明で副交感神経を高め、入浴で体温のコントロールを
「すぐに寝つけないのは、交感神経が優位だったり、深部体温がうまく低下していない状態。夕食後から照明を落として副交感神経を高め、就寝1時間半前に入浴をすませるなど、就寝前の過ごし方が大事です」(小林さん)
Q4.ぐっすり眠るための入浴法を教えて
A.39~40℃の湯に7~10分、首までつかって体を浮遊
体ぷかぷかリラックス♪
「お湯は39~40℃。首の後ろに置いたタオルに頭を乗せて体を寝かせ、息をたっぷり吸い込みます。すると体がぷかっと浮き上がり、息を吐くとダウン。この浮き沈みが副交感神経のスイッチをオンに。時間は10分程度。20分以上は逆効果です」(小林さん)
\夏のお風呂に涼感をプラス!/
「湯船にハッカ油を数滴混ぜると皮膚が涼しく感じて、暑い日の入浴も快適♪」(小林さん)。
ハッカ油には、消臭、抗菌、リラックス効果も。健栄製薬 ハッカ油瓶タイプ 20ml ¥946
Q5.睡眠の質アップに効果的な入浴剤は?
A.塩化マグネシウムで緊張が緩和
西林さんが愛用している入浴剤は、iHerbで購入した「Life- flo ピュアマグネシウム フレーク」。写真は大容量の超濃縮タイプ。
A.米と米麹、能登の塩でできた酒蔵発の入浴剤
米と発酵の力で肌も心もなめらかに。リラックスできる自然な香りも◎。
福光屋 すっぴん酒風呂 SIO 300ml ¥1,320
A.重炭酸温浴で血流アップ!
重炭酸イオンで汗・皮脂汚れもすっきり。シャワー浴にも入浴にも使える。
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Q6.就寝前のおすすめストレッチは?
A.寝ながら腕回し&肋骨ほぐし
「体がコリ固まっていると、呼吸がしづらく、寝つきが悪くなってしまいます。肋骨にある筋肉をほぐすと、呼吸がしやすい体に。肋骨周りを伸ばす軽いストレッチを取り入れてみて。リラックス効果もあり、眠りに入りやすくなりますよ」(西林さん)
\腕をくるくる!/
横向きに寝て、腕を床と平行に回す。ゆっくりと大きく回すのがポイント。
\ワキをさする/
肋骨をさするだけでも効果的。いろいろな方向にさすって肋骨周りの筋肉を動かして
Q7.寝室のエアコンの温度設定はどうしたらいい?
A.枕元を26℃、湿度50%台に調整し、朝までつけっ放しに
「エアコンは基本つけっ放しが良いのですが、風が直接体に当たらないように向きを固定することが大切です。温度設定は、リモコンの数値ではなく、枕元の温湿度計で調整を。枕元を温度26℃、湿度50%台に保つことで快適に眠れます」(小林さん)
Q8.夏の快眠をサポートしてくれるおすすめ寝具を教えて
A.汗をしっかり吸い取って、外に逃す素材の布団を選んで
「眠りは、手足から放熱して発汗し、深部体温が下がるときに深まります。そのため布団は、熱が籠もらず、汗をしっかり外に逃す素材が◎。寝返りしてもはだけないように適度なサイズや重みも必要です」(小林さん)
エアコンの冷気から体を守り、湿気を逃す快適構造。
サラフロー 爽ブリーズ(R)ケット 140×190cm ¥14,300(nishikawa)
汗を冷感に変える「吸湿冷感」で心地良い眠りが持続。
ブレインスリープ コンフォーター パーフェクト クール EX シングル(150×210cm) ¥24,200(ブレインスリープ)
Q9.夏のパジャマは半袖&短パンでOK?
A.夏も薄手の長袖、長ズボンが◎。こまめに洗える素材に!
「半袖、短パンで肌が露出している部分は汗が吸収されないため、布団内の湿気が増えてかえって蒸し暑く感じることも。かいた汗が直接に布団につくのも不衛生です。夏でも薄手の長袖、長ズボンにして、こまめに洗うようにしましょう」(小林さん)
Q10.夜中に何度も目が覚めます。朝までぐっすり眠りたい
A.ラベンダーやウッド系など天然100%の香りを枕元に!
「良い眠りには嗅覚刺激が大事。心地いい香りに包まれているとぐっすり眠れます。おすすめは天然100%のラベンダーや、ヒノキやヒバなど木の香り。ミストより、枕元に置いてひと晩中香りが続くものが◎」(小林さん)
Q11.夜によく眠るために食事で気をつけることは?
A.起きて30分以内に“かむ”食事を
「朝起きて30分以内に食事をすると体内リズムが整って睡眠の質がアップ。スムージーなど飲み物ではなく、咀嚼して脳に刺激を与えることが大事です。朝忙しい人は、手早くとれるバナナや干し芋だけでもOK」(小林さん)
Q12.睡眠の質を上げるための日中の過ごし方は?
A.体を動かして体温アップ&太陽の光でビタミンD補給も
「通勤や買い物の途中に早歩きをするなど、日中は体温を上げる活動を。また、太陽光でのビタミンDチャージも大事。ただし肌は紫外線カットが必須なので、手のひらだけを太陽に当てるなど工夫して」(小林さん)
『美的』2024年8月号掲載
撮影/柴田フミコ(モデル分)、島村 緑(西林さん分)、川上輝明(bean /静物・長谷川さん) ヘア&メイク/サカノマリエ スタイリスト/程野祐子(人物)、大島有華(静物) 料理制作/長谷川あかり モデル/大沢友里江 イラスト/田中麻里子 構成/越後有希子、つつみゆかり、有田智子
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
科学的根拠のある最新データや研究を基にした実践的な指導が人気。睡眠研究所「SleepLIVE」を主宰。