繰り返す「顎ニキビ」の原因は? 対処法まとめ【皮膚科医監修】
顎のニキビを繰り返している人必見!マスク生活になってからさらに顎や口周りのニキビに悩まされていませんか?繰り返してしまうその原因とできてしまった時の対策法、予防にもなる普段から気を付けるべき生活習慣やNG行為を、専門の先生に教えてもらいました。治りにくいときはクリニックで専門的な治療を早めにするのもおすすめです。あわせて市販で購入できる薬もご覧くださいね。
顎にニキビができる原因や意味は?
顎にニキビ……4つの原因とは?
■睡眠不足
ストレスや不安が影響し睡眠不足になると、ニキビや肌あれを引き起こしたり、治りが遅くなります」(水井さん)
■油分の与えすぎ
「クリームファンデーションや保湿クリームなど、油分の多い化粧品を塗布することもニキビの原因に」(今野先生)
■マスクのこすれによる乾燥
「マスクのこすれで油分もなくなると乾燥が進み、バリア機能が落ちて炎症に」(今野先生)
■胃腸のあれ
「在宅ワークでお菓子の間食が増えた人は要注意。胃腸に負担がかかる上、皮脂分泌を増やすことも」(水井さん)
複数の原因が重なって発生!多方面から気をつけて
美容皮膚科医 美容皮膚科タカミクリニック 副院長
山屋雅美先生
2004年に埼玉医科大学卒業後、東邦大学医療センター大橋病院皮膚科にて従事。三井記念病院皮膚科、都内美容皮膚科にて勤務したのち、2011年タカミクリニックに勤務開始。2021年タカミクリニック副院長に就任。シミ、しわ、たるみなどのアンチエイジング治療だけでなく、ニキビなどの皮膚疾患まで精通し肌質改善治療まで一貫して行っている。女性ならではの視点でのアドバイスにも好評を得ている。
「フェイスラインなど、いわゆるUゾーンにできるニキビは、ホルモンバランスの乱れによる過剰な皮脂分泌だけでなく、肌の乾燥、そのほか、過度のストレスや睡眠不足などの生活習慣、間違ったスキンケアなど、複数の原因が重なって発症されると言われています。
ストレスなどでホルモンバランスが乱れることで、男性ホルモンが優位になると、皮脂量が増え、肌が硬くなることからニキビができやすくなります。
また、ついついやってしまいがちな、頬杖をついたり、触ったりするという癖もフェイスラインのニキビのきっかけになります。触り癖がある場合は、触らないようにする努力も必要です。
また、マスク生活の今は、マスクですれやすい場所にもなるため、その刺激からもニキビが出来やすくなっています。できるだけ顔の形に合ったマスクを選び、摩擦を最小限にするようにしましょう。
偏った食事なども影響すると言われているので、食事のバランスに気をつけるなどの気遣いも大切です」
顎は女性ホルモンの乱れや生理周期の影響を受け繰り返しやすい
「ホルモンバランスが乱れ男性ホルモンが優位になると、ひげが生える場所=あご周りにぷつぷつができやすく。生理周期の影響も受けやすく、症状を繰り返しやすいのも特徴」(友利先生)
顎ニキビを繰り返さないための予防策と対処法
【予防策1】あごニキビを防ぐために心掛けたいこと
【CHECK1】食事はよくかむ
「胃腸への負担を減らすために、食事はよくかんで食べましょう。間食は甘い&しょっぱいもの問わず控えめに」(水井さん)
【CHECK2】多種多様なマスクを使う
「同じ形のマスクは肌あれの原因に。いろいろな素材や形のものを取り入れて」(今野先生)
【CHECK3】しっかり睡眠をとる
「睡眠不足は肌あれを引き起こします。睡眠1時間前からは、強い光を避け、ゆったりする時間を作って」(水井さん)
【CHECK4】あご周りはクリームファンデを避ける
「油分も大敵。マスク着用時はクリームファンデーションを避け、日焼け止めとパウダー程度に」(今野先生)
【予防策2】食事・睡眠・生活習慣から見直しを!
美容皮膚科医 美容皮膚科タカミクリニック 副院長
山屋雅美先生
2004年に埼玉医科大学卒業後、東邦大学医療センター大橋病院皮膚科にて従事。三井記念病院皮膚科、都内美容皮膚科にて勤務したのち、2011年タカミクリニックに勤務開始。2021年タカミクリニック副院長に就任。シミ、しわ、たるみなどのアンチエイジング治療だけでなく、ニキビなどの皮膚疾患まで精通し肌質改善治療まで一貫して行っている。女性ならではの視点でのアドバイスにも好評を得ている。
「食事のバランスや睡眠などの生活習慣も、ニキビを作らないために大事なケアです。食事に関しては、糖分や脂質の過剰摂取は皮脂の分泌量を多くするなど、影響があるので、注意が必要です。糖分や脂質は控え、野菜やタンパク質を多く摂取するように心がけましょう。
外食が多い、偏食しがちな人は、サプリメントで栄養素を補い、バランスを取るというのも良いでしょう。中でも皮脂の分泌量をコントロールしたり、脂質代謝を促すはたらきをするビタミンC、ビタミンB2、ビタミンB6の摂取がおすすめです。
そして睡眠は肌状態に大きな影響を与えます。睡眠不足は免疫力を低下させ、ニキビのできやすい状態や、ニキビの悪化を招きます。そのため、1日6時間程度の質の良い睡眠を取ることで、肌再生を促すようにしましょう」
- 糖分や脂質は少なめに、野菜やタンパク質を多めに摂る
- サプリメントはビタミンC、ビタミンB2、ビタミンB6がおすすめ
- 1日6時間程度の質の良い睡眠を取る
【対処法1】極力刺激しない
「あごにポツンとできたニキビは、触ると赤みや炎症を悪化させ、ニキビ痕になることも。とにかく触らないことを心掛けて。応急処置ならアクネケア用のアイテムを塗って様子を見て」(水井さん)
■資生堂|d プログラム ACリセット[医薬部外品]
価格 | 容量 |
---|---|
¥2,750 | 10g |
- 大人の肌のニキビを予防する美容液。
【対処法2】ビタミンC系アイテムで抑制する
「スキンケアは、皮脂分泌量の抑制や抗酸化力でニキビの炎症を防ぐビタミンC系のアイテムを投入して。ニキビが治った後も使い続けることでニキビ予防に」(水井さん)
■ドクターシーラボ|VC100エンリッチセラム
価格 | 容量 |
---|---|
¥7,480 | 40g |
- ビタミンC(APPS)を高濃度で配合した美容液。
■ドクターケイ|カクテルVローション
価格 | 容量 |
---|---|
¥7,700 | 150ml |
- 12種類のビタミンをぎゅっと配合したローション。
■ロート製薬|オバジ C25セラム NEO
価格 | 容量 |
---|---|
¥11,000 | 12ml |
- 高濃度ピュアビタミンCを配合。
- 毛穴やくすみをケアし、キメを整える美容液。
なかなか治らないニキビには口周りのパックを!
「見えないだけで、ニキビの周りは皮膚の中で炎症が起きています。口周りを毎日しっかり保湿することで、ニキビが徐々に落ち着いてきますよ」(水井さん)
【NG行為】ニキビを予防するために気をつけたい5つのNG
【NG1】ストレス
- ストレスがたまると自律神経が乱れ肌の血流が悪くなり、ターンオーバーが乱れて免疫力が低下しニキビに。
- ストレスホルモンが過剰分泌されると皮脂分泌が促されニキビが悪化することも。
【NG2】乾燥
- 水分を保持できる肌状態ではないため角質がたまりやすく、それが毛穴に詰まってニキビの原因に。
- また乾燥しているため、肌が不必要に皮脂分泌を促してしまいニキビができる場合も。
【NG3】寝不足
- 寝ているときに上昇するホルモンが上昇せず、体に不調をきたしストレスとなり悪循環に。
- また長時間メイクをしたままだと肌への負担や、メイクが毛穴に詰まってニキビになることも。
【NG4】食生活の乱れ
- 高糖質、高脂質食の過剰摂取や、ビタミンB・C、たんぱく質の不足はニキビの原因に。
- また食物繊維や発酵食品の不足などにより腸内環境が悪化すると、ニキビの発生につながります。
【NG5】摩擦
- 洗顔やメイクブラシなどで過度に摩擦を与えると、守るべき角質層にダメージを与え悪影響を及ぼすことも。
- 摩擦により角質層が固くなり皮脂が詰まってニキビに。
市販で買えるニキビ治療薬
ライオン|ペアアクネクリームW[第2類医薬品]
価格 | 容量 |
---|---|
¥950 | 14g |
- 有効成分が赤ニキビの炎症を抑える。
- 抗炎症&殺菌力を発揮しつつ、弱酸性で肌を守る。
- クリームを塗り広げると透明になるので、メイクも重ねられる。
ジョンソン・エンド・ジョンソン|テラ・コートリル(R)軟膏a[第2類医薬品]
価格 | 容量 |
---|---|
¥1,100 | 6g |
- 膿んでいるひどいニキビに◎
- 抗炎症作用の“ヒドロコルチゾン(副腎皮質ステロイド)”と抗生剤“オキシテトラサイクリン塩酸塩”が膿を抑える。
- 長期使用で赤みが出ることも。
ロート製薬 メンソレータム|アクネス25メディカルクリームC[第2類医薬品](左)
価格 | 容量 |
---|---|
¥1,320 | 16g |
- 赤ニキビの炎症を鎮静
- アクネ菌を殺菌し赤ニキビの炎症を鎮める
エーザイ|チョコラBB(R)プラス[第3類医薬品]
価格 | 容量 |
---|---|
1,408円/2,618円/3,718円/4,928円 | 60錠/120錠/180錠/250錠 |
- 肌荒れやニキビなどの肌悩みを内側からケアしてくれるのが、サプリメント「チョコラBB(R)プラス」。
- 体の中で直接働く主成分“活性型ビタミンB2”が肌のターンオーバーの正常化を助け、トラブルに負けない肌を目指す。
- 肌ケアと疲れケアに効果的なB群(B6やB1など)を配合し、栄養不足をコントロール。
- 1日2回飲むだけなので、「忙しくてスキンケアに時間をかけられない」という人も続けられそう!
ライオン|ペアA錠[第3類医薬品]
価格 | 容量 |
---|---|
¥1,440/¥2,700 | 60錠(30日分)/120錠(60日分) |
- “新陳代謝”に着目したのが「ペアA錠」。
- “グルクロノラクトン”“L-システイン”“生薬ヨクイニン”“ビタミンB2&ビタミンB6”の5つの有効成分が新陳代謝を促し、体の内側から肌状態にアプローチ。
- 「いつも同じところにニキビができる!」「食生活が乱れたり、疲れたりすると、すぐニキビができる!」という人におすすめ。
クリニック・皮膚科で受けられるニキビ治療
美容エディター
中島麻純さん
丁寧なカウンセリングと研究熱心さが決め手
ニキビの悪化を防ぐため、ポツンとできた段階で受診するのがおすすめ。研究熱心なドクターなら、よりよい治療法を教えてくれるはずです。カウンセリングで悩みを相談しやすいかも重要なポイント!
\自己判断は禁物!早めの治療が悪化を防ぐ/
美的世代に多いのが炎症を起こした 赤ニキビ 。つい市販薬やセルフケアですませたいと思いますが、こじらせると悪化し 黄ニキビ へ。よけいに痕が残りやすくなってしまうそうです。
「早めに適切な治療が大切」と、かくた皮膚科クリニックの角田美英院長はアドバイス。「クリニックなら赤ニキビの前の白ニキビも、塗り薬(外用薬)の処方ができます。赤ニキビにはより治りを早くするために 飲み薬(内服薬)の併用を。治療によっては保険診療も可能です」(角田美英院長)
ニキビ治療のスペシャリストが在籍|かくた皮膚科クリニック
■保険診療を基本に、エビデンスの確かな治療を
基本的に保険診療のみで完治を目指す方針。ニキビの状態に合わせて外用薬を処方し、漢方薬をはじめとした内側からのケアにも力を注いでいる皮膚科です。治りにくいニキビの場合にはケミカルピーリングやレーザー治療など自費診療メニューも提案。いずれもエビデンスが確かな治療のみ取り扱っています。
■【保険治療】面ぽう治療薬
過酸化ベンゾイルやアダパレン、抗菌剤など軽症から重症までニキビの状態に合わせた外用剤を処方。自宅で患部に塗り、通常3か月くらいで治癒。
■【自費】レーザー
治りにくい赤ニキビや内部に膿がたまる嚢腫(のうしゅ)におすすめ。波長755nmのアレキサンドライトレーザーの熱作用によって、1か月ごとに5回の治療で治癒。
■詳細情報
【住所】東京都世田谷区成城6-4-15 モアイ成城ビル 3F
【電話番号】03・5429・2255
【診療日】平日10:00~13:00・14:45~18:00 土10:00~14:00
【定休日】木・日・祝
【料金】外用剤・面皰治療薬による保険治療 1回 ¥3,300~・レーザー治療 両頬1回 ¥11,000・全顔1回 ¥22,000・初診料 ¥3,300
専門外来ならではのオリジナル治療|美容皮膚科タカミクリニック
22年間の臨床経験から開発された「タカミクリニック式ニキビ治療」。イオン導入や医療用LEDによる施術、オリジナル治療薬、院内処方コスメの3つのアプローチで、ニキビを治すだけでなく“痕を残さず、繰り返さない”治療にこだわっています。女優やモデルへの治療実績も多数。一刻も早くニキビを治したい人に。
■タカミクリニック式イオン導入
抗男性ホルモン薬やビタミンCE誘導体などを組み合わせたオリジナル導入液を使用。さらに独自開発の機器で、肌に負担をかけない治療を目指す。
■オリジナル治療薬プラン
34万人もの治療実績から作られたオリジナル治療薬。約25種類の外用薬から、肌状態に合わせて処方。自宅でクリニック並みの治療が行える。
■詳細情報
【住所】東京都港区南青山3-18-20 松本ビル3・4・5F
【電話番号】03・5414・6000
【診療日】10:00~19:00
【定休日】水曜日
【料金】タカミクリニック式イオン導入(ビタミンCE) 顔全体と首 1回 ¥11,000・初診料 ¥3,300・オリジナル治療薬プラン ¥16,000前後(初診料込み)
※価格表記に関して:2021年3月31日までの公開記事で特に表記がないものについては税抜き価格、2021年4月1日以降公開の記事は税込み価格です。
医学博士・日本形成外科学会専門医、皮膚腫瘍外科指導専門医。肌トラブルに悩む人の心に寄り添う治療に定評あり。