それってウソ?ホント?“シリコンシャンプーは髪に悪い”のウワサに関する真相をヘアケ アのプロに直撃!
日常に潜む美容の疑問を専門家に答えてもらうこのコーナー。
今回はドラッグストアでもよく見かけるノンシリコンシャンプーについての疑問を花王株式会社ヘアケア研究所の主任研究員・杉野久実さんにお答えいただきます。
Q:ノンシリコンシャンプーがのほうがいいの?
最近ではドラッグストアでも簡単に買えるようになり、人気のノンシリコンシャンプー。なんとなく、ナチュラルで髪にやさしい、というイメージがありますよね。だけど、本当にシリコン入りのものより、ノンシリコンの方が良いのでしょうか?そこで、この話題のホントのところを杉野研究員に聞いてみました!
A:それはウソです
「シリコンの有無でシャンプーの良し悪しは判断できません。ノンシリコンシャンプーは、シリコンという髪をなめらかにする目的で配合される成分が配合されていないシャンプーのこと。シリコン自体は髪や頭皮に何の悪さもしません。指通り良く、髪を傷めずに洗うため、傷んでいる髪などには、シリコンが使われている製品の方が良い場合もあります。それ以外は仕上がり感など好みの問題です。
ノンシリコンシャンプーメーカーは当初、シリコンが“地肌の毛穴につまりを起こす”や“パーマやヘアカラーの染まりに影響を与える”“髪へのコンディショニング成分などの浸透を妨げる”と主張していましたが、花王のヘアケア製品を通常の使い方をした場合に、これらの現象が起こらないことを確認しています」(杉野研究員・以下「」内同)
シリコンの性質
「自然の鉱物を原料とし、一般に無色・無臭で撥水性を持ち、熱や光に強く、化学的に安定で、髪や肌ももちろん生体への毒性が低いので、医療用や食品保存容器、玩具にも用いられています」
シリコンの役割とは?
「シリコンは市販のリンス、コンディショナー、トリートメントにはほとんど配合されています。シャンプーの場合、洗い上がりのさっぱり感を特に求める場合には配合しないこともありますが。すすぎのときの髪の指通りや髪の感触、すすいだ直後や乾燥後の仕上がり感の設計によって配合の有無や配合量を調整しています。洗い上がりがギシギシしても、ノンシリコンが髪に良い!というのは間違い。髪がこすれてキューティクルが傷んでいるサインですから、シリコン配合の有無にこだわらず、なめらかで指通りの良い状態を維持できる製品を選びましょう」
シリコンフリー=髪や体に良さそう、というイメージが先行してしまい、まるでシリコンが悪者のように扱われていますが、それは間違いということ。とは言え、反対にノンシリコンだからすべて洗い上がりの感触が悪いとも言えません。
どちらも使った上で、自分の髪の状態に合ったものを使うのがベストですね!
■花王
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